• HOME
  • コラムの泉

コラムの泉

このエントリーをはてなブックマークに追加

専門家が発信する最新トピックスをご紹介(投稿ガイドはこちら

『出勤停止』を命じたいのですが、注意することはありますか?

=============================================

「人の問題解決チーム」 本日のQ&A

 脇淳一社労士事務所(http://sr-waki.com/

=============================================


Q.『出勤停止』を命じたいのですが、何か注意することはありますか?


==========

A.会社にとって、出勤停止処分はメリットとデメリットがあります。


メリットは、出勤停止という厳しい懲戒処分を行っても、改善されない場合には、普通解雇のハードルは低くなりますので、今後に契約解消できる可能性が高くなることですね。


一方、デメリットは、社員が「次は遂に解雇される!」と警戒して、出勤停止中に合同労組(ユニオン)などに相談するリスクは高くなると言えることですね。


-----------

懲戒処分は、各事案ごとにその程度を検討していくことになりますが、通常は、けん責など軽い処分から行い、それでも改善されない場合には、より重い懲戒処分、そして解雇という流れになります。


「いきなり解雇をしたい!」と会社も多いかと思いますが、改善の機会を与えていないと、解雇は無効になる可能性が非常に高いですから、解雇前の『懲戒処分を行った』という過程が非常に重要になります。


そして、けん責等後も改善されない場合において、出勤停止という重い処分を行えば、それでも改善されない場合には、その後、解雇したとしても、法的リスクは、断然に低くなるわけですね。


しかし、出勤停止は、解雇の前段階とも言えますから、当該社員は、相当警戒するはずで、出勤停止期間中は、会社と戦う方法を模索する時間的余裕も生まれます。


そうすると合同労組(ユニオン)などに相談する等して、団体交渉を求めてくる可能性が高くなります。


合同労組との交渉は、解雇した後と解雇する前では、その苦労は雲泥の差です。当事務所の経験上でも、解雇前だと厳しいというか、まとまりにくい傾向にありますね。


また、一方で、長期の出勤停止を就業規則に規定してあると、解雇した場合に「長期の出勤停止の処分の選択肢があれば、それでもよかったのではないか」と判断される可能性もありますので、この点にも留意してくださいね。


したがって、出勤停止の判断は、一概に「すべきではない」とまでは言い切れませんが、例えば「けん責⇒減給⇒解雇」といったようなように出勤停止を経ない対応が、このようなリスクは少なくなると言えるでしょう。


=================================================
脇淳一社労士事務所
特定社会保険労務士  脇 淳一
〒150-8512
東京都渋谷区桜丘町26-1
セルリアンタワー15階
TEL:03-5456-5744 
FAX:03-6868-3320
mailto:info@sr-waki.com
当事務所HP:http://sr-waki.com/
問題社員お別れ相談室:http://sr-waki.com/owakare
残業代削減対策相談室:http://sr-waki.com/zangyou
=================================================

名無し

閲覧数(3,739)

絞り込み検索!

現在22,382コラム

カテゴリ

労務管理

税務経理

企業法務

その他

≪表示順≫

※ハイライトされているキーワードをクリックすると、絞込みが解除されます。
※リセットを押すと、すべての絞り込みが解除されます。

スポンサーリンク

経営ノウハウの泉より最新記事

スポンサーリンク

労働実務事例集

労働新聞社 監修提供

法解釈から実務処理までのQ&Aを分類収録

注目のコラム

注目の相談スレッド

スポンサーリンク

PAGE TOP