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毎月棚卸しをするかどうか?

━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2015/08/17(第615号)━━
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■□ 【実践!社長の財務】-財務アプローチで強い会社を作る
■□    
■□  ”業績をアップするには、まずは会計から変えよう!”
■■        http://www.tm-tax.com/
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 皆様、おはようございます。
 税理士の北岡修一です。

 今日は、東京は久しぶりの雨ですね。
 夜中にずい分強い雨が降っていて、起きてしまったくらいです。

 でも、ずっと暑かったから、ちょうどいいお湿りですね。 
 気温も低めで過ごしやすそうです。


 ということで、本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いい
 たします。
 
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■□  毎月棚卸しをするかどうか?
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●御社は、毎月の月次決算において、棚卸しをしていますか?

 月次決算を正しく出すためには、毎月実地棚卸しをして、正し
 い在庫を把握することが基本です。

 棚卸しの金額を入れないと、実際には売れていない商品の仕入
 額が、原価に入ってきますので、粗利が狂い、最終利益も違っ
 てきてしまいます。

 実地棚卸しが難しいのであれば、帳簿棚卸し高を使って、理論
 上の棚卸し額を入れる、という方法も考えられます。


●ところが、10数年も相当前の話でありますが、実地棚卸しも、
 帳簿棚卸しもやっていない会社がありました。

 雑貨などの小売チェーンで、当然、各店の店頭には在庫があり
 ます。

 私は、当然のように、在庫の数字を入れないと、正しい損益が
 出ないので、入れるべきだ、という話をしました。


●ところが、同社の社長は、うちは月次の在庫の計算はせずに、
 損益を把握するから、在庫は計上しない。在庫などの評価は、
 消化率などで評価するから、不要だ。

 第一、毎月実地棚卸しをするのは難しいし、あまり意味がない、
 みたいな話をしていました。


●私は、毎月の棚卸しが面倒だからしないのだろう、ということ
 で、その考えにはずっと納得できずにいました。

 同社は、非常に利益率も高く、多額の利益を出していましたし、
 どんどん店舗も増えて成長していましたので、私もそれ以上は
 言いませんでした。

 もちろん、本決算においては実地棚卸しを実施し、棚卸しを計
 上した正しい決算を行っています。


●その後、同社をずっと見ていった時に気がついたのは、本決算
 において、在庫の金額が非常に少ないのです。商品の廃棄も低
 い水準でした。

 なぜ、こんなに少ないのだろうか、といろいろ聞いてみて、は
 たと気がつきました。

 それは、各店長の評価は、棚卸しを入れない損益で評価してい
 たのです。


棚卸しを入れない損益とは、どういうことか?

 当月売れた売上金額から、当月仕入れた仕入金額を引いて粗利
 を出す。そこから人件費や店舗家賃などの経費を引いて、各店
 の利益が出ます。

 まったく在庫が加味されていない、いわゆるキャッシュベース
 の利益で評価する、ということです。


●そうなると、当月仕入れたものは、できるだけ当月売るように
 努力するようになります。

 同時に、売れ残らないように、考えて仕入を行うようになりま
 す。何となく売れそうだから、これは多目に仕入れよう、など
 といい加減な仕入をしなくなります。

 何しろ、在庫で残ってもそれは損になるわけですから。


棚卸しをしないで、仕入ベース、キャッシュベースで損益を見
 ると、そういう効果があることに、気がつきました。

 棚卸しをする、在庫を計上する、ということは、売れ残っても
 それは原価とはみなさず、資産としてみてくれる、ということ
 です。
 実は、不良な資産かも知れないのに...です。

 いわば、在庫を計上する、ということは甘い管理になる可能性
 があるということですね。


●ただし、マイナス面もあります。

 それは、仕入をし過ぎると損益が悪くなるので、消極的な店長
 は、仕入を抑え過ぎてしまうことがある、ということです。

 仕入に慎重になり過ぎて、売り逃しをおこしてしまう可能性が
 ある、ということですね。

 これはまた、別途の方法、たとえば欠品率などを把握して、注
 意を促すなどの必要があります。


●毎月棚卸しを計上するか、しないか、お店の評価などをどのよ
 うに行うかなどは、業種や商売の仕方によっても、違うかと思
 います。
 
 でも、上記のような考え方もある、ということを知っておいた
 方が良いと思います。

 その上で、自社はどちらでいくのか、どちらが実態を反映し、
 かつ、社員の考え方に良い影響を及ぼすのか、そのようなこと
 を考えながら、月次決算を行って欲しいですね。

 月次決算はあくまで、経営のための会計管理会計が主なので
 すから。


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<編集後記> 
 
 編集後記、結構見てくれている人が多いので、家族の近況報告
 です。高3の娘が土曜日イギリスの短期留学から帰ってきまし
 た。ケンブリッジで世界各国から大学生くらいの子たちが集ま
 るバイオリンのサマーセミナーです。かなりレベルの高い子た
 ちが集まるようで、相当刺激を受けたようです。自分でコネ作
 って参加したのですが、よくそんなところに参加できたなと、
 感心しています...。

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