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悩んでいないで脱下請け戦略を実践すべき!

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     シリーズ「企業のパワーを倍増させるコンピテンシー<洞察力>!」

     <第512回>(第1話)「悩んでいないで脱下請け戦略を実践すべき!」

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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは「企業のパワーを倍増するためにやるべきこと!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介していきます。
きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、人事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。

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今回のメニュー
【1】異業種でチームを結成すれば新たな光が見える!
【2】「食品不祥事とその致命度」を洞察すべき!
【3】未来のサクセスストーリーを練る!
【4】悩んでいないで脱下請け戦略を実践すべき!
【5】編集後記

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企業のパワーを倍増させることに貢献するコンピテンシーは多々あります。経営者が何かを決断して実行することが大切です。そうすれば社員の行動も変わります。日本電産の永守重信会長は破綻寸前の企業20社以上をリストラなしで短期間に再建しました。

その心は3Qです。QはQualityです。いい社員がいれば会社がよくなります。会社がよくなればその会社が生み出す商品やサービスは最高ランクのものになります。3Qを実現するためにトップも社員も行動特性を変革させる必要があるのです。



【1】異業種でチームを結成すれば新たな光が見える!

【教訓】

数年から数十年単位で業種・業態を変えていかないと企業は生き残れない。経営者は洞察力を働かせて会社を変身させなければならないから大変だ。

ダーウインの進化論はビジネスの世界においても通用する理論だ。

【本文】

年配者なら、ブラザー工業と言えば家庭用ミシンメーカーと答える人は多いのではないか。グンゼと言えば男性用下着メーカーと答える人は多いだろう。

今、ミシンはブラザーの売上の5%弱だと言うし、男性用下着はグンゼの売上の20%前後だと言う。

両社とも洞察力を働かせて華麗なまでに変身したお陰で、今尚生き残っているのだ。

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中小企業においても研究開発はきわめて重要だが、経営者からは「資金もなければ人材もいない」と言ったボヤキが直ぐに聞こえてきそうだ。

ボヤク前に異業種の仲間たち数社とチームを結成して研究開発を始めてはどうか。

異業種だけにいろいろな技術を融合することが出来、ユニークな商品が生み出される可能性が高くなる。例えば「下町ボブスレー」をイメージしてみてほしい。

そのようなチャンスがある場合には、「リーダーを引き受ける」と是非名乗り出てほしい。



【2】「食品不祥事とその致命度」を洞察すべき!

【教訓】

加工食品の工場では管理の網の目をくぐっていろいろな異物が混入する場合がある。レアケースではあるが、会社に不満を持った社員が故意に農薬などを混入させる事件もあった。

食品の品質問題では、対策後に工場を再開しても信頼回復まで長い日時を要する。

【本文】

群馬県のアグリフーズで会社に不満を持つ社員が食品に農薬を混入させる事件があった。長期間操業を停止して対策を講じ、親会社マルハニチロの群馬工場として操業を再開した。

ところがかつての顧客であるスーパーなどが取引再開に二の足を踏んだ。すでに棚は他社製品で埋まっており、かつマルハニチロに対する疑念が払拭されないためだ。

食品メーカーが不祥事を起こせば、元の状態に戻すだけでも大変なエネルギーが要る。

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例え全員が正社員であっても「性善説」で労務管理を考えるのは危険だ。ましてや非正規の社員が多くなっていることを考えれば、なおさら危険であることは想像に難くない。

比較的待遇のいい会社においても不満分子や抵抗勢力は必ずいると思って、性悪説を適用すべきではないかと思う。

コミュニケーションと教育訓練を充実し、さらに常時社員の行動の一部始終をウオッチしたり情報を収集すると言った対策も同時に講じる必要がある。



【3】未来のサクセスストーリーを練る!

【教訓】

「国内でのコスト削減はもう限界だから中国に工場を移してコストを下げましょう」と言う甘い考えで出て行った中小企業は多い。中国も賃金が高騰してうまみがなくなり、日系企業は一部国内回帰を始めている。

国内に戻っても今は未曾有の人手不足で、体力のない中小企業はむこうに残るも地獄、日本に戻るも地獄だろう。

【本文】

筆者もビジネスマン現役時代に海外生産を経験している。コストを求めてジプシーのように移動する大企業が多かったが、運命を共にして出て行った中小企業は体力がなく大企業のようにジプシーは出来ない。

今や中国は大変な人件費の高騰で、コストメリットは失せてしまい、大企業でさえ一部の製品は国内回帰策を採っている。

だが、中小企業は残るも地獄、戻るも地獄で、経営資源の問題もあっておいそれと国内回帰と言うわけにもいかない。

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コストを求めて中国にシフトしたことを捉えて、経営者に洞察力がないなどと非難するつもりはない。だが、為替の問題や中国国内の人件費高騰を想定していたかどうかである。

現地販売の量産品の生産だけを中国にシフトし、それ以外は国内生産と決めて実行していれば大きな問題はなかった。だが、親会社である大企業に躍らせれたり、時代の流れに乗り遅れまいと中国に出て行った中小企業は不に直面してしまった。

経営者は常に洞察力を働かせて未来のサクセスストーリーを練らなければならないと言うことだ。



【4】悩んでいないで脱下請け戦略を実践すべき!

【教訓】

新しい部品や製品の引き合いがあり、見積書を提出したところ通った。だが初回の納品前だと言うのにもう値引きの要求が来る。渋々応じるのだが量産に移って以降も定期的に値引き要求だ。結局は利益泣き繁忙に泣かされる。

下請法があるにはあるが、ほとんどの場合、有名無実になっていることを認識すべきだ。

【本文】

昔は、下請け企業に徹していれば営業はしなくとも次々仕事が舞い込んだ。時々親会社のバイヤーを接待したり、盆暮れに付け届けをしていればかわいがられものだった。

時代は変わり、見積もりはシビアさを増し、顔さえ合わせればコストカットの要請だ。そのような親会社の仕事をやればやるほど利益なき繁忙に陥る。

こんな状態では、息子だって後継者になるのはごめんだろう。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

下請けから脱するか、あるいは同業他社では出来ないような特別な技術を具備することが有効だ。

例えば、N鋳造と言う鋳物の下請け会社は、アルミに墨の粉を混ぜた極薄のフライパンを開発して世に出したところ、たちまちヒット商品となり、一時は生産が追いつかないほどだった。有名シェフなどからの口コミが功を奏した。

Tバネ工業と言うバネの下請け会社は、大型の板バネやたけのこバネなど一品もので高技術の特殊バネに特化し、言い値で受注することに成功した。スカイツリーの免震ばねにも採用されている。

両社とも経営者の洞察力と努力が実り、脱下請けに成功したのだ。



【5】編集後記

ブラザー工業やグンゼは多角化に活路を求めた。N鋳造とTバネ工業は思い切って第二創業に舵を切った。いずれも経営者が洞察力を発揮した結果だ。

経営者は今の事業や商品で後何年飯が食えるかを占った見ることだ。やるなら早いに越したことはない。

例えばブラザーの同業のリッカーは倒産した。鋳物の街である川口市地区の鋳物メーカーの多くは倒産したり廃業している。

=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=




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次回に続く。


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        彩愛コンサルピア代表 下山明央
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