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コラムの泉

働き方改革への我が社の対応 その4『3ヶ月単位フレックス』 

カテゴリ
労務管理  >  労働基準法
最終更新日
2018年10月02日 17:32
著者
社会保険労務士 田中事務所 さん
ポイント
585,591ポイント
ポイントランキング100

こんにちは。社会保険労務士の田中です。 
主に東京 立川・渋谷・新宿で仕事をしています。

「働き方改革」への実務的な対応方法について
本コラムで何回かにわたってお伝えしています。
今回は「3ヶ月単位のフレックスタイム制度」(2019.4施行)です。


△□○ 3ヶ月単位のフレックスタイム制度 △□○

※ 2019年4月施行です。
前回にお伝えした「高度プロフェッショナル制度」と同様に、
この改正も会社・労働者いずれにもメリットがあります。

通常の「フレックスタイム制」は清算期間として1ヶ月内で
出勤すべき時間数を超えた部分が時間外労働(以下「残業」)となり、
残業手当が支払われます。この清算期間が3ヶ月に拡張されました。

賃金支払いの五原則(労働基準法第24条)では、
賃金は当月に支払う」旨が定められていますが、
「3ヶ月単位のフレックスタイム制」では、残業手当は、
3ヶ月分をまとめて計算して支払うことになります。
賃金は当月に支払う」という常識が覆されました。

なお、3ヶ月だけではなく2ヶ月単位とする事も可能です。


△□○ 3ヶ月フレックスの活用例 △□○ 

活用例を示した方がお分かり頂けると思います。

Z社のケース
祭礼用品を企画・製造・販売するZ社は秋祭りのピークとなる
9月に向けて6月と7月が1年の内、最も忙しくなります。
7月中に商品の出荷手配を終わらせると、8月は仕事の空白期です。
毎年、6月と7月は毎日19時、20時と残業が続きますが、
8月は仕事が激減、仕事の密度も薄くなり、1日8時間を
書類の整理など仕事を探して、やり過ごしていました。

このZ社が「3ヶ月単位のフレックスタイム制」を導入、
対象期間は6月、7月、8月の3ヶ月です。

同社のBさんは、6月と7月は平均して1日1.5時間の残業でした。
その結果、6月は30時間残業、7月も30時間残業でした。
(つまり、2ヶ月で合計60時間分を多く働きました。)

しかし、8月は1日8時間勤務のところ3時間を短縮、
平均すると1日5時間勤務で、午後3時前後に退勤しました。
これにより、夏休み中の子供と一緒にいられる時間が増えました。
(つまり、6月と7月に貯めた60時間を8月に使った、ということです。)

お分かり頂けたでしょうか?従来の勤務形態では、
Bさんは6月と7月にそれぞれ30時間分の残業手当が支払われ、
8月は仕事が少ない中で、毎日午後6時まで会社にいました。

それが、「3ヶ月単位フレックス」導入後は、残業手当
もらう替わりに、8月に勤務時間を短縮しました。

今後は、フレックスタイム制として、
「1ヶ月単位」「2ヶ月単位」「3ヶ月単位」のうちから
会社と労働者のそれぞれにメリットがある勤務形態を
設計できるようになります。


△□○ 労働時間の管理 2つのチェック時間 △□○ 

さて、実際に「3ヶ月単位フレックス」を運用する際に、
従来、1ヶ月ごとに行ってきた労働時間管理を全く行わず、
3ヶ月が終わったところで、労働時間を集計すれば良いのでしょうか?

「3ヶ月単位フレックス」でも長時間労働を防ぎ、健康管理を
する必要性から労働時間数に一定の歯止めがかけられています。

【 労働時間が1週間に50時間を超えたら残業扱い 】
まず、1週間の労働時間が50時間を超えたら、
その分はその月に残業手当として支払う必要があります。
1日平均で2時間以上の残業をすると、労働時間が50時間を
超えてしまう計算になります。

したがって、まずは毎週50時間を超えないように、
労働者の自己管理、そして会社の時間把握が必要です。

つまり、1週間の労働時間数によって次のようになります。

週40時間以下 残業はなし
週40時間超え50時間以下 残業は3ヶ月まとめて集計
週50時間超え 残業は1ヶ月で集計

 
【 残業時間が1ヶ月に60時間を超えたら残業割増 】
それと、「残業時間」(労働時間ではありません。)が、
1ヶ月に60時間を超えたら残業の割増率が50%となります。
(但し、中小企業には猶予措置あり。)



いかがでしょうか?慣れるまでは複雑で少し分かりにくいのですが、
上手に活用すると、勤務の柔軟性、自由度が高まる制度です。

前述したとおり、「賃金は当月に支払う」という長年にわたる、
労働基準法の大原則に例外を認めたルールです。
働き方の大きな転換点の一つになるのではないでしょうか。

今回も最後までお読み頂き、ありがとうございます。


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田中事務所  特定社会保険労務士 田中理文
(立川・渋谷・新宿 で主に仕事をしています。)

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