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行政書士津留信康の『身近な法務サポートマガジン』<第187号/2011/11/1>■
1.はじめに
2.「
会社法務編/中小企業・
ベンチャー経営者&
起業予定者のための“
会社法”等のポイント(131)」
3.編集後記
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1.はじめに
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こんにちは。
行政書士の津留信康です。
早いもので、もう年賀状の発売日。
今年1年を振り返りつつ、来年のことも少々気になりはじめる、
何となく気ぜわしい季節の到来です・・・
それでは、今回も、どうぞ最後までおつきあいください。
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2.「
会社法務編─中小企業・
ベンチャー経営者&
起業予定者のための“
会社法”等のポイント(131)」
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★本稿では、「平成23年度
司法書士試験問題」の解説を通じて、
“
会社法”等に関する理解を深めていただいておりますが、
第5回は、「株式と
社債」に関する問題です。
※本稿では、便宜上、
問題文・設問肢を一部変更している場合がありますので、ご了承ください。
■株式と
社債との異同に関する次の記述のうち、
誤っているものはどれか(午前─第28問)。
1.株式は、
株主名簿に
株主の氏名または名称および住所が記載され、
または記録される記名式のものに限られ、
社債は、
社債原簿に社
債権者の氏名または名称および住所が記載され、
または記録される記名式のものに限られる。
□正解: ×
□解説
前段は、
会社法121条1号の規定に沿った記述です。
一方、会社は、
社債を発行した日以後遅滞なく、
社債原簿を作成し、
社
債権者の氏名または名称および住所を記載し、
または記録しなければなりません(同法681条4号)が、
無記名
社債(無記名式の
社債券が発行されている
社債)の社
債権者
については、その必要はありません(同規定括弧書)。
よって、後段が、誤りです。
2.募集株式の
引受人は、
出資の
履行をする
債務と会社に対する
債権とを
相殺することができないが、
募集
社債の申込者は、
払込みをする
債務と会社に対する
債権とを
相殺することができる。
□正解: 〇
□解説
前段は、
会社法208条3項、
後段は、同法681条7号、同法施行規則166条2号の規定に、
それぞれ沿った記述です。
3.2以上の種類の株式を発行する会社は、
定款で特定の種類の株式のみに係る
株券を発行するもの
と定めることができないが、
2以上の種類の
社債を発行する会社は、
特定の種類の
社債のみに係る
社債券を発行するものと定めることができる。
□正解: 〇
□解説
前段は、
会社法214条、
後段は、同法681条1号、676条6号の規定に、
それぞれ沿った記述です。
4.
株式会社は、
定款で
株主名簿管理人を定め、
株主名簿に関する事務を行うことを委託することができるが、
社債を発行する会社は、
社債原簿管理人を定め、
社債原簿に関する事務を行うことを委託することができない。
□正解: ×
□解説
前段は、
会社法123条の規定に沿った記述です。
一方、会社は、
社債原簿管理人を定め、
当該事務を行うことを委託することができます(同法683条)。
よって、後段が、誤りです。
5.
株主総会の決議は、
その効力を生じさせるために裁判所の認可を受けることを要しないが、
社
債権者集会の決議は、
その効力を生じさせるために裁判所の認可を受けなければならない。
□正解: 〇
□解説
前段は、妥当な記述です(
会社法309条参照)。
一方、後段も、同法734条1項の規定に沿った記述です。
★次号では、「
新株予約権」について、ご紹介する予定です。
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3.編集後記
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★13日(日)に迫った「
行政書士試験」。
いよいよホントのラストスパートですね・・・
※)
http://m-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/23-7c0e.html
■本号は、いかがでしたか?
次号の発行は、2011/11/15(火)を予定しております。
■編集責任者:
行政書士 津留信康
津留
行政書士事務所(
http://www.n-tsuru.com)
■当メルマガの発行は、「まぐまぐ(
http://www.mag2.com/)」を利用しており、
購読の解除は、「
http://www.mag2.com/m/0000106995.html」からできます。
■当メールマガジンの無断転載等を禁じます。
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■行政書士津留信康の『身近な法務サポートマガジン』<第187号/2011/11/1>■
1.はじめに
2.「会社法務編/中小企業・ベンチャー経営者&
起業予定者のための“会社法”等のポイント(131)」
3.編集後記
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1.はじめに
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こんにちは。行政書士の津留信康です。
早いもので、もう年賀状の発売日。
今年1年を振り返りつつ、来年のことも少々気になりはじめる、
何となく気ぜわしい季節の到来です・・・
それでは、今回も、どうぞ最後までおつきあいください。
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2.「会社法務編─中小企業・ベンチャー経営者&
起業予定者のための“会社法”等のポイント(131)」
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★本稿では、「平成23年度司法書士試験問題」の解説を通じて、
“会社法”等に関する理解を深めていただいておりますが、
第5回は、「株式と社債」に関する問題です。
※本稿では、便宜上、
問題文・設問肢を一部変更している場合がありますので、ご了承ください。
■株式と社債との異同に関する次の記述のうち、
誤っているものはどれか(午前─第28問)。
1.株式は、株主名簿に株主の氏名または名称および住所が記載され、
または記録される記名式のものに限られ、
社債は、社債原簿に社債権者の氏名または名称および住所が記載され、
または記録される記名式のものに限られる。
□正解: ×
□解説
前段は、会社法121条1号の規定に沿った記述です。
一方、会社は、社債を発行した日以後遅滞なく、社債原簿を作成し、
社債権者の氏名または名称および住所を記載し、
または記録しなければなりません(同法681条4号)が、
無記名社債(無記名式の社債券が発行されている社債)の社債権者
については、その必要はありません(同規定括弧書)。
よって、後段が、誤りです。
2.募集株式の引受人は、
出資の履行をする債務と会社に対する債権とを相殺することができないが、
募集社債の申込者は、
払込みをする債務と会社に対する債権とを相殺することができる。
□正解: 〇
□解説
前段は、会社法208条3項、
後段は、同法681条7号、同法施行規則166条2号の規定に、
それぞれ沿った記述です。
3.2以上の種類の株式を発行する会社は、
定款で特定の種類の株式のみに係る株券を発行するもの
と定めることができないが、
2以上の種類の社債を発行する会社は、
特定の種類の社債のみに係る社債券を発行するものと定めることができる。
□正解: 〇
□解説
前段は、会社法214条、
後段は、同法681条1号、676条6号の規定に、
それぞれ沿った記述です。
4.株式会社は、定款で株主名簿管理人を定め、
株主名簿に関する事務を行うことを委託することができるが、
社債を発行する会社は、社債原簿管理人を定め、
社債原簿に関する事務を行うことを委託することができない。
□正解: ×
□解説
前段は、会社法123条の規定に沿った記述です。
一方、会社は、社債原簿管理人を定め、
当該事務を行うことを委託することができます(同法683条)。
よって、後段が、誤りです。
5.株主総会の決議は、
その効力を生じさせるために裁判所の認可を受けることを要しないが、
社債権者集会の決議は、
その効力を生じさせるために裁判所の認可を受けなければならない。
□正解: 〇
□解説
前段は、妥当な記述です(会社法309条参照)。
一方、後段も、同法734条1項の規定に沿った記述です。
★次号では、「新株予約権」について、ご紹介する予定です。
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3.編集後記
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★13日(日)に迫った「行政書士試験」。
いよいよホントのラストスパートですね・・・
※)
http://m-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/23-7c0e.html
■本号は、いかがでしたか?
次号の発行は、2011/11/15(火)を予定しております。
■編集責任者:行政書士 津留信康
津留行政書士事務所(
http://www.n-tsuru.com)
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