みなさん、こんにちは!
もう随分昔の話となりましたが、私が現役サラリーマンの頃は、転勤の多い職場で働いていましたので、
仲の良い同僚とも2~3年で別れました。そんなある日“飯でも食べませんか”と前の職場で仲良くしていた
後輩から電話を受けました。
久し振りなので、互いの近況を電話で報告しあったのち、電話してきたわけを尋ねると、彼は
人事異動が
あって昇進して地方に行くことになったそうです。
“おめでとう”と言うと、“別にそれほど目出度くもありません”とムスッとした答えが返ってきました。
“ふーん、不満なんだぁ”と意外に思ったのを覚えています。
その日の夜、居酒屋で一杯やっていると、彼はぐずぐずと、“何で僕なんですかね”と、赴任先のポストを
不満げに口にしました。日ごろそういうことには恬淡(てんたん)としていると思っていたのですが、
やはり「勤め人の性(さが)からは逃れがたい」ということだったんでしょう。
飲むほどに、会社の自分への処遇に不満をぶちまけたのです。
彼は、私も処遇に不満を持つ恵まれない仲間(同類)とでも思って(まぁ、嘘ではなかったのですが)、
私に声を掛けてきたのでしょう。
酒が進むに連れ、「同病相哀れむ」とばかりに、二人で次から次へと会社や上司の悪口を言い合って
盛り上がったものでした。
こんな俳句があります。
「秋鯖や上司罵るために酔ふ」
今も昔も、サラリーマンが飲む酒の目的は、大半が会社や上司に対する不満を吐き出すためなのです。
その憂さをはらすためにビールでも焼酎でも熱燗でもなんでも飲みます。そして、散々に悪口を言って
気を晴らします。
同僚が昇進したと聞かされたときは、更に酒が進み、悪口にも心がこもります。
散々に飲んで朦朧(もうろう)とした頭に、フッと奥さんや子供の顔が浮び、一瞬ハッとするものの、
頭を振って、また苦い酒を一気に口に流し込むのです。
第一生命が毎年募集している「サラリーマン川柳」と言うのがあります。
今年で26回になると言う人気イベントで、毎年沢山の秀作が生れています。
このイベントは、サラリーマン川柳ということですので、当然サラリーマンの悲哀を取り上げたものがいのですが、中には『本物の ビール買ったら 妻激怒』等身につまされるものも有ります。
次にサラリーマンの嘆きを、幾つかご紹介します。
・指示される 上司は息子と 同じ歳
・上司ルス 明るい職場で 絶好調
・言ってみたい 上司を今すぐ チェンジして
最近は、まさにサラリーマン受難の時代です。誰でも一度は
『辞めてやる 三億円当れば 言ってやる』と思っているのかもしれませんが、
でも良く考えてみれば、三億円とは高く出たもので、これでは、本当は「絶対に辞めないぞ」
と心の中で叫んでいるようなものです。
どうせ辞めるなら、イジイジとお説教をたれる、上司の前で、机をドンと叩いて
「うるさい!、辞めてやらぁ!」と大見得を切って会社を飛び出すのが、サラリーマンの究極の
夢かもしれません(勿論、私にはそんな度胸はありませんでしたが・・・)。
さて、
前回の「
自転車通勤に駐輪場の確保」についての話、如何でしたでしょうか。
今回は、「精神障害者の
雇用義務付け」についての話をします。
──────────◆ 目 次 ◆──────────────
○ 「精神障害者の
雇用義務付け」
───────────────────────────────
企業に義務付けられている障害者の法定
雇用率(
従業員に占める障害者の割合)が、
4月より、従来の「1.8%」から「2.0%」へ引き上げられました。
また、障害者の
雇用状況の報告が義務付けられる企業規模も、現行の
労働者数「56人以上」
から「50人以上」へ変更となりました。
そして、これに続き、「
雇用の分野における障害者の差別の禁止」と
「精神障害者の
雇用義務付け」を主な内容とする法律案
(障害者の
雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案)が今国会で議論される
ことになりました。
法案では、差別に関係する部分は平成28(2016)年4月から、精神障害者の
雇用義務付けに
関係する部分は平成30(2018)年4月から施行することとされています。
精神障害者の
雇用が義務付けされると、この4月から上がった法定
雇用率がさらに引き上げられる
こととなるでしょう。引上げ幅については、法律の施行から5年間は、実際の
雇用状況等を
勘案して緩和されたものになる可能性もあります。
なお、現在、精神障害者については、
雇用義務はありませんが、
雇用した場合は
身体障害者・知的障害者を
雇用したものとみなされます。
3年後や5年後というとまだまだ先のようにも感じられますが、社内の体制を変更するには
十分な時間とも言い切れないと思います。
現在、障害者
雇用率未達成の一定規模以上の企業は、法定
雇用障害者数に不足する障害者数に
応じて「障害者
雇用納付金」(原則として、不足1人につき月額5万円)を納付しなければ
ならないこととされています。
現在、この制度の対象は、
常時雇用する労働者が201人以上の企業ですが、
平成27(2015)年4月からは「101人以上」の企業にまで拡大されることが決定しています。
障害者の
雇用については、各種
助成金や障害者派遣を行う企業なども利用して、導入に
成功している事例が各種メディア等で取り上げられています。
そうした企業では、導入時に業務全体を見直したために業績が向上した例もあるそうですので、
自社で導入できるかどうか検討することも1つの参考になるかもしれません。
ご質問等がある場合は、弊事務所にご照会下さい。
ご質問いただいた内容については、メールマガジンを通してご回答させて頂きます。
ご質問・ご意見は
info@node-office.comからどうぞ。
当事務所のホームページを更新しております。
ご興味のある方は、
http://www.node-office.com/index/index.html
または、
http://www.humansource.co.jp/ へどうぞ
当事務所所長 野手 茂 著の「サラリーマン講座
退職金・年金編」が 文芸社
より、全国書店、ネット書店で販売中です。
みなさん、こんにちは!
もう随分昔の話となりましたが、私が現役サラリーマンの頃は、転勤の多い職場で働いていましたので、
仲の良い同僚とも2~3年で別れました。そんなある日“飯でも食べませんか”と前の職場で仲良くしていた
後輩から電話を受けました。
久し振りなので、互いの近況を電話で報告しあったのち、電話してきたわけを尋ねると、彼は人事異動が
あって昇進して地方に行くことになったそうです。
“おめでとう”と言うと、“別にそれほど目出度くもありません”とムスッとした答えが返ってきました。
“ふーん、不満なんだぁ”と意外に思ったのを覚えています。
その日の夜、居酒屋で一杯やっていると、彼はぐずぐずと、“何で僕なんですかね”と、赴任先のポストを
不満げに口にしました。日ごろそういうことには恬淡(てんたん)としていると思っていたのですが、
やはり「勤め人の性(さが)からは逃れがたい」ということだったんでしょう。
飲むほどに、会社の自分への処遇に不満をぶちまけたのです。
彼は、私も処遇に不満を持つ恵まれない仲間(同類)とでも思って(まぁ、嘘ではなかったのですが)、
私に声を掛けてきたのでしょう。
酒が進むに連れ、「同病相哀れむ」とばかりに、二人で次から次へと会社や上司の悪口を言い合って
盛り上がったものでした。
こんな俳句があります。
「秋鯖や上司罵るために酔ふ」
今も昔も、サラリーマンが飲む酒の目的は、大半が会社や上司に対する不満を吐き出すためなのです。
その憂さをはらすためにビールでも焼酎でも熱燗でもなんでも飲みます。そして、散々に悪口を言って
気を晴らします。
同僚が昇進したと聞かされたときは、更に酒が進み、悪口にも心がこもります。
散々に飲んで朦朧(もうろう)とした頭に、フッと奥さんや子供の顔が浮び、一瞬ハッとするものの、
頭を振って、また苦い酒を一気に口に流し込むのです。
第一生命が毎年募集している「サラリーマン川柳」と言うのがあります。
今年で26回になると言う人気イベントで、毎年沢山の秀作が生れています。
このイベントは、サラリーマン川柳ということですので、当然サラリーマンの悲哀を取り上げたものがいのですが、中には『本物の ビール買ったら 妻激怒』等身につまされるものも有ります。
次にサラリーマンの嘆きを、幾つかご紹介します。
・指示される 上司は息子と 同じ歳
・上司ルス 明るい職場で 絶好調
・言ってみたい 上司を今すぐ チェンジして
最近は、まさにサラリーマン受難の時代です。誰でも一度は
『辞めてやる 三億円当れば 言ってやる』と思っているのかもしれませんが、
でも良く考えてみれば、三億円とは高く出たもので、これでは、本当は「絶対に辞めないぞ」
と心の中で叫んでいるようなものです。
どうせ辞めるなら、イジイジとお説教をたれる、上司の前で、机をドンと叩いて
「うるさい!、辞めてやらぁ!」と大見得を切って会社を飛び出すのが、サラリーマンの究極の
夢かもしれません(勿論、私にはそんな度胸はありませんでしたが・・・)。
さて、
前回の「自転車通勤に駐輪場の確保」についての話、如何でしたでしょうか。
今回は、「精神障害者の雇用義務付け」についての話をします。
──────────◆ 目 次 ◆──────────────
○ 「精神障害者の雇用義務付け」
───────────────────────────────
企業に義務付けられている障害者の法定雇用率(従業員に占める障害者の割合)が、
4月より、従来の「1.8%」から「2.0%」へ引き上げられました。
また、障害者の雇用状況の報告が義務付けられる企業規模も、現行の労働者数「56人以上」
から「50人以上」へ変更となりました。
そして、これに続き、「雇用の分野における障害者の差別の禁止」と
「精神障害者の雇用義務付け」を主な内容とする法律案
(障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案)が今国会で議論される
ことになりました。
法案では、差別に関係する部分は平成28(2016)年4月から、精神障害者の雇用義務付けに
関係する部分は平成30(2018)年4月から施行することとされています。
精神障害者の雇用が義務付けされると、この4月から上がった法定雇用率がさらに引き上げられる
こととなるでしょう。引上げ幅については、法律の施行から5年間は、実際の雇用状況等を
勘案して緩和されたものになる可能性もあります。
なお、現在、精神障害者については、雇用義務はありませんが、雇用した場合は
身体障害者・知的障害者を雇用したものとみなされます。
3年後や5年後というとまだまだ先のようにも感じられますが、社内の体制を変更するには
十分な時間とも言い切れないと思います。
現在、障害者雇用率未達成の一定規模以上の企業は、法定雇用障害者数に不足する障害者数に
応じて「障害者雇用納付金」(原則として、不足1人につき月額5万円)を納付しなければ
ならないこととされています。
現在、この制度の対象は、常時雇用する労働者が201人以上の企業ですが、
平成27(2015)年4月からは「101人以上」の企業にまで拡大されることが決定しています。
障害者の雇用については、各種助成金や障害者派遣を行う企業なども利用して、導入に
成功している事例が各種メディア等で取り上げられています。
そうした企業では、導入時に業務全体を見直したために業績が向上した例もあるそうですので、
自社で導入できるかどうか検討することも1つの参考になるかもしれません。
ご質問等がある場合は、弊事務所にご照会下さい。
ご質問いただいた内容については、メールマガジンを通してご回答させて頂きます。
ご質問・ご意見は
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当事務所のホームページを更新しております。
ご興味のある方は、
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