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コラムの泉

賃下げが許される場合とは

カテゴリ
労務管理  >  労働基準法
最終更新日
2009年04月17日 18:42
著者
名無し
ポイント
12,892,970ポイント
ポイントランキング100

━━☆━━━━━━━━━━━━ 減給が許される場合とは ━━━━━━━━━━━━━━
         
┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏ C O N T E N T S┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏
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┏┏    ◇ 降格人事による減給
┏┏    ◇ 職務内容の変更(配転)による減給
┏┏    ◇ 新しい人事評価・賃金制度を導入するとき    
┏┏    ◇ 業績不振による高度の必要性
┏┏    ◇ 懲戒処分としての減給     
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                降格人事による減給
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●職務遂行能力の見直し(再評価)による降格をして賃金下げる場合
就業規則に根拠になる条項(降格、減給)があるか、または労働者の個別の同意が必要です。
例えば課長からヒラに降格になったとき役職手当が支給されなくなったとしても、当然手当て
がカットされるのではなく、そのことについての就業規則の定めが必要なのです。
業務上の必要性と従業員の生活上の不利益とを勘案し、バランスを欠く場合は権利の濫用とな
ります。
 また、その職位に対して必要とされる能力や適性に該当しなくなったとする客観的合理的な
理由が必要です。当然ながらこれが無ければ、職位降格に対する人事権の行使が権利の濫用
あたってしまいます。そのためにも役職者の能力要件を記述した表を作成しておくことが望ま
しいかもしれません。

●降格と減給の因果関係
人事権の行使としての降格は可能でだとしても、降格と減給は別であり人事権の行使が労働契
約の内容の賃金まで変更できるのでしょうか。
【判例】
賃金の減額を伴う降格は、労働契約の内容を変更するものであるから、労働者の承諾を得るか、就業規則に根拠がなければこれをすることができない」(豊光実業事件・大阪地裁決定平12.5.30)
というのがあります。

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              職務内容の変更(配転)による減給
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単に職務内容の変更により賃金が下げられるケースです。
一般的に、配転は企業の裁量権として認められていますが、裁量権の行使が労働契約の内容の
賃金まで変更できるかという問題があります。職務内容の変更(配転)による減給は、
就業規則上の定め、または
労働者の同意
が無ければ無効と考えてよいでしょう。

就業規則上の定めが有っても無効とされたケースもあります。
【判例】
「配転と賃金とは別個の問題であって、法的には相互に関連しておらず、労働者使用者から
の配転命令に従わなくてはならないということが直ちに賃金減額処分に服しなければならない
ということを意味するものではない。
使用者はより低額な賃金が相当であるような職種への配転を命じた場合であっても、特段の事
情のない限り、賃金については従前のままとすべき契約上の義務を負っている」
(東京地裁決定平9.1.24)

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            新しい人事評価・賃金制度を導入するとき
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この場合、新制度により昇給する者もいれば減給となる者もいる場合、最も減給幅が多い者で
あっても従前給の5%を越えてはならない、とするのが最近の傾向です。また導入後2年目以
降の下げ幅の限度は15%とするのが一般的です。
 なお、新賃金制度に移行させ、意図的に全対象従業員の総賃金額を減少させた場合には、単
に人件費削減のための労働条件不利益変更だとして合理性がないとされる危険性があります。

【判例】降格と減給を不服として、会社を相手取り訴訟を起こした事案
会社は就業規則を改定し、賃金制度を年功序列型から成果主義型とした。社員の職務を10段階
(改定前は7段階)で査定し、役職や給与を決めた。
その結果、原告社員の評価は10段階評価のなかで下から4番目の「4等級」と3等級ダウンとな
り主任を解任されたほか、基本給を月額7万5050円減額された。
会社は代償措置として、1年目は差額の100%、2年目は50%を支払うとしたものの、3年目から
はそれもゼロに。そこで原告は、同僚2人とともに元の役職への復帰と差額分の支払いを求め
た。

(一審)横浜地裁の判決⇒原告側の勝訴
「(給与の)減少が急激で、制度改定に伴う経過措置が不十分。変更は無効」

控訴審)東京高裁の判決⇒一審の判決を取り消し、原告側の請求を棄却
賃金制度の変更には合理性があり、効力は全従業員に及ぶ」

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              業績不振による高度の必要性
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会社の都合で給料を引き下げたり、各種手当てを減らすなど、労働者にとって不利益変更を行
う事は原則として禁止されています。
会社が勝手に給料を引き下げたり、各種手当てを廃止するということは、法律上許されていな
いのです。

●「高度の必要性」に基づく「合理性」は不可欠
しかし会社の存続自体が危ぶまれる状態や、経営危機による雇用調整が予想される状況で、整
理解雇という人員削減策が機能しないか適正でない場合には、賃金切り下げもやむを得ないも
のとされます。
つまり客観的に見て止むを得ないような場合に限り、正式な手続きを踏んでいれば賃金の引き
下げなどの不利益変更行っても違法とはなりません。

不利益変更には合意が必要
しかし例えば労働契約などで合意が成立している場合でも、
・給料引き下げの内容が不平等である
・「会社の業績悪化」というような不利益変更の理由が事実と異なる
というような事が後で判明すれば、過去に遡ってその変更は無効となる可能性もあります。

また、下げ幅については10%以内にとどめるべきであり、1年ないし2年の時限立法とし、業
績が回復しだい従来の賃金額に戻すといった取り決めをすれば合理性は高くなります。
いうまでもありませんが、従業員全員で応分の負担をさせるのが適当であり、特定の層だけ狙
い撃ちにした賃金切り下げには合理性がありません。

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               懲戒処分としての減給
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減給の制裁は労基法第91条で一定の制限を設けています。
制裁規定の制限
就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、1回の額が
平均賃金の1日分の半額を超え、総額が1賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超え
てはならない」

賃金をカットしても減給の制裁にならないケース
減給の制裁の対象となり、労働基準法第91条の規制を受けるのは、あくまでも懲戒処分とし
て制裁を行う場合です。
従って、当然に労務の提供が行われている上での制裁が該当するのであって、遅刻や早退ある
いは欠勤 等のように労務の提供がない時間に賃金を支払わないのは減給の制裁には該当しま
せん。

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