“会社法”等のポイント(37)
********************************************************************** ■行政書士津留信康の『身近な法務サポートマガジン』<第93号/2006/12/1>■ 1.はじめに 2.「会社法務編/中小企業・ベンチャー経営者& 起業予定者のための“会社法”等のポイント(37)」 3.「市民法務編/ビジネスに役立つ“民法”の基礎(20)」 4.編集後記 ********************************************************************** ********************************************************************** 1.はじめに ********************************************************************** 皆様、こんにちは。行政書士の津留信康です。 早いもので、今年も、残り1ヶ月足らずとなりました。 私にとっての2006年は、目に見える大きな成果こそ得られなかったものの、 同じ業務であっても、日頃とは別の視点から捉える機会(※)に恵まれるなど、 それなりに実りの多い1年だったように思えます。 読者の皆様にとって、この1年は、どのような年でしたか? ※)「許認可を出す側」からの視点(行政書士・津留信康の法務サポートblog) http://n-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_9b49.html それでは、今回も、どうぞ最後までおつきあいください。 ********************************************************************** 2.「会社法務編―中小企業・ベンチャー経営者& 起業予定者のための“会社法”等のポイント(37)」 ********************************************************************** ★「2006/10/1発行の第89号」より、 「平成18年度司法書士試験問題(※1)」の解説を通じて、 “会社法”等に関する理解を深めていただいておりますが、 本号は、「株式会社の役員―その2―」」に関する問題です。 ※1)平成18年度司法書士試験問題(法務省Webサイト) 午前の部 http://www.moj.go.jp/SHIKEN/SHOSHI/H18-AM/am-all.pdf 午後の部 http://www.moj.go.jp/SHIKEN/SHOSHI/H18-PM/pm-all.pdf なお、同試験では、午前の部で、「会社法等が8問(No.28〜35)」、 午後の部で、「商業登記法等が8問(No.28〜35)」、出題されています。 ※2)実際の問題は、すべて組み合わせ問題ですが、 便宜上、単純な正誤問題に変更してありますので、ご了承ください。 <午前の部・第33問/取締役会設置会社以外の株式会社> ■取締役会設置会社以外の株式会社に関する次の1〜5の記述のうち、 正しいものはどれか。 1.当該株式会社の定款で定めた取締役の員数が1名であるときは、 取締役は、仮処分命令により、 代表取締役の職務を代行する者が選任されない限り、代表取締役となる。 □正解 ○ □解説 会社法第349条を参照のこと。 なお、「他に代表取締役その他株式会社を代表する者 を定めた場合(同条但書)」の例として、 同法第352条第1項・民事保全法第56条を参照のこと。 2.当該株式会社においては、取締役の過半数の同意により、 一部の取締役について、 当該株式会社の業務を執行しないものとすることはできない。 □正解 ○ □解説 会社法第348条第1項を参照のこと。 3.仮処分命令により選任された代表取締役の職務を代行する者は、 仮処分に別段の定めがある場合を除き、 当該株式会社の代表取締役と同一の権利義務を有する。 □正解 × □解説 民事保全法第56条規定の仮処分命令により選任された、 代表取締役の職務を代行する者は、 原則として、株式会社の常務に属しない行為をすることはできず、 当該行為をするためには、裁判所の許可が必要です(会社法第352条第1項)。 同人が当該株式会社の代表取締役と同一の権利義務を有するのは、 仮処分に別段の定めがある場合に限られます(同法同条同項)。 4.当該株式会社が、取締役に対して訴えを提起する場合には、 株式会社において、当該株式会社を代表する者を定めなければならない。 □正解 × □解説 株式会社が、取締役に対して訴えを提起する場合には、 株主総会が定めた者が、 当該株式会社を代表することもできます(会社法第353条)が、 原則として、代表取締役が、当該会社を代表します(同法第349条第4項)。 5.当該株式会社の取締役が、自己のために、 当該株式会社の事業の部類に属する取引をしようとするときは、 株主総会においてその承認を受けなければならない。 □正解 ○ □解説 会社法第356条第1項第1号を参照のこと。 <午前の部・第35問/監査役が設置されている株式会社> ■監査役が設置されている株式会社に関する次の1〜5の記述のうち、 正しいものはどれか。 1.会社法上の公開会社でない株式会社は、 大会社であっても、定款によって、 その監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定することができる。 □正解 × □解説 会社法第2条第6号・第11号、第328条第2項、第389条第1項かっこ書より、 公開会社でない株式会社であっても、大会社であるときは、 定款によって、その監査役の監査の範囲を、 会計に関するものに限定することはできません。 2.監査役の監査の範囲が会計に関するものに限定されている監査役の任期は、 定款によって、選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のもの に関する定時株主総会の終結の時まで、伸長することができる。 □正解 ○ □解説 会社法第336条第1項・第2項、第389条第1項を参照のこと。 3.監査役の監査の範囲が会計に関するものに限定されている場合における、 取締役会設置会社の株主は、取締役が、 当該会社の目的の範囲外の行為その他法令もしくは定款に違反する行為をし、 またはこれらの行為をするおそれがあると認めるときは、 取締役会の招集を請求することができる。 □正解 ○ □解説 会社法第2条第9号、第367条第1項を参照のこと。 4.株主による取締役の行為の差止請求権の行使については、 監査役の監査の範囲が会計に関するものに限定されているか否かによって、 その要件が異なることはない。 □正解 × □解説 監査役の監査の範囲が、会計に関するものに、 「限定されていない場合(会社法第360条第3項)」に比べ、 「限定されている場合(同法第360条第1項・第2項)」は、 「株主による取締役の行為の差止請求権の行使要件」が、緩和されています。 5.監査役の監査の範囲が会計に関するものに限定されている場合における、 取締役会設置会社においては、 取締役に対する任務懈怠に基づく損害賠償請求権について、 取締役会決議により、その一部を免除することはできない。 □正解 ○ □解説 会社法第2条第9号、第423条〜第426条各第1項を参照のこと。 ★次号(2006/12/15発行予定の第94号)は、 「株式会社の役員―その3―」」に関する問題です。 ********************************************************************** 3.「市民法務編―ビジネスに役立つ“民法”の基礎(20)」 ********************************************************************** ★本号では、「民法(全5編/全1044条)」のうち、 「第3編 債権」の概要について、ご紹介いたします。 ※)民法は、総則・物権・債権・親族・相続の全5編から構成されています。 ■「民法第3編 債権(第399条〜第724条)」の構成 ※物権とは、「特定の物を直接的・排他的に支配することができる権利」ですが、 債権とは、「特定の者(債権者)が、他の特定の者(債務者)に対して、 一定の行為(給付)を請求することを内容とする権利」のことです。 債権に関する民法第3編では、 債権の一般原則(総論)について規定した「第1章 総則」に続き、 「第2章〜第5章」では、債権の発生原因(各論)について、規定されています。 □第1章 総則 第1節 債権の目的(第399条〜第411条) 第2節 債権の効力(第412条〜第426条) 第3節 多数当事者の債権および債務(第427条〜第465条の5) 第4節 債権の譲渡(第466条〜第473条) 第5節 債権の消滅(第474条〜第520条) □第2章 契約(第521条〜第696条) ※第2章では、 契約の一般原則について規定した「第1節 総則」に続き、 「第2節〜第14節」では、13種類の典型契約について、規定されています。 当メルマガでは、以下の順に、ご紹介していく予定です。 第1節 総則 第2節〜第4節 贈与・売買・ 交換 第5節〜第7節 消費貸借・使用貸借・賃貸借 第8節〜第14節 雇用・請負・委任・寄託・組合・終身定期金・和解 □第3章〜第5章 事務管理・不当利得・不法行為(第697条〜第724条) ★次号(2006/12/15発行予定の第94号)では、 「第1章 総則―第1節 債権の目的」について、ご紹介する予定です。 ********************************************************************** 4.編集後記 ********************************************************************** ■「行政書士・津留信康の法務サポートblog」の最近の記事より □「高年齢者等共同就業機会創出助成金」申請サポート ※12/1から、「事業計画書の受付け(平成18年度分最終)」が始まります!! http://n-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2006/11/post_c07b.html □国土交通省による「都市部における“公図”と“現況”のズレの公表」について http://n-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2006/11/post_490d.html ■第93号は、いかがでしたか? 次号(第94号)は、2006/12/15発行予定です。 ■編集責任者:行政書士 津留信康 □津留行政書士事務所 http://www.n-tsuru.com □行政書士・津留信康の法務サポートblog http://n-tsuru.cocolog-nifty.com/ □ご連絡専用アドレス n-tsuru@mbr.nifty.com ■当メルマガの発行は、「まぐまぐ(http://www.mag2.com/)」を利用しており、 購読の解除は、「http://www.mag2.com/m/0000106995.html」からできます。 ■当メールマガジンの無断転載等を禁じます。
| 津留行政書士事務所さんのプロフィールをみる | 閲覧数 (5,577) |
絞り込み検索!
現在 12,471 コラム
カテゴリ
|
|||||||||
表示順
|
|||||||||







