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タックスペイヤーの視点9 ほか

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■■■■ ■■■■ ■■■■ 中小企業経営塾 第45号 2002年06月28日
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■ ■ ■ ■ 発行:株式会社イーシーセンター
■■■■ ■■■■ ■■■■ http://www.ecg.co.jp/
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原稿執筆の励みになりますので、
ご意見・ご感想を、是非お聞かせ下さい > > > info@ecg.co.jp
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■ 目次
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▼タックスペイヤーの視点9 税理士・FP 榎本 恵一

▼2002年版中小企業白書 まちの起業家の時代 中小企業診断士 駒井 伸俊

▼経済再生を支える競争とは MBA 長友 孝幸

扶養は・・・ AFP 小林 義和

▼二世はつらいよ 落語家 三遊亭金時

▼編集後記 副編集長 小林 義和
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■ タックスペイヤーの視点9 税理士・FP 榎本 恵一
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いよいよ7月ですね。6月の最大のイベントであるワールドカップも終ります
と、何がこの国の経済を引っ張っていくけん引役になるのでしょうか。政治・
経済が混沌としている間に今年も、後半戦に入ります。後半戦は、結構稼働日
が少ないことにお気づきですか。ハッピーマンデーの影響がかなりあります。
ご商売をされていらっしゃる方もお勤めの方も、計画的に行動しないと結果が
残せない後半戦ですので、今からカレンダーとにらめっこしてみて下さい。

最近、メルマガ購読者が急増しております。大変嬉しい限りです。必ず月2回
発行体制でより良い情報を提供しますので、楽しみにしていて下さい。

第45号では、タックスペイヤーの視点として、租税公平主義を取り上げます。
わが国に法体系の大きな柱の一つです。5月の完全失業率は、5.4%でした。特
に問題が大きいことは、世帯主失業者が100万人以上いるということです。こ
の国の行方や方向性がしっかりと明示されないまま進んでいくことに恐怖を覚
えます。この問題を、タックスペイヤーの視点で考えますと税の平等とは何か
にぶつかります。そこで、今回皆さんに租税公平主義の考え方をお知らせいた
します。

◎租税公平主義(租税平等主義)◎

■意義

税負担は国民の間の担税力(*1 メルマガ44号参照)がなければならず、各種の
租税法関係において国民は平等に取り扱われなければならないという原則です。
これは「課税のうえで、同様の状況にあるものには同様に、異なる状況にある
ものは状況に応じて異なって扱われるべきことを要求する」ものです。

前号のテーマであった担税力とは、消費、所得、財産(資産)でした。消費は
担税力の尺度としては、最も劣っており、消費税は逆進的になりやすい欠点が
あります。

一方、所得・財産は、担税力の尺度としてすぐれており、累進税率の適用が可
能です。【公平な税負担の配分】・【富の再分配の要請】に適合しています。

■平等の内容

具体的には何をもって公平であるかが問題になります。これには、垂直的公平
(異なる状況にある者間における負担の公平)と水平的公平(同じ状況にある
者間における負担の公平)の両者があります。

最後に、立法との関係で問題点の指摘をしておきます。

・累進所得税が平等主義に反しないか。
・源泉徴収制度が給与所得者を事業所得者等に対する関係で差別されているか。
給与所得者について事業所得者と同様の必要経費控除が認められて
いないこと。
事業者に対してのみ、住民税のほか事業税を課す規定が平等原則に反するか。
・他のスポーツ施設の利用と区別して、ゴルフ場の利用に対してのみ利用税を
課すことが平等原則に反するか等。

今回は、一寸難しい話になったかも知れません。とにかく、納税者の皆さんが
『税』に対して疑問を持ち積極的にぶつかっていかなくてはならないと思いま
す(実は、今号の金時師匠のコラムを読みながら凄く思い当たる点がありまし
た。そこで、こんな事を書く税理士のメルマガがあっても良いのではないかと
思い原稿を差替えました。会計事務所の行っている業務も『個』を大切に、皆
様の経営をバックアップしています。税、会計に限らず住宅ローンや保険といっ
た身近なことなど、お気軽にご相談ください)。

最後になりましたが、エンロン社に続き、米国において、ワールドコム社の粉
決算が発覚し、ドル安加速や世界的同時株安が進行しています。新聞報道で
は、不正会計発覚などのゴッシックが踊っていますが、一部に米国の会計基準
が不正のような表現が使われていますが、この問題は、会計監査の問題です。

米国においても、来年も会計監査顧問を続けるにおいて、多少なりとも企業に
有利な行為を行われる可能性があるのです。わが国においても、今後このよう
な問題が起きないとは限りません。自己責任の時代とはいえ、企業の不正会計
の責任まで国民がとることはないと思います。税について、お金についてもっ
と勉強していきましょう。


(*1)メルマガ44号 バックナンバー
http://www.ecg.co.jp/mm/back_vol44.htm?mm=45



榎本会計事務所
http://www.ecg.co.jp/firm/?mm=45

* 榎本のコラムは下記からどうぞ
声による情報 03-5909-9102(録音されたメッセージが聞けます)
ホームページによる文字情報 http://www.ecg.co.jp/koe?mm=45



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■ 2002年版中小企業白書 まちの起業家の時代 中小企業診断士 駒井 伸俊
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-経営革新を行う中小企業への支援策(3)-

今号では、経営革新支援法の承認を受けた中小企業が活用できる支援策のうち
補助金に関してのお話です。

この補助金は、経営革新計画に基づく経営革新のための事業を実施する中小企
業に対して、新規事業の市場調査、新商品の開発、販路の開拓、人材の育成に
支払った経費の3分の2以内を、都道府県等が補助してくれます。例えば、新
商品の市場調査と販路開拓のための経費900万円を使ったとしたら、その3分の
2の600万円が補助されるということです。補助金の上限や申請時期は各自治体
によって異なります。ちなみに、東京都ですと、上限が2,000万円で、申請時期
は1月から2月にかけてとなります。

補助金は融資と違うので、返済の義務がありません。くだけて言えば、返さな
くていいお金ということです。これは企業にとって、大きなメリットです。補
助金を得ることができれば、企業の資金も潤沢になり、さらなる経営革新が望
めるわけです。しかし、注意する点がいくつかあります。

まず、この補助金は、経営革新計画の承認を受けた中小企業のすべてが無条件
に利用できるものではないということです。この補助金を利用するには、都道
府県知事の計画承認とは別に補助金のための審査を受けなければなりません。
当然、各都道府県には補助金に充てることのできる予算があります。そのため、
補助金の総額枠に限度があります。よって、ある意味補助金をめぐってのさら
なる競争があるということです。「それじゃ、経営革新計画の承認を受けたっ
てしょうがないじゃないか?」という声が聞こえてきそうですが、承認を受け
なければ(i) 、競争のスタートラインにはたつことができません。

次に、補助金を資金繰りに織り込まないということです。補助金の審査の結果、
補助金が利用できることになっても、手元に入ってくるまでには、かなりのタ
イムラグがあります。ですから、補助金を見込んで、経営革新のための費用
資金計画を立ててしまうと、支給前に資金が足らなくなってしまうおそれがあ
ります。そんなバカな資金計画は立てるはずがないと思っていても、意外とお
ちいりやすいところですので、ご注意ください。

次号はその他の支援策をご紹介します。

(i)承認を受けることで、他の支援策も活用できます。また、承認計画を策定
する過程におけるメリットは前号で述べたとおりです。



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■ 経済再生を支える競争とは MBA 長友 孝幸
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過去の海外進出から学ぶ競争優位

日本の製造業は、いまや世界各国の製造拠点からさまざまな部品を需要、供給
しています。完成品の製造だけを考えた場合、その日本企業の製造拠点の範囲
は国境を無視しているかのようにも感じられます。これまで日本企業は競争優
位を保つために、アジアNINSやASEAN(広域)などのアジア地域に多
く進出してきました。それと引き換えに国際的な競争からつねに追われる立場
になっています。

過去に、優位な投資先とされたASEAN地域は1980年代以降、円高によるコ
スト競争力の低下、韓国、台湾などの追い上げ、ASEAN4各国の政策転換
(直接投資の受入れによる輸出産業育成策への転換)への対応などから、家電
を中心とした労働集約的工程を含む組立加工型産業は、ASEAN地域への多
く進出してきました。

ASEANの地域の進出は、地理的な近接性など世界の他の地域に比べて日本
企業が競争優位を構築しやすい地域であり、日本との製造システム・ネットワー
ク化も行いやすいと考えられていたからです。

ご存知の通り海外への進出は、生産要素の利用効率を上昇させ、双方の成長と
産業構造の高度化をもたらします。受入れ国側は直接投資の流入により過剰な
労働力を吸収し、希少な資本・技術・経営ノウハウを蓄積して先発国への追い
上げを可能にします。また、進出企業側にとっても、国内の余剰労働力などが、
衰退産業から新興産業へ振り向けられ、産業の高度化や企業競争力の促進を可
能とします。

この時期のASEAN地域への進出理由には、受入国側が、外資の受入れと外
資による輸出および原材料輸入の面できわめて開放的な政策をとってきたこと、
これに加えて、日本企業が85年以降の世界的な通貨調整や国内のコスト上昇圧
力を受け、海外進出による競争力の維持・強化を余儀なくされていたことがあ
げられます。

しかし、現在のインドネシア、タイ、フィリピンをはじめとしたASEAN地
域の最低賃金額は上昇傾向にあります。更に最低雇用人数などの各国政府の通
達など、日本企業の利益に負担をかける材料ばかり目につきます。インドネシ
アでは、度重なる政府通達を理由にスポーツメーカーのナイキはジャカルタ工
場を閉鎖し、中国や米国内での生産に力を注いでいます。

近年におけるASEAN地域の賃金率の上昇や強制的とも捉えられる政府通達
を考えると、日本企業にとって過去のASEANの地域に進出した頃のように、
ASEANを見なおすことは難しいでしょう。

今まで見てきたソニー精密部品恵州(広東省恵州市)の日系メーカーとの取引
を減らす計画(日系企業はずし)、船井の東莞工場(広東省東莞市)、中山工
場(広東省中山市)の人海戦術、アイワの過度の価格競争など、いずれも競争
優位を維持するための企業戦略と理解できます。しかし、このような事態が続
けば、日本企業は賃金水準の安い地域へ進出しつづけなければならない宿命に
なります。

海外生産拠点における日本企業同士の競争は、日本経済にとってプラス要因に
はなりません。過去に経験しているASEANの地域に進出理由を見直してみ
ても、同じような答え(人件費のアップ)が対中国にも予測されます。日本市
場の活性化、海外生産に頼らない国内生産の活性化が望ましいと誰もが考える
ならば、日本国内における賃金水準の見直し、あらゆる職種に対して外国人労
働者を雇用できる環境、弾力的な法の整備が必要なのです。



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扶養は・・・ AFP 小林 義和
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今回は、健康保険においての扶養についてご紹介します。

扶養」という言葉を私たちはよく使います。これまでのメールマガジンでも
度々紹介していますが、一般的に給与年収が103万円未満の妻や子供は(年金受
給者や自営業者は別ですが)ご主人の扶養家族になることができ、税務では配
偶者控除や配偶者特別控除扶養控除特定扶養控除など所得税の所得控除が
受けられることは皆さんご存知かと思います。年末近くにはその金額を越えな
いようにパートタイムを調整するなど努力されている方もいらっしゃるようで
す。

税務以外の部分について、健康保険においての扶養家族の条件は年収130万円未
満(障害者または60歳以上は180万円)となっています。税務よりラインが高い
ので、特に心配ないと思っていらっしゃる方もあるかと思います。ただし、ご
注意いただきたい点として、その収入は税金の対象にはならないのですが、健
康保険の収入の対象になるものがあることです。失業保険の給付金額はそれに
該当します。つまり、失業保険の給付を受けているあいだは、場合によって、
所得制限により扶養になれず、自ら健康保険証を持つことになることもあると
いうことです。

ちょうど失業保険の話題がでましたので、次回から雇用保険のお話をしようと
思います。



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■ 二世はつらいよ 落語家 三遊亭金時
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「私は、地盤も看板もない、たたき上げの人間です。だから強いんです!!」
今は亡き(?)鈴木宗男代議士がよく言っていたセリフだそうです。

「所詮、二世は考えが甘いんだよ。」

世間でよく聞く言葉ですし、私自身も何度も言われた事があります。

確かに「金馬さんの倅さんですよ」と紹介されれば通りは良いし、有利なこと
も多いのですが、私が何かやると「金馬さんの倅のくせに」とか「親父は立派
なのに」と言われることが多々あります。それを打破しようとしている二世、
しようとして失敗している二世、たくさんいるでしょう。あたしも苦しんでい
る一人です。

たたき上げ、看板を持っていない人は、これから自分で看板を書けるから、そ
の点はとても羨ましく思います。そう言うと、「だから甘いんだよ」ってまた
言われるかも。

また二世のツライところは親父の影です。親父は人生の成功者ですから、中に
は自分の人生をそのまま踏襲させようとしたり、同じ世界にいる倅を「自分の
言うとおりやればうまく行く!俺はそうやってきたんだから」と我々二世の言
い分をまったく聞かない方も多いのではないでしょうか。

私はやっとその影から抜け出せたばかりです。「お前の為にやっているのに・
・・」とこれがまたツライんですよ。

自分は自分のペースでしか歩けないんですから、何も二世だからといって能力
以上に速く走ったり、走らせたりすることはないでしょ?

二世の皆さん!!!

足元を見て自分のペースで頑張りましょう!!

しかしあたしが昔、ある師匠に「走れないサラブレットくらい情けないものは
ないね」と言われた時は、ツラかったなー!!



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■ 編集後記 副編集長 小林 義和
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サッカーワールドカップ、日本は惜しくもベスト16で涙を呑みました。巷では
何かとおっしゃる方もいらっしゃいますが、私は素直にトルコが強かったのだ
と思っています。日本代表稲本選手がインタビューで答えていたちょっとの世
界との壁。その壁を越えられた時は違う涙がでるのでしょうね。


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