一般登録はこちら 専門家登録はこちら
専門家用ページ

HOMEはっけん!面白制度第2回:3食無料【株式会社Next Ninja】

はっけん!面白制度

第2回:3食無料【株式会社Next Ninja】

(2006/4/18 火曜日)

カオリ: そろそろお昼だ!おなか空いたよぉ。
こんな時にすぐにご飯が出てきたらいいのになぁ。
コージー: そんなカオリにぴったりの会社があるんだよ。
ご飯時になると、食事が出てくるんだ。
カオリ: 何、それ?いいな、いいな。
コージー: カオリがそう言うだろうと思って、僕が話を聞いてきました!

3食無料 【株式会社Next Ninja】

社員の年齢、生活環境が制度づくりの肝となる
仕事のパフォーマンス向上と社員の連帯感強化を狙った食事制度

3食無料【株式会社Next Ninja】山岸 聖幸社長
つくりかた : 1)ひとり5000円を食事手当てとして計上 2)材料の買い出し
3)調理の当番シフトを組む 4)調理
用意する物: 調理スペース、キッチン家電一式(冷蔵庫、ガスコンロ※電気も可、炊飯器 他)
調理器具、食材、当番表
予算: 1ヶ月 8万円 ※社員16名の場合
ポイント: オフィスの近くに格安スーパー
ひとり暮らしのスタッフが多いとよりハッピー
Next Ninjaひとり暮らし率 85%

株式会社Next Ninja

株式会社Next Ninja
所在地/東京都新宿区西早稲田2-15-10
設立/2003年10月27日
従業員数/16名(男14・女2)
・・・システム開発4・デザイナー4・企画プランニング4・経理総務1・営業1・インターン2
資本金/5000万円
http://www.nextninja.net/

Web・モバイルソリューション事業からスタートし、関連プロモーション事業、システム開発事業へと展開。現在はコンテンツプロバイダー事業を主軸とする。

-”3食無料”制度があると聞いて、いろいろな想像を膨らましました。飲食店と提携して3食現物支給をしているのか、あるいは、3食分の食事手当てを社員の皆さんにお支払いしているのか、など。実際はどのようにして3食の無料提供を?

料理をしています。当番を決めて自炊を。

-自炊?社長もですか?

はい。当番は社員全員で。当番表もありますよ。社長自ら率先してつくることが、ひとつのポイントです。協力しなければ続きませんから。上のポジションの者が掃除や挨拶を率先してやっていますという話は聞いたことがあっても、料理を率先してやっていますっていうのはあまり聞かないですよね。

-“3食無料”を導入したきっかけを教えてください。

それまでは間借りのオフィスだったんですが、昨年の4月に晴れて自分のオフィスを持って、その時にはじめました。

社員が3、4名だった頃は、お昼には僕が全員分のお弁当を買っていたんです。しかしながら、僕がお昼に営業のために外出した場合は、ごはんも外ですませてしまいます。すると帰ってきてみたら、みんながお腹を空かせている様子なんです。「ごはん食べた?」って聞いたら、「食べてない。節約しています」って。つまり僕が外に出れば出るほど、みんなはお腹をすかせている、そして人数も増え、全員分を支給するわけにもいかなくなってきた。

そこで自炊をしよう!と。まずは月3万円(当時社員は6名)と決め、食材を大量に買い込みました。

山岸 聖幸(やまぎし まさゆき)

3食無料をはじめてからは、寿司店を営んでいる僕の実家から蟹やフグが届いたり、他の会社の方からいただきものをすることもありますよ。

‐メニューの献立は?

朝は納豆とか、お茶漬けとか軽めのもの。昼、夜はカレーやシチュー。
僕がつくる日はちょっとだけ特別なメニューを用意します。殻つきの牡蠣を大量に買ってきて、お昼からカキフライにしたり、煮立り、生で食べたり。モロヘイヤのスープとか冬瓜の料理とか。

‐オフィス選びの条件も変わってくるのでは?

水まわりが整っていることは大前提。あとはガスがあるか。そして、冷蔵庫を置くスペースはあるか。近くに食材を安く仕入れられる場所の有無も重要です。このオフィスの隣には食料品の格安スーパーがありますから。

‐6名で月3万円、今は16名だとするとたったの8万円?

はい。8万円で、しっかりとまかなえていますよ。1日3回外食をすると、お金もかかりますよね。その分を給与から使っているわけです。それがなくなるだけでも、自由に使えるお金が増えますよね。
外食したとしたなら、1日2000円ぐらい?20日で4万円。2人分で8万円。自炊なら、その金額で16名分まかなえます。
そして自分の食卓が潤う。プリンとかデザートを買ったり。考え方によっては、今もらっている給与が増えることになりますね。

‐食費の8万円は、会計上どのように処理していますか?

ひとり当たり5000円の食費手当てとして計上します。つまり8万円を食費として経費で清算しています。

‐この制度のメリットは?

ひとつめは、会社に来る目的がひとつ増えること。
“ごはんが食べられる”
おなかが空いたら、会社に行こうかなって。ひとり暮らしだと、朝ごはんを食べない人も多いでしょう?しっかりと食べたほうが仕事も捗りますから、会社に来て食べていいよって。

そしてふたつめは、時間。
たとえば10時に出社したとして、集中できるのは10時半から。11時半になるとお腹が空き始めて、何を食べよう、どこへ行こうと考えます。そうすると、午前中は時間をうまく使えていないんです。ところがご飯ができているとなると、「今日は何?」って聞くだけ。そして外に出ると1時間ぐらいかかりますが、社内であれば15〜20分。夜も同じですね。

究極のメリットは、“同じ釜の飯を食う仲間になる”こと

究極のメリットは、“同じ釜の飯を食う仲間になる”こと

一緒に協力して料理をつくる、みんなで同じものを食べる。それにより仕事以外の部分で、自然に時間を共有できるようになります。連帯感も生まれます。

知っていますか?社員食堂の話。
年配の方に3食無料の話をしたときに、教えていただいたエピソードです。
日本の大企業、たとえば大手自動車メーカーのH社やT社は、社員食堂がありますよね。その起こりは、社員みんなお釜でお米を炊いて、事務の女性(今で言うなら総務でしょうか)がつくっていたことに遡るそうです。それが少しずつ大きくなり、ちょっとでも安く食べてもらおうと、社員食堂ができたらしいですよ。

昔の会社は同じようなことをしていたんですね。「大企業だから、社員食堂がある」という通念がありますが、彼らも、はじめはすごく小さな町工場でした。その頃の名残が社員食堂として残っているにすぎないのです。

楽しく働きたい、仲間意識を持って働きたい、IT系と言っても人間だし、ご飯は食べたい。それは今も昔も同じですから。

‐今後会社も大きくなって、社員も増えて行きますよね。この制度はどのように発展させたいですか?

拡大です。物事は量より質です。だから料理も質を追求します。

社員の人が楽しんで仕事ができる環境をつくりたい。そのために料理は必須

たとえば、IT企業のGoogleでは食堂の利用は無料で、有名なシェフがいます。僕たちも最終的にはもっと美味しい料理を提供したい。そのためには社員ではない人がつくってもいい。実は将来的には僕の親父を雇おうかなと思っています。板前で、料亭の料理長をやっていたぐらいですから、料理は上手です。会席料理が毎日食べられる会社って行きたくなりますよね。

親父にですか? 話しましたよ。話したら、1階で店をするよ、そうしたら両方儲かるじゃないか、って(笑)

(株)Next Ninja 代表取締役山岸 聖幸
(株)Next Ninja 代表取締役
山岸 聖幸(やまぎし まさゆき)
早稲田大学理工学部在学中に、WEB・モバイルサイトのプランニングを手がけはじめる。i-modeが登場した1999年から携帯メディアに注目し、ブームとなった「動物占い」のケータイサイト構築と運用にかかわる。朝仕事をして9時から17時は授業に出席、その後会社に行き、深夜まで仕事をする大学生活を送る。卒業後、大学院修士1年の時に確認株式会社として起業する。

コラム週に1回!ビジネスコンテストで知識共有

他にもユニークな制度を導入していきたいですね。

現在は、3食無料のほかに、「ビジネスアイデアコンテスト」という制度を導入しています。毎週月曜日の午前中に、マネージャーとスタッフがふたり1組になって、1チーム各4分ずつ新しいビジネスアイデアのプレゼンテーションをおこないます。その後、全員で投票をおこない、得票数を一番集めたチームが勝ち。毎回5万円をボーナスとして与えています。

このコンテストの1番の目的は、社員のレベルアップです。スタッフとマネージャーを1チームにすることによって、知識のトランスファーがおこります。また、毎週全員でプランを発表しあうことによって、他の人がどういう思考を経て、どのようにビジネスをつくろうとしているのかを知ることもできます。

僕は大学1年の春から、早稲田のビジネススクールに通っていました。そこでの授業は、ビジネスプランをとにかく多く出して、みんなでその評価をするというもの。その時に得た人脈を活用して、いろいろな企業をまわりビジネスプランの提案をおこなったことが、事業をはじめるきっかけとなっています。この制度はその経験に拠るところもあるかな。

現在16名なので8チームつくることができます。各2案ずつ、合計16の新しいビジネスプランが毎週のように生まれてくるわけです。2、3ヶ月たち、みんなのレベルも上がってきて、アイデアも蓄積できています。今は、案を実現する、つまりサービス化する段階に移りはじめています。


秘書の森





このページのトップへ