2017年12月15日号 (no. 1041)
3分労働ぷちコラム バックナンバーはこちら
(
http://www.soumunomori.com/profile/uid-20903/)
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
---3分労働ぷちコラム---
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
本日のテーマ【残業代を支払わないのは泥棒と同じ。】
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/131859
残業代500万円以上未払いか 那覇市の老舗文具店の社長・店長が逮捕
( - 引用開始 - )
沖縄労働局は22日、書籍やオフィス用品販売の「安木屋」(那覇市)が従業員11人に対し、2年間で計500万円以上の残業代を支払わなかったとして、同社社長と「那覇一銀通り店」店長の2人を労働基準法違反の容疑で逮捕した。24日にも那覇地検へ送検する見通しだが、同局は詳細を公表していない。
同局によると、安木屋は企業が労働者に時間外労働をさせる場合に必要な労使協定(三六協定)を結ばずに従業員を残業させ、その分の割増賃金も支払っていなかった疑いがある。22日午後、同局の労働基準監督官が安木屋の事務所と一銀通り店内を捜索し、2人を逮捕した。
( - 引用終了 - )
36協定関連でのトラブルは、
1.36協定を締結していないし、それを届出ていない。
2.労使協定を締結しているが、そこで決めた上限時間を守っていない。
3.残業代である割増賃金を支払っていない。
この3パターンがよくあるケース。
上記のオフィス用品を販売するお店では、労使協定である36協定を締結せず、さらに割増賃金も支払っていないものです。1と3の組み合わせですね。
中には、36協定はチャンと締結しているけれども、割増賃金を支払うところで不備がある事業所もあります。さらに、協定を締結し、割増賃金も支払っているけれども、36協定で決めた残業の上限時間数をオーバーしている。そういう会社もありますね。
法定労働時間(1日8時間。1週40時間)をオーバーして仕事をするには36協定を締結して届け出る必要があり、実務では「とりあえず出しておくか」という手続きとして位置付けられています。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudoujouken01/
時間外労働・休日労働に関する協定届(各事業場単位による届出)
※主要様式ダウンロードコーナーの中に用意されています。
上記のウェブサイトに協定届のフォーマットも用意されています。
協定を締結して届け出れば、残業を自由にできるようになるのかというと、そうではありません。1日あたり何時間まで。1ヶ月あたり何時間まで。というように、残業できる時間数を協定で決めますので、この範囲内で残業が可能になります。
例えば、1日2時間まで残業が可能だと協定で決めたならば、1日で最大10時間勤務まで可能というわけです(8時間を超えた時間が残業となるため)。
「36協定は締結していないけれども、残業代はチャンと払っているよ」そういう会社も中にはあるかもしれません(珍しいですが)。この場合は、割増賃金を支払っているのだから問題ないだろうと思ってしまうところですが、確かに金銭的には問題ないのですが、事前準備に問題があります。
「残業する場合は何時間までにしますよ。ここで決めた時間を超えて残業はしませんよ」と決めるのが36協定なので、お金をキッチリと支払ったとしても、リミットを設定せずに残業してしまうのはダメなのです。
2の「労使協定を締結しているが、そこで決めた上限時間を守っていない」というケースも違反事例としてよくあります。
36協定には残業を許すという効果がありますけれども、「ナンボでも残業してええで」というほどユルユル、ガバガバな代物ではなくて、時間数にリミットを設定するのを条件としています。
協定で決めた時間数を職場で共有できておらず、働く人が「1日の残業は何時間まで。1ヶ月では何時間まで」と時間数を把握できていない。これも原因の1つだろうと思います。
普段から目に入る場所、タイムカードを置いている場所とか、勤務管理台帳を置いているところとか、給与明細とか、そういうものに残業の上限時間数を記載するなり掲示するなりして、「あぁ、残業は1日に2時間までしかできないんだな」というように意識できるようにしておくと良いですね。
残業代を払いたくないならば、残業しなければいいのです。残業させておいて、残業代を払わないのは、飲食店で食い逃げするのと同じですし、お店で万引きするのと同じですし、通販で買った商品の代金を踏み倒すのと同じです。
残業代を支払わないのは泥棒と同じなのです。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
メールマガジン【本では読めない労務管理の"ミソ"】のご紹介
内容の一例・・・
『定額残業代で残業代は減らせるのか』
『15分未満の勤務時間は切り捨て?』
『4週4日以外の変形休日制度もある』
『長時間残業を減らす方法は2つある』
『管理職は週休3日が理想』
『日曜日=法定休日と思い込んではいけない』
『半日有給休暇と半日欠勤の組み合わせはダメ?』
『寸志は賃金or贈り物?』
『ケータイは仕事道具か遊び道具か』
など、その他盛りだくさんのテーマでお送りしています。
本に書いていそうなんだけど、書いていない。
そんな内容が満載。
【本では読めない労務管理の"ミソ"】
▽ ▽ <登録はこちら> ▽ ▽
http://www.growthwk.com/entry/2008/05/26/125405?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_common_20171215_1
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
合格率0.07%を通り抜けた大学生。
今、私はこうやって社労士という職業で仕事をしているわけですが、子供の頃からなりたかった職業というわけではなくて、大学生の頃に遭遇したきっかけが始まりです。
子供の頃になりたい職業というと、男の子ならば、警察官やスポーツ選手、パイロットというのが良くあるもの。女の子だと、スチュワーデス(今はキャビンアテンダント)、花屋さん、ケーキ屋さん、保育園の先生とか。そういう社会的に広く認知されたものが選ばれるので、小学生や中学生が社労士になりたいなんてことはゼロではないのでしょうが、極めて稀でしょう。
私が社労士試験に合格したのは大学4年のときで、いわゆる「現役合格」です。けれども、3年の時に一度不合格になって、ヘコんだんです。「たかが社労士試験ごときにオチたのか」って。だって、簡単そうなイメージがするでしょ、社労士なんて。チョチョッと勉強すれば、スルッと合格できるだろう。そう思っている人も少なくないはず。
「よく知られている資格 = 難しい」、「あまり知られていない資格 = 難しくない」。こういう判断基準があって、社労士は後者に該当するため、難しくないだろうと思われてしまうわけです。
私もそうやってナメていたクチですから、不合格になったんです。
実際は、想像しているよりも難易度は高くて、大学生の頃に約1年ほど時間を投じて、やっとこさ合格したのが本当のところ。
どうすると不合格になるか。どんなテキストや問題集を使えばいいか。問題集の使い方。スマホをどうやって社労士試験対策に活用するか、などなど。学生の頃の視点で書いています。
社労士試験というと、社会人の受験者が多いですから、学生の人の経験談が少ないんですよね。だから、私の経験が学生の人に役立つんじゃないかと思います。
とはいえ、学生の人が社労士に興味を持つというのはやはりレアで、何らかのきっかけが無ければ出会えないでしょうね。ただ、珍しいといっても、毎年、1割弱ほどは学生の受験者がいるので、受験者の総数を5万人と仮定すると、その1割弱なら3,000人から4,000人ぐらいは学生がいます。
そういう方の役に立つならば、私の経験も使っていただきたいですね。
http://www.growthwk.com/entry/2017/02/28/121910?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_common_20171215_2
大学生が独学で社労士試験に合格する方法: 合格率0.07%の軌跡
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
残業で悩んでいませんか?
「長時間の残業が続いている」
「残業代の支払いが多い」
「残業が減らない」
こういう悩み、よくありますよね。
ニュースでも未払い残業代の話題がチラホラと出てくるぐらい、残業に対する関心は高くなっています。
法律では、1日に8時間まで、1週間では40時間までしか仕事ができません。その水準を超えてしまうと、残業となり、割増賃金が必要になります。
とはいえ、1日で8時間と固定されていると不便だと感じませんか? 1週間で40時間と固定されていると不便だと感じませんか?
毎日8時間の時間制限があると、柔軟に勤務時間を配分できませんよね。
例えば、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。
仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。
でも、実は、「月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務なので、残業は無し」こんなことができる仕組みがあるんです。
「えっ!? そんな仕組みがあるの?」と思った方は、ぜひ『残業管理のアメと罠』を読んでみてください。
『残業管理のアメと罠』
http://www.growthwk.com/entry/2012/05/22/162343?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_common_20171215_3
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
決まったことを決まった手順で処理するのは難しいものではありません。例えば、給与計算。毎月1回は給与が支給されるので、その計算作業も毎月ありますけれども、頭を悩ませるほどのものではありません。
他には、雇用保険や社会保険への加入手続きもちょくちょくと発生しますけれども、これも必要な書類を揃えて出すだけですから難しくない。
労務管理ではルーティンな業務があり、それらを処理するには特別な能力や知識は必要ありません。
しかし、時として、普段は遭遇しないような問題が起こります。例えば、休憩時間を1回ではなく何回かに分けて取るのはいいのかどうか。有給休暇を半日や時間単位で細かく分けて取ると便利なのかどうか。仕事着に着替える時間には給与は支払われるのかどうかなど。答えが1つに定まりにくい問題が労務管理では起こります。
一例として、
Q:会社を休んだら、社会保険料は安くなる?
Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
Q:休憩時間を分けて取ってもいいの?
Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
Q:残業しないほど、残業代が増える?
Q:喫煙時間は休憩なの?
Q:代休や振替休日はいつまでに取ればいいの?
このような問題に対して、どのように対処するか。それについて書いたのが『仕事のハテナ 17のギモン』です。
▽ ▽ 『仕事のハテナ 17のギモン』 ▽ ▽
http://www.growthwk.com/entry/2017/05/23/132023?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_clockperiod_common_20171215_4
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃Copyright(c) 社会保険労務士 山口正博事務所 All rights reserved
┃
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃
┃
┃山口社会保険労務士事務所
┃
http://www.growthwk.com?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_common_20171215_5
┃
┃ブログ
┃
http://blog.ymsro.com/?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_common_20171215_6
┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━