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ますます強くなる成果主義

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経営テクノ研究所
2014年6月16日第1・3週月曜日発行
発行人:舘 義之http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
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★★経営のパートナー★★経営学で企業を再生する
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<目次>
★ますます強くなる成果主義
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★ますます強くなる成果主義
1.アングロサクソン型人事に変わらざるを得ない
 市場原理が浸透すると、ウエットな日本型人事から、ドライなアングロサ
クソン型人事に変わります。アングロサクソンは、個人主義ですから、能力
成果主義も個人主義がベースになります。

 能力・成果主義というのは、いわゆるエリート主義・抜擢主義と違い、全
従業員の能力の上昇を、それぞれに応じて期待し、その効果的な発揮によっ
て全体の総合能力をあげ、業績の向上とあいまって高賃金化を推進しようと
するものです。

 したがって、給与も、従来の年功給ではなく、社員個人の仕事の貢献度を
正しく反映させる仕組みの責任等級による賃金制度の導入が不可欠となりま
す。

 そこで、人物評価ではなく、従業員が納得し、ヤル気の出る「職務遂行度
効果」の確立が前提条件となります。

2.人物評価から職務遂行度の評価を重視せよ
 その人の人柄とか、対人関係といった全体的人物評価が行き過ぎると、感
情評価になったり情実評価になったりします。

 上司と意見が衝突したとき、昇給が最低になったり、左遷されられたりし
ました。人物評価人事考課は、上下の支配体制を維持するには非常に効果
的でしたが、事業の遂行という観点から考えると合理的ではありません。

 人物評価人事考課は、上下の支配体制を維持することには非常に効果的
でしたが、業務の遂行という観点から考えると必ずしも合理的ではありませ
んでした。

 そこで、その職種と、職階に応じて、どれだけの仕事がやれるか、あるい
はやったか、という職務の遂行度を評価する人事考課でなければなりません。

3.評価と考課はどこが違うのか
 評価と考課は、異なった意味を持っています。評価とは、物事の善悪、美
醜などを考え、価値を考えることであり、考課とは、その評価の中で、仕事
上の行動や結果、能力を評価することなのです。

 ところが、ややもすると 考課者の顔色を読むことのうまい人が高く評価
されたり、毎朝のお辞儀の仕方がよいことが気に入られたり、口の利き方が
ぞんざいだからというだけで認められなかったりします。これらの評価を続
けたら、従業員は努力しようとする意欲を失います。

 人事考課は、そのような個人的な判断ではなく、決められた条件によって
仕事上の行動や結果を評価することであり、人物評価や好き嫌いの評価では
ないのです。

 したがって、人事考課をする前に、人事考課の条件を明確にすることが人
事制度の構築を成功させる大前提条件となります。

4.能力主義成果主義はどこが違うのか
(1)能力主義の考え方
 能力主義とは、能力や成績、取り組み姿勢などを評価し、賃金等処遇に反
映させようとする考え方を言います。

 しがって、「何ができるか」という職務遂行能力を処遇の基本とし、取り
組み姿勢や仕事の結果、成果を加味して、処遇に反映する考え方です。

 インプット投入努力とアウトプット成績、ウェイトは階層別に変えます。
上位等級者が簡単な仕事をしても、同一職務で賃金格差が出ることになりま
す。

 一般に、
職能給
●職務給
年俸制
など、年功賃金以外のものを総じて、能力主義としています。

(2)成果主義の考え方
 成果主義とは、従業員に支払う賃金を、その人の達成した成果に応じて決
めていく考え方を言います。

 したがって、「何をどれだけやったか」という仕事の成果を評価し、処遇
に反映する考え方です。

 アウトプットのみ。職務価値とその達成度によって決まります。簡単な仕
事を担当すれば、賃金は低くなります。職務異動で賃金が上下することにな
ります。

 一般に個々にたてた期間ごとの目標を果たせたかどうかで評価します。
年俸制
役割給
●業績給
●業績賞与
等は成果主義賃金と言われるものです。

5.人事考課の具備すべき2条件とは何か
 人事考課を役立つものにするためには、それにふさわしい合理的な条件を
備えていなければなりません。その基本的条件としては、技術的条件と実用
的条件の2つを備えていることが必要です。

(1)技術的条件
●妥当性
 妥当性というのは、評価・測定しょうと考えた内容が、正確に把握できた
かどうかの程度を言います。

 たとえば、従業員に対して、仕事の速さ・積極的な態度・能力などを必要
とするとき、これらを正確に把握できる方法を言います。
●信頼性
 信頼性は、誰が、何時、その方法を用いても、評定の結果に狂いのない程
度を言います。たとえば、人事考課を行う場合、同一人に対し評価する人
によって、あるいは、評価する期日によって、評価の結果が異なるような
方法では信頼性がないということになります。
●識別力
 識別力とは、評定の結果、評定の対象者の相互間にはっきりとした差異を
見出し得る方法を言います。

 たとえば、評定の結果がA・B・Cの3段階よりS・A・B・C・Dの5
段階のほうが、識別力のある方法といえます。

(2)実用的条件
●組織の実情に適合
 他社における人事考課の方法を、そのまま用いてはならない、ということ
です。たとえば、セールスマンでも、企業によって要求される職務遂行上
の能力、特性は異なるからです。

 各企業によって対象となる能力、特性などは、さまざまですから、そこを
明確にしないと、何の役にも立たないものになってしまいます。
●実施の容易性
 どんなに合理的な方法であっても、実際に評価する考課者に難解であり、
複雑な、専門知識を必要とするような方法では、それを用いることはでき
ません。したがって、誰にでも実施できるものであることが必要です。
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★舘 義之のポジション
 人事・IE・VE・マーケティングコンサルタント
 人事・IE・VE・マーケティングの三輪で企業体質の仕組みを構築して、
厳しい経営環境の中で勝ち残っていく会社にすることを第一に支援します。
舘 義之への問い合わせstudy@agate.plala.or.jp
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