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コラムの泉

休業を伴うメンタル疾患への対応②(診断書受領前編)

 こんにちは、産業医・労働衛生コンサルタントの朝長健太です。
 産業医として化学工場、営業事務所、IT企業、電力会社、小売企業等で勤務し、厚生労働省において労働行政に携わり、臨床医として治療を行った複数の健康管理の視点で情報発信をしております。
 さらに、文末のように令和元日(5月1日)に、「令和の働き方 部下がいる全ての人のための 働き方改革を資産形成につなげる方法」を出版し、今まで高価であった産業医が持つ情報を、お手頃な価格にすることができました。
http://hatarakikatakaikaku.com/
 以前投稿した「休業を伴うメンタル疾患への対応」について、旬のコラムランキング1位となるご反響をいただき、誠にありがとうございました。一方で、情報量が多く難しいとのご意見もいただきました。休職の段階に合わせ、整理させていただくことにしました。
 公的なガイドラインにつきましては、「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」がございます。併せて参考にしてください。
 今回は、「休業を伴うメンタル疾患への対応②(診断書受領前編)」として、コラムを再アップさせていただきます。
 労働衛生の取組を行うことで、従業員に培われる「技術」「経験」「人間関係」等の財産を、企業が安定して享受するためにご活用ください。
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休業を伴うメンタル疾患への対応②(診断書受領前編)
※現在対応を要する方への配慮として、「休業を伴うメンタル疾患への対応①(予防編)」につきましては、本コラムシリーズの最後に掲載させていただきます。
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 従業員の精神的なケアは、慎重に取り扱う必要がありますが、企業は病院ではありませんので、精神的なケアだけを行っていれば良いというわけでもありません。
 今回は、従業員がメンタル不調(不調だけでは疾患であるかは不明です。)を訴え、休業した場合の対応について、従業員の主治医から診断書が発行される前の対応について要点をまとめさせていただきました。
 なお、「企業は医師等といった医療の専門家では無い。」「従業員の主治医は、企業の現状を知る術は無い。」「企業側の意思決定者は事業者である。」という原則になっている前提で説明させていただきます。

○メンタル不調の訴えで休業(有給休暇含む)が取得される理由
 メンタル不調の訴えで休業を取得した場合、以下の理由が考えられます。適切な対応方法はありますので、「メンタル不調」ということだけで不安にならないでください。
 ① 疲労が蓄積したことにより不安症状等が出たが、休養で回復する休業
 ② 抑うつ状態の継続や精神疾患を発症し、長期的に休養が必要となる休業
 ③ 医学的な整理がされない等の、その他休業

①疲労が蓄積したことにより不安症状等が出たが、休養で回復する休業について
 疲労が蓄積すると、イライラ感や不安感が増強します。その際、従業員就業規則に基づいた有給休暇等を利用し、自主的に休むことは自らのストレスについて、セルフケアで対応したことになり、労働衛生上は適切な休業といえます。
 私の経験上、労働衛生の目標に沿った文化形成されている企業をみていると、数日の有給休暇を取得後の生産性が向上する等、予後が大変良いため、企業としては良好事例としてとらえると良いでしょう。
 なお、この休業は、予防医学上2次予防(早期発見・早期対応)に該当します。

②抑うつ状態の継続や精神疾患を発症し、長期的に休養が必要となる休業
 抑うつ状態の継続や精神疾患を発症した場合、医師のもと適切な治療を要します。しかし、従業員からメンタル不調の訴えがあったとしても、企業は医師等の医療専門家ではないため、休業取得開始時点では治療を要するかを判断することができません。
 企業としては、症状等の従業員の訴えに対して傾聴するための面談や電話連絡を行い、医療機関への受診勧奨及び必要に応じて診断書を取得するように求めると良いでしょう。
 私の経験として、数ヶ月で復職する方から休業期間満了となる方まで様々な事例があり、一概に予後を示すことはできません。様々な事例対応の中で、一貫して押さえておくべき点につきまして、本コラムシリーズにおいて説明をしてまいります。

③医学的な整理がされない等の、その他休業
 メンタル不調を訴えているが、従業員が医療機関を未受診又は医師から疾病と診断されていないといった、医学的な整理がついていない休業を取得している場合があります。企業は医師等の医療専門家ではないことから、メンタル不調の訴えがあっても疾病か否かを判断することができません。自主的な休業として対応しましょう。
 企業としては、症状等の従業員の訴えに対して傾聴するための面談や電話連絡を行い、医療機関への受診勧奨及び診断書を取得するように求めると良いでしょう。その後、就業規則診断書提出時期を過ぎて自主的な休業が続く場合は、就業規則に基づいて賞罰を視野に入れた適切な対応をとる必要があります。
 私の経験上、メンタル不調の訴えがあったことから、担当者が過度に不安になり、診断書の提出を求めず、就業規則を外れた対応を行っている事例がありました。企業側が就業規則に基づかない行動をとった場合は、後々の労務管理に影響を与えることがあります。メンタル不調の訴えがあったとしても、担当者は従業員に医療機関への受診勧奨と就業規則に基づいた診断書の提出を求めてください。繰り返しの勧奨や求めに応じない場合は、就業規則に基づいた懲罰の対象とするべきです。

○診断書受領前における企業側の原則対応
 従業員からメンタル不調の訴えがあった場合は、前述のように症状等の従業員の訴えに対して傾聴するための面談や電話連絡を行い、医療機関への受診勧奨及び必要に応じて診断書を取得するように求めることが原則になります。
 実効性を上げるためには、上司、人事担当、労働衛生担当等の中で、誰が従業員と連絡をとり、記録を残すかについては事前に定めておく必要があります。

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令和の働き方 部下がいる全ての人のための 働き方改革を資産形成につなげる方法
http://miraipub.jp/books/%E3%80%8C%E4%BB%A4%E5%92%8C%E3%80%8D%E3%81%AE%E5%83%8D%E3%81%8D%E6%96%B9-%E9%83%A8%E4%B8%8B%E3%81%8C%E3%81%84%E3%82%8B%E5%85%A8%E3%81%A6%E3%81%AE%E4%BA%BA%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE-%E5%83%8D/

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