=============================================
「人の問題解決チーム」 本日のQ&A
脇淳一
社労士事務所(
http://sr-waki.com/)
=============================================
Q.『うつ症状が見られる新入社員』をいるのですがどうしたらよいでしょうか?
========
A.確かに約束された
労務提供ができないわけですから立派な
契約違反ですが、入社して間もない社員でも、いきなり
解雇するのは、やはり「リスクが高い」と考えます。
やはり一度は
休職などの措置を取り、様子をみる過程が重要と言えますね。
新入社員であれば、勤続年数が足りず
休職規定を除外しているケースもありますが、その場合は、「その他各号に準ずるとき」といった包括的規定により
休職を命じることが可能であり、この規定すらない場合でも、明らかにうつ状態であれば、やはり
債務不
履行であり、出社を拒否する理由となります。
---------------
採用面接などで、会社が病歴の申告を求め、応募者がこれに答えることは、両者にとって、とても重要です。
しかし、精神障害は
健康診断ではわかりませんし、病歴の申告を求めたからといって、必ずしも事実であるかどうかはわかり得ませんよね。
事前の身元調査についても、差別につながる可能性があり、香川県、熊本県、徳島県、福岡県においては条例で禁止されているという点とからも、やはり行うべきではありません。
したがって、どうしても質問のような事態は起こりうると思います。社員あるいは応募者も生活もありますから、多少の無理をしても働く必要があるという事情はよく分かるのですが、周囲がそのような状態を知らないでいた場合には、最悪の展開(自殺等)を迎える可能性が高くなり、最終的には、お互いにとって不幸以外の何物でもありません。
ですから、うつ症状が見られる社員に対しては、それなりに毅然とした対応が必要となりますが、特に長期雇用前提の正社員だといきなり
解雇するというのは、ややリスクが高いと思われます。
会社としては、通常業務がこなせるまでは「
労務提供を受け取らない」という対応がポイントになります。
通常の社員であれば、勤続年数に応じて
休職を適用することになりますが、例えば「1年以内は
休職を適用しない」といった除外規定を設けている
就業規則も多いと思います。(この規定自体に問題はありません)
これを杓子定規にとらえると、新入社員には
休職を適用できないような疑念が生まれるかも知れませんが、この場合は、「その他各号に準ずるときで、会社が
休職の必要がある認めるとき」といった包括規定を適用し、
休職させることになります。
このような規定がない場合でも、少し気の毒な言い方ですが、そもそも
労務提供のできない社員に責任があるわけですから、会社は出社自体を拒否できるものと考えられます。もちろん、
賃金の支払いも必要ありません。
そして、これら
休職措置等の期間が満了する前に、従前の業務が通常程度に実施できる健康状態に回復しなければ、
就業規則に従って、当然
退職または
解雇をすることになります。これは
就業規則がない場合でも、ほぼ同様です。
当人にとっても今の状況を見つめ直すきっかけにもなりますし、会社にとっても、
休職措置等を挟むことで、当然
退職または
解雇の理由を
担保することになりますね。
いずれも、精神障害は非常にデリケートな問題です。たとえ新入社員であろうとも、会社の一員であることに変わりはなく、医学の力を借りて慎重に対応し、家族ないし
身元保証人を含めた話し合いの上で、
休職措置などを説明する方が良いと考えます。
=================================================
脇淳一
社労士事務所
特定
社会保険労務士 脇 淳一
〒150-8512
東京都渋谷区桜丘町26-1
セルリアンタワー15階
TEL:03-5456-5744
FAX:03-6868-3320
mailto:
info@sr-waki.com
当事務所HP:
http://sr-waki.com/
問題社員対応相談室:
http://sr-waki.com/owakare
残業代削減対策相談室:
http://sr-waki.com/zangyou
=================================================
=============================================
「人の問題解決チーム」 本日のQ&A
脇淳一社労士事務所(
http://sr-waki.com/)
=============================================
Q.『うつ症状が見られる新入社員』をいるのですがどうしたらよいでしょうか?
========
A.確かに約束された労務提供ができないわけですから立派な契約違反ですが、入社して間もない社員でも、いきなり解雇するのは、やはり「リスクが高い」と考えます。
やはり一度は休職などの措置を取り、様子をみる過程が重要と言えますね。
新入社員であれば、勤続年数が足りず休職規定を除外しているケースもありますが、その場合は、「その他各号に準ずるとき」といった包括的規定により休職を命じることが可能であり、この規定すらない場合でも、明らかにうつ状態であれば、やはり債務不履行であり、出社を拒否する理由となります。
---------------
採用面接などで、会社が病歴の申告を求め、応募者がこれに答えることは、両者にとって、とても重要です。
しかし、精神障害は健康診断ではわかりませんし、病歴の申告を求めたからといって、必ずしも事実であるかどうかはわかり得ませんよね。
事前の身元調査についても、差別につながる可能性があり、香川県、熊本県、徳島県、福岡県においては条例で禁止されているという点とからも、やはり行うべきではありません。
したがって、どうしても質問のような事態は起こりうると思います。社員あるいは応募者も生活もありますから、多少の無理をしても働く必要があるという事情はよく分かるのですが、周囲がそのような状態を知らないでいた場合には、最悪の展開(自殺等)を迎える可能性が高くなり、最終的には、お互いにとって不幸以外の何物でもありません。
ですから、うつ症状が見られる社員に対しては、それなりに毅然とした対応が必要となりますが、特に長期雇用前提の正社員だといきなり解雇するというのは、ややリスクが高いと思われます。
会社としては、通常業務がこなせるまでは「労務提供を受け取らない」という対応がポイントになります。
通常の社員であれば、勤続年数に応じて休職を適用することになりますが、例えば「1年以内は休職を適用しない」といった除外規定を設けている就業規則も多いと思います。(この規定自体に問題はありません)
これを杓子定規にとらえると、新入社員には休職を適用できないような疑念が生まれるかも知れませんが、この場合は、「その他各号に準ずるときで、会社が休職の必要がある認めるとき」といった包括規定を適用し、休職させることになります。
このような規定がない場合でも、少し気の毒な言い方ですが、そもそも労務提供のできない社員に責任があるわけですから、会社は出社自体を拒否できるものと考えられます。もちろん、賃金の支払いも必要ありません。
そして、これら休職措置等の期間が満了する前に、従前の業務が通常程度に実施できる健康状態に回復しなければ、就業規則に従って、当然退職または解雇をすることになります。これは就業規則がない場合でも、ほぼ同様です。
当人にとっても今の状況を見つめ直すきっかけにもなりますし、会社にとっても、休職措置等を挟むことで、当然退職または解雇の理由を担保することになりますね。
いずれも、精神障害は非常にデリケートな問題です。たとえ新入社員であろうとも、会社の一員であることに変わりはなく、医学の力を借りて慎重に対応し、家族ないし身元保証人を含めた話し合いの上で、休職措置などを説明する方が良いと考えます。
=================================================
脇淳一社労士事務所
特定社会保険労務士 脇 淳一
〒150-8512
東京都渋谷区桜丘町26-1
セルリアンタワー15階
TEL:03-5456-5744
FAX:03-6868-3320
mailto:
info@sr-waki.com
当事務所HP:
http://sr-waki.com/
問題社員対応相談室:
http://sr-waki.com/owakare
残業代削減対策相談室:
http://sr-waki.com/zangyou
=================================================