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コラムの泉

偽装請負問題~派遣と請負の区別

カテゴリ
労務管理  >  全般
最終更新日
2006年08月01日 11:20
著者
名無し
ポイント
13,945,201ポイント
ポイントランキング100

━━☆━━━━Contents━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

      
    ◆偽装請負とは
 
    ◆請負とみなされる要件   
         
    ◆法違反の制裁

◆厳しすぎる現行制度という意見―06.10.13朝日新聞より

(up!)◆偽装請負への思い、国会で訴えへ キヤノン工場の男性―07.02.21(asahi.com)
     
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                  偽装請負とは
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 今新聞で取り沙汰されている偽装請負です。

□□□□□□松下電器産業の完全子会社請負大手「コラボレート」の労働者を□□□□
違法な雇用形態である「偽装請負」で今年3月まで働かせていたこ
とが新たに分かった。
  リストラで大量に抜けた社員の「穴埋め」を、未熟練な請負労働者
で間に合わせようとしたことが、偽装請負を引き起こす要因になっ
たという。―朝日新聞10.5―

 他社から派遣を受けた労働者を指揮命令して使っている実態があるのに、法に従った労働者
派遣契約を結ばず、形式的には派遣元と「請負契約」を結んだかのように偽装する。使用者
しての責任を負わずに労働者を安易に使う違法行為です。労働者の安全や衛生、雇用の責任を
誰が負うのかが曖昧になり社会問題となっています。職業安定法や労働者派遣法にも抵触しま
す。
 ハイテク商品を扱う最新鋭工場で、この問題が多く発覚し、全国の労働局が2年ほど前から立ち入り検査を強化、文書指導しています。

 メーカーにとっては外部から受け入れた労働者を低賃金で、安全責任も曖昧なまま使い、簡
単にクビきりもできる。現場で働く労働者は、賃金は正社員の半額以下、ボーナスや昇給はほ
とんどなし、社会保険の加入さえ徹底されず、契約が打ち切られれば即時失業の危機にさらさ
れます。

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                請負とみなされる要件
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以下の全てを請負事業主が直接自ら行っていること
1.労務管理上の独立性
 ①業務方法の指示
 ②業務遂行の評価

2.労働時間
 ①始業・終業時刻、休憩休日、休暇等の指示
 ②時間外・休日労働の命令および管理

3.人事管理上
 ①服務規律の設定・指示・管理
 ②労働者の配置・勤務表等の設定・変更

自己の事業として独立処理されていること
1.経理上
 ①自己責任による資金の調達・支弁

2.法律上
 ①民法商法労働基準法、安全衛生法、その他法律上の事業主責任の遂行

3.業務上
 ①機械、設備、機材、材料等の自己暢達により業務が行われている。注文者側の無償使用で
はなく、少なくとも賃貸借契約等により費用を負担していること。
 ②専門的な企画、技術、経験により自己の独立した業務の遂行が為されている。単に肉体労
働の提供ではない。

〔補足〕上記要件が法の適用を免れる為にこいに偽装されたものである場合は、労働者派遣事
業者であることを免れない(告示3条)
 また、形式的請負であっても実態の無いものは労働者供給事業を行う者とする(職安施行規
則4条2項)


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                 法違反の制裁
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 現実の請負の中には労働者のみを注文先に派遣し、注文先の方が労働者を指揮監督して業務
を遂行するケースや、請負側の責任者が指揮命令せず注文先の社員が指揮命令したり勤務表を
作成している場合、請負側の労働者が注文先の労働者と混在して注文先の指揮命令下で業務に
従事している場合等ありますが、これは雇用と使用が分離している形態となるので労働者派遣
に該当し、かつ派遣事業の許可や届出の受理を受けていない事業者が行うときは、労働者派遣
法に違反すると共に労働者供給事業に違反することとなります。

 適法な請負と認められない場合には「許可を受けないで一般労働者派遣事業を行った者」と
して『1年以下の懲役または100万円以下の罰金』に。
 届出書の提出をせず「特定労働者派遣事業を行った者」となる場合には『6ヶ月以下の懲役
または30万円以下の罰金』になる可能性もあります。
 さらに適法な労働者派遣に該当しないものは、労働者供給事業者(上記補足後段)となり、
職安法違反で請負側、注文側共に処罰される(職安64条9号)ということになります。


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              厳しすぎる現行制度という意見
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 問題は行政が現場の実情に合わない硬直的な条件に基いて「適正な請負」と「偽装請負」を
区分けしていることだ。メーカー側からある程度の助言や指導がないと製造請負は成り立たな
い。それなのに指揮命令が少しでも行われると「偽装」と判断するなど、請負の制度を狭く捉
えすぎている。

 工場内の請負は必要に迫られて発達してきた制度であり、それ自体は悪いものではない。商
品のライフサイクルが長く、同じ物を作り続けても売れる時代なら請負に頼る必要はそれほど
なかった。しかし売れ筋商品でも突然売れなくなる時代に変わり、正社員だけで生産変動に対
応することは難しい。海外との競争もあり、正社員だけによる生産維持は困難になった。

 経済が低迷して新規採用の抑制が続くなか、請負業者が雇用の受け皿になった面もある。も
請負の制度が無ければ国内の工場は海外にさらに移転し、もっと多くの人が失業しただろ
う。請負自体は必要な面もあるのに、偽装請負の名の下に全面否定するのはおかしい。

 請負を派遣に切り替えれば済む問題でもない。派遣の場合は長期派遣者に対する直接雇用
申し込み義務がある。企業側にとっては負担感が大きく、請負の必要性はなくならない。全員
が正社員になれればいいが、企業が人件費に使える財源には限界がある。偽装請負を悪者扱い
しても、正社員の雇用が急に増えるわけではない。無理に派遣に替えれば、メーカー側は直接
雇用を避けるため派遣労働者の短期間での契約打ち切りを繰り返すようになり、雇用の安定性
請負労働者よりも低下する懸念もある。

 派遣の場合メーカー側が指揮命令するため、派遣会社は労働者を送り出すだけでいつまでた
っても技術を蓄積できない。請負では指揮命令を含む労務管理の大半は請負会社が現場の責任
者を通じて行う。技術力や生産性を高めれば製造の専門業者への道も開ける。そのためにはメーカーからの技術指導が必要だが請負労働者への指揮命令は認められていない。

 請負労働者の処遇改善の為にも技術水準や生産性を高めるような規制緩和が必要だ。具体的
には労働者保護のための一定の要件を満たした請負業者については、労働者派遣法や職業安定
法の適用を除外し、メーカー側の助言を受けられるような工夫が有効だ。労働者の安全確保のためにも請負会社の独立性だけを追い求めることは疑問。技術や技能が身につけば生産性も上がり、賃金や処遇も良くなる。そうすれば良質の人材も集まる。現場にある請負というシステ
ムを有効に活用していくことが大事だ。

 若年労働者が低賃金で正社員になれる機会も少ないのは確かに問題だが、偽装請負をなくせ
ば解決するものでもない。偽装請負は正社員の雇用を維持する為の緩衝材の役割も果たしてき
た。労組も自分達の生活を守るのに精一杯で、外部の労働者には関心が薄かった。正社員の既
得権を見直さないと若年労働者の問題は解決できない。請負でも派遣でも、技術力や生産性が
高い労働者にはきちんとした処遇ができるシステムをつくるべきだ。
                 (大阪大大学院高等司法研究科教授 小じま典明氏)    
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         偽装請負への思い、国会で訴えへ キヤノン工場の男性
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 http://www.asahi.com/national/update/0221/TKY200702210339.html 
   07.02.21(asahi.com)

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  ◆ブログ「社労士パルの日記」はhttp://paharumi.blog.ocn.ne.jp/paharumi/ ◆



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