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HOMEはっけん!面白制度第24回:はっけん!面白制度 番外編ファンタジー営業部【前田建設工業株式会社】後編

はっけん!面白制度

第24回:はっけん!面白制度 番外編
ファンタジー営業部【前田建設工業株式会社】後編

(2007/10/23 火曜日)

ファンタジー営業部【前田建設工業株式会社】後編

ファンタジー営業部 快進撃!
インフォームドコンセント実現を目指す

ファンタジー営業部【前田建設工業株式会社】後編

ファンタジー営業部【前田建設工業株式会社】後編

前田建設工業株式会社
所在地/東京都千代田区富士見二丁目10番26号
設立/1946年11月6日
(創業 1919年1月8日)
従業員数/3,440名
(2007年3月末現在)
資本金/234億5496万8254円
(2007年3月末現在)

前田建設ファンタジー営業部

前編ではファンタジー営業部始動までの経緯を紹介しました。
ファンタジー営業部が注目を浴び始め、大ブレイクに至るまで、そしてファンタジー営業部が会社にもたらした影響についてお伺いしました。

―Yahoo!JAPANで紹介された後、どのように変わりました?

岩坂氏:まずアニメファンに注目されるようになり、そのようなサイトでどんどん紹介されました。そこから雪だるま式グワーっとPVが増えていって、最終的には会社のサーバーがパンクするまでになりました。企業のホームページというのは、そこまでアクセスが一時に集中することを想定していませんでしたからね。前代未聞ですよ。総務部が社内放送で「ただいまインターネットがつながりにくい状態となっております。外部ホームページへのアクセス過多によるものです。しばらくお待ちください」って流すんですから。

業務を止めてしまったのはまずいなと思いながらも、内心は嬉しくてしょうがなかったですよ(笑)。

ファンタジー営業部【前田建設工業株式会社】後編

―販促費に換算したらかなりの利益を算出したことになりますよね。

軽く数億になっているでしょう。雑誌、そして新聞は、朝日、毎日、讀賣、日経など全国紙を制覇しましたし、テレビも。そして。いくつもの出版社の方から「うちから書籍を出しませんか?」とオファーをいただきまして、ありがたいことに我々のほうで出版社さんを選び出版することができました。それが2004年11月のことです。2005年にはSF界では有名な「星雲賞」のノンフィクション部門をいただきました。

書籍2冊目の発売の頃にはまたサイトのPVもあがりまして、通常の10倍近くを超えたこともありましたね。おかげさまでその後も定常的にアクセスいただいています。

―リクルーティングへの効果もあったのでは?

はい。弊社を受けようという人は必ず読んでいますし、ファンタジー営業部のお問い合わせ窓口に採用希望のメールが来ることも。また会社名と実名を明記の上で、「プロジェクトに参加させてください」というメールをいただくこともありますよ。

ファンタジー営業部がきっかけとなって「前田建設」の知名度も上がったと思います。ブログなどを読んでいると「うちの学校は前田がつくったんだって」「うちの会社は前田だって」というような記事を書いている人も増えましたから。

一方、単なる知名度向上だけでないメリットがありました。「こういう会社なら安心して仕事を任せられそうだ」とか「創造的な仕事ができそうだ」とか。ファンになっていただきたいのは狙いのひとつではありましたが、実際にそういう言葉をいただくと嬉しいですね。

広告宣伝よりも、ブログやサイトで個人の意見として書いてくださる効果はやはり大きいと思います。広告費用に単純には換算できません。

―マジンガーZ、そして、第2弾は銀河鉄道999。ところが第3弾では方向転換をなされますよね。ゲームの「GRAN TURISMO」。これはなぜですか?

ファンタジー営業部はあくまで社の広報事業であり、エンターテインメントの提供が目的ではないからです。アニメファンの皆さんの応援はありましたが、あくまでも私の中でファンタジー営業部は広報手段のひとつであり、その目的は「建設業のインフォームド・コンセント」への第一歩なのです。

一部始まっていますが、前田建設に頼んでいただければ「資材原価はこれだけ、施工人工はこれだけ、そしてフィーはこれぐらいです」と発注者さんに提示し、ご納得の上、契約していただけるようにしたい。今は建設業に全然興味のない若い方々にファンタジー営業部を通して建設業および前田を知って、そしてファンになっていただき、その方々が発注権限を持つ10年後、20年後にWinWinの素晴らしい街づくりができればいいと。だからゲームという新分野に、うちの環境技術のPRも兼ねた「GRAN TURISMO」だったんです。

ファンタジー営業部【前田建設工業株式会社】後編

―なるほど。昨年末に終わった第4弾は原作があるわけではなく完全なオリジナルですよね。

はい。第4弾は、「世界初、民間国際ロボット救助隊を創ろう」がテーマです。阪神大震災を経験された大学の先生方が中心となってレスキューロボットを開発している「IRS」というNPO法人から、「レスキューロボットが活躍する基地を前田さんで設計して、それをファンタジー営業部でやりませんか」というお話しをいただいたことがきっかけです。社会的に非常に意義のあることとしてお受けしました。

ただレスキューロボットと建設会社だけでは地味ですよね(笑)。であればレスキューロボットを使う国際救助隊をつくるストーリーにしよう!ということになり、まず国際救助隊なら飛行機が必要だから全日空さんに、それからロボットを積んで被災地の空港から現地に行かなければならない、その足が必要だからKOMATSUさんに、と次々と企業にお話をしに行きました。皆さん、面白がってくださいまして、OKしていただけたんですよ。最後にはカッコいい制服が欲しいよね!とオンワード樫山さんにもご協力をいただけることになりました。このように企業の一流の人にインタビューをしてまとめたのが第4弾です。

―次なる展開は考えていらっしゃいますか?

ファンタジー営業部でわかったことのひとつは「多くの方が、制約なく自由に創ることに飢えている」ということです。その流れをうまく取り込めないかなと思っています。形式は変わっていくと思いますが第4弾の延長線上にあるものとなりそうです。アニメでもゲームでもなくですね。

ファンタジー営業部は、今、世の中にないものをどうやってつくるかというテーマでやってきましたが、それを前田建設と、前田建設が声をかけた企業さんだけでやるのか、それとも参加したいと言ってくださる方が参加できるフォーマットを用意するのか、そのあたりを今検討しているところです。

私の中で結論が出たら、また一気に進めたいと思っています。

ァンタジー営業部【前田建設工業株式会社】後編

前田建設工業株式会社
総合企画部 経営企画グループ 課長
岩坂 照之(いわさか てるゆき)

1993年に前田建設工業(株)に入社。トンネル(シールド)技術開発に従事した後、埼玉大学、高知工科大学に国内留学。現在、通常業務の傍ら、日本大学理工学部社会交通工学科の非常勤講師も務める。工学博士。


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