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コラムの泉

もう一度労働保険の税務

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇vol.284-2015.04.30
     
   ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
こんにちは、エキスパーツリンクの紺野です。日本の会計基準は、今、IFRS
で揺れ動いています。一方で税制も改正されており、上場会社及び上場準備会
社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく変化していきます。これ
らのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理担当者の皆さん向けに、
出来る限り分かりやすくお伝えします。仕事の合間に軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は僕の私見にもとづきます。このメールマガジンの情報
をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等にご確
認ください。もちろん、エキスパーツリンクでもまずは無料で検討させていた
だきます。

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◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[税務]国際税務入門12
2.[税務]国内事業者消費税の内外判定見直しで対応すべきこと
3.[税務]もう一度労働保険の税務
4.[最新J-GAAP]表示・開示に関する会計基準の必要性
5.[編集後記]

===================================
1.[税務]国際税務入門12
===================================
国際税務担当飯田の記事です。

恒久的施設

国際税務においては事業所得に関して「恒久的施設(PE)なければ課税なし」
という基本原則があります。例えば日本国内で事業所得を稼得する外国法人
ある場合、この外国法人が日本国内に支店等の恒久的施設を有しなければ、日
本で当該事業所得について課税を受けることはありません。我が国の企業も、
外国にPEを有しなければ、原則として現地国において事業所得について課税を
受けることはありません。では、PEとはどのようなものでしょうか。

国内法では、次の3種類のPEが列挙されています。
1号PE 
国内の支店、出張所その他の事業所もしくは事業所、工場または倉庫、天然資
源を採取する場所など、営業をするための場所です。

2号PE
国内において行う建設、据付け、組み立てその他の作業またはその作業の指揮
監督の役務の提供で1年を超えて行うもの。工事現場などを意味します。

3号PE
国内に置かれた者で外国法人のために契約を締結する権限のある者その他これ
に準ずる者で政令で定めるもの。代理人PEと言います。

3号PEのうち政令で定めるものとは、次の3つの者をいいます。
1.外国法人のための事業の契約を締結する権限を有する者(常習代理人)
2.外国法人のために、顧客に通常の要求に応ずる程度の資産を保管し、引き渡
す者(在庫保有代理人)
3.外国法人のために、注文の取得、協議その他の事実行為のうち、重要な部分
をなす者(注文取得代理人)

ただし、1号PEの例外として、外国法人資産の購入、資産の保管、市場調査
など、事業の補完的な機能のために活動を行うための一定の場所、3号PEの例
外として、上記3種類の代理人に該当する場合でも、当該代理人がその業務を
外国法人から独立して行い、かつ通常の方法により行う代理人などは、PEに
含まれません。

OECDモデル租税条約では、「この条約の適用上、『恒久的施設』とは、事業を
行う一定の場所であって企業がその事業の全部又は一部を行っている場所をい
う。」と規定しています。
つまり、事業を行う場所があること、かつ、事業を行う場所はある程度の恒久
性をもって一定の場所に固定されていること及び事業を行う一定の場所におい
て現に事業活動が遂行されているということになります。

我が国が締結している租税条約のほとんどは、恒久的施設の範囲も国内税法で
定めるものとなっていますが、相手国によっては、2号PEである建設工事の期
間が3か月や6か月となっているものや、芸能人等の役務提供がPEとみなされ
る租税条約もあります。

===================================
2.[税務]国内事業者消費税の内外判定見直しで対応すべきこと
===================================

しつこいようですが、消費税の内外判定見直しの件、もう一度、整理したいと
思います。

平成27年10月(もう後半年ありません。)から、国外事業者から日本市場向け
に国境を越えて行われる電気通信役務の提供については、国内における取引と
なり、消費税が課税されます。

これに向けて、国内事業者は、どんな準備が必要なのでしょうか?

(事業者向けの電気通信役務の提供)
事業者向け電気通信役務の提供については、その取引に係る消費税の納税義務
役務の提供を受ける事業者に転換する「リバースチャージ方式」が導入され
ることになります。これにより、役務の提供を受ける国内事業者が納税義務者
となります。
 ↓
私も最初はなんかピンとこなかったのですが、要は、国内事業者は、国外事業
者に対しては、税抜の金額を払います。一方で、この税額相当分を申告時に納
める必要があるということなんです。
 ↓
ただし、この分は仕入税額控除の対象となるわけですので、以下のような扱い
になっています。
・課税売上割合が95%以上の場合や、簡易課税の場合、当分の間、当該役務
提供はなかったものとされ、申告対象から除外されます。
・課税売上割合が95%未満の場合で、一般課税の場合、リバースチャージ税額
と仕入税額控除を申告に盛り込む必要があります。
・免税事業者がこの役務の提供を受けた場合、納税義務は生じません。
 ↓
つまり、課税売上割合が95%未満の一般課税の場合、対応が必要ということで
すね。

これからの準備としては以下のような感じでしょうね。

(1) 該当取引があるかどうかの確認
事業者向け電気通信利用役務の提供」を行う国外事業者は、当該役務
提供について役務の提供を受けた国内事業者が納税義務者となる旨を、あ
らかじめ表示しなければならないこととされていますので、通知があるは
ずですが、気になる場合は問い合わせ等されたほうがよいかもしれません。
(2) 影響の確認
  課税売上割合95%未満である場合、キャッシュアウトが生じますので、そ
の影響がどの程度なのか検討しておくべきかと思います。
(3) 仕訳
  具体的な会計処理を行う際には、会計ソフト上、どのような処理をすべき
か検討すべきでしょうね。100円で役務提供を受けて8円のリバースチャー
ジを受けますという場合は、概念的には、
 
 ○○費  100 / 預金  100
 仮払消費税 8 / 未払消費税 8

ということなんじゃないでしょうか?決算時点でこの分を整理することを考え
れば、ここでは特に仮払消費税/未払消費税の仕訳は不要かもしれませんが。
少なくとも、リバースチャージの適用を受けるものであることにつき、何等か
のフラグを立てて把握しておくべきでしょうね。

(消費者向けの電気通信役務の提供)
引き続き国内事業者の話です。

消費者向け電気通信役務の提供を国内事業者が受けることもあるわけです。こ
の場合の課税方法は、国外事業者が納税義務者になります。つまり、国内事業
者としては、税込の額を支払うわけです。
 ↓
じゃあ、普通に税額控除をとればいいかというと、仕入税額控除が認められるの
は、「登録国外事業者制度」により、登録国外事業者の登録番号等が記載された
請求書等の保存等をする場合だけなんですね。つまり、国外事業者に払った消費
税が、日本で納税されている蓋然性が高い場合ということですね。
 ↓
要は、国外事業者が「登録国外事業者制度」により登録しているかどうかを確
認しなければならないということです。この登録申請は平成27年7月1日以後
に行うことができます。インターネットでも公表されるようです。
 ↓

これからの準備としては以下のような感じでしょうね。
(1) 該当取引があるかどうかの確認

(2) 仕入税額控除がとれるかどうかの確認
  
(3) 仕訳
 具体的な会計処理を行う際には、会計ソフト上、どのような処理をすべき
か検討すべきでしょうね。仕入税額控除をとれる場合は普通に仕訳を切れば
いいかもしれませんが、とれない場合は、そもそも発生時点で租税公課等で
処理したほうがよいかもしれませんね。

 ○○費  100 / 預金  108
 租税公課  8 /

 ということです。もちろん仮払消費税で処理しておいて、決算で整理する
ときに租税公課としてもいいかもしれません。

以上ご確認ください。

===================================
3.[税務]もう一度労働保険の税務
===================================

簡単に制度を振り返ると、

労働保険は、労災保険と、雇用保険からなっています。
労災保険は会社負担、雇用保険は会社と従業員が負担します。
労働保険の保険年度は、毎年4月1日から翌年3月31日までです。
・保険年度ごとに、まず当該年度分の概算保険料(=前年度の確定保険料)を6
月1日から7月10日までに申告、納付します。これは分割することができ、
7月、10月、1月の3回で支払うことができます。
・次年度の概算保険料の納付にあわせて、前年度の確定保険料と概算保険料
差額を納付したり還付(充当)を受けたりします。

会計処理として考えられるのはいくつかありますが、上場会社などでは、実際
に支給した給与や賞与の会社負担分に見合う額を未払費用として計上していき、
7月、10月、1月の納付の時にこれを取り崩していくというやり方をされている
会社さんが多いのではないでしょうか?なお、ここでは会社負担分のみ考慮し
たいと思います。

このやり方をすると、3月末の保険年度が終了した段階で、当該年度の確定保
険料会社負担額と概算保険料会社負担額の差額が未払費用に残ることになりま
すね。つまり、その年の7月に納付する、この3月に終了した年度の確定保険
料会社負担額と概算保険料会社負担額の差額が残るわけです。

で、税務上の取扱を再度確認したいのですが、
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/hojin/09/09_03.htm

とりあえず確定保険料のほうが概算保険料より多かった場合を考えます。

法人税基本通達9-3-3
確定保険料に係る不足額
概算保険料の額が確定保険料の額に満たない場合のその不足額のうち当該法
人が負担すべき部分の金額は、同法第19条第1項に規定する申告書を提出した
日(同条第4項に規定する決定に係る金額については、その決定のあった日)
又はこれを納付した日の属する事業年度の損金の額に算入する。ただし、当
該事業年度終了の日以前に終了した同法第2条第4項《定義》に規定する保険
年度に係る確定保険料について生じた不足額のうち当該法人が負担すべき部
分の金額については、当該申告書の提出前であっても、これを未払金に計上
することができるものとする。

ということですね。

例えば3月決算であれば、×0年7月に納付すべき不足額は、×0年7月に損金
算入されるわけですが、×0年3月決算損金算入してもよいということにな
りそうです。

では、6月決算ではどうでしょうか。×0年7月に納付すべき不足額は、
×0年7月に損金算入されるわけですが、×0年6月決算損金算入してもよい
ということになりそうです。ただし、6月決算の場合、4月から6月までまた
支給した給与に見合う労働保険の会社負担分を未払費用として計上していま
すよね。この分はやはり、損金算入できないのではないでしょうか。

間違いがあればご指摘いただきたいですがいかがでしょうか。

===================================
4.[最新J-GAAP]表示・開示に関する会計基準の必要性
===================================
日本公認会計士協会では、我が国の財務諸表の表示・開示について、会計制度
委員会研究資料「我が国の財務諸表の表示・開示に関する調査・研究」として
とりまとめています。

http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/post_1800.html

また、意見募集も開始しています。

今回はご紹介まで。

===================================
5.[編集後記]
===================================
マイナンバーが導入されれば、社会保険の未加入は筒抜けといいますが、別に
加入しなければいけないというのは、マイナンバーの話以前の問題です。社会
保険は、実は、社長一人の会社であっても法人は加入義務があります。それで
社会保険に加入しない事業所が実は法人の3割もあるという話です。
法的には、健康保険法、厚生年金法ともに50万円以下の罰金か、6か月以下の
懲役という罰則が設けられているようです。もしかしたら保険料払うよりも罰
金のほうが安いかもしれない?などと考えてはいけません。そもそもだめなこ
とはやめましょうといいたいです。日本は法治国家です。
そうはいっても払えない事業所も多いのではないかと思います。それらに対し
て厳しい対応をするのかどうか。そのあたりはよくわかりませんが、このマイ
ナンバー、結構大きな影響をもたらすような気がしますね。

公認会計士紺野良一事務所のHPを作りましたので、是非ご覧ください。

トップページ
http://kaishaho-kansa.com/
個人会計士による会社法監査
http://kaishaho-kansa.com/audit/personal/

公認会計士税理士・公認内部監査人(CIA) 紺野良一


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*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士税理士・公認内部監査人(CIA) 紺野良一
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