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パートとアルバイトはどう違うの?







2018年6月26日号 (no. 1103)
3分労働ぷちコラム バックナンバーはこちら
http://www.soumunomori.com/profile/uid-20903/





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---3分労働ぷちコラム---
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本日のテーマ【パートとアルバイトはどう違うの?】
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職場では学生の人を「アルバイト」と呼び、
オネーサマ方(「オバサン」とは書かない)を「パートさん」などと呼ぶ。

そういう会社やお店がありますよね。

パートという名称に「さん付け」するのは昔から不思議だと感じてます。



「アルバイト = 学生」
「パートタイム = オネーサマ」

こういうイメージが定着しているフシがあります。

しかし、労務管理の実務では、両者は同じものとして扱われます。

 

どちらも「パートタイム労働者」と呼んでいます。
他に、短時間労働者短時間勤務者、という名称もありますね。

 

 


■学生もオネーサマも同じ。

学生アルバイトであれ、パートタイムのオネーサンであれ、
法律的には同じものです。

 

パートは女性だけ。
アルバイトは学生だけ。

そういう分類は無いんです。

 

実務では、どちらも「パートタイム労働者」と
一括りにされています。

 

 

 

■ただし、学生の扱いは少し特殊。

法的には同じものであっても、
「学生」という立場は他の人と違いがあります。

 


まず、高校生の場合。

 

健康診断は学校で受けますから、職場で定期健康診断を受ける必要はありません。

「学校保健安全法」という法律があり、学校は生徒の健康診断を実施しないといけないと決められています。


小学生からその後の学校まで、毎年、年1回の健康診断がありましたね。

学校が任意で健康診断を実施しているものだと学生の頃は思っていたのですが、
法律で義務付けられていると知ったのは学校を卒業してからです。


職場では、年1回(人によっては年2回受けている人もいます)、定期健康診断がありますが、こちらも労働安全衛生法という法律で義務付けられているもの。

学生以外の人は職場で健康診断を受けて、学生は学校で健康診断を受けるので職場では受けなくてもいいんですね。

 

また、高校生は深夜勤務ができません。

※なお、高校生は18歳未満の年齢であると仮定します。


深夜というのは、22時から翌日5時までの時間帯。

夜遅くから朝早くの時間帯は、高校生は働けません。


「ウチは居酒屋だから、22時以降も働いてもらうよ」
なんてことはできないんです。


私が高校生の頃、居酒屋で働いていた経験がありますが、
高校生なのに深夜の0時30分まで働いていましたからね。

完全に法律違反です。100%アウト。

 

今は社労士ですけれども、
高校生の頃は労務管理のルールなんて知りません。


夜遅くまで働いても、
「居酒屋だから、こんなもんだろう」と
思っていました。

 

しかし、そういう働き方はダメなんですね。


業種に関わらず、高校生は夜22時まで。

また、もう外が明るいからとって、朝5時前から働くのもダメです。

 

会社によっては、21時45分に仕事を終わらせ、
22時までには会社の外に出るようにしているところもあります。

「職場の中にいる = 仕事をしている」と判断する人もいますから、
22時に終業ではなく、21時45分に終業して、
22時には会社の外に出ている状態にしているわけです。

ここまでやれば労務管理としてはバッチリです。

 

 

 

■高校生は残業もできない。

高校生は、法定労働時間を超える残業はできません。

 

ただし、残業といっても、

1日8時間を超える場合、

もしくは

週40時間を超える場合です。


1日9時間勤務とか11時間勤務はダメですが、
4時間勤務のところを1時間延長するというのはOKです。

1日8時間を超えない範囲での残業ならば、高校生でも可能です。

 


また、高校生は休日労働もできません。

ただ、「休日」というのは法定休日のことで、
簡単に言うと、「週1日の休日」を意味します。

 

そのため、例えば、

週4日出勤の高校生が、
何らかの理由で休みを1日減らして、
週5日出勤になったとしても、
それは休日労働ではありません。


しかし、週7日出勤になって、
1週間に休みが1日も無ければ、
休日労働が1日入りますから、
これはダメなんですね。

 

高校生で1週間に1日も休みが無い働き方
をしている人はほとんどいないでしょうから、

休日労働についてはあまり気にする必要はないでしょう。

 

 

 

雇用保険社会保険には学生は入らない。

学生という身分なので、失業という状態にならず、
雇用保険には入りません。

31日以上引き続き雇用されることが見込まれる者であること。
1週間の所定労働時間が 20 時間以上であること。
 

雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか! (厚生労働省)

 

学生でも、31日以上雇用されるでしょうし、
週20時間以上は働くのですが、
学生は雇用保険から適用を除外されています。

ただし、社会人学生は学生の身分が主ではありませんから、
雇用保険に入っています。

 

パートタイマーで社会保険に入る条件が平成28年に緩和されましたが、
学生が週20時間以上勤務し、月給88,000円を超えても、
社会保険には入らないようになっています。

学生だと健康保険では被扶養者でしょうし、
年金は、大学生ならば1号被保険者になっているはずです。

 

 

 

■18歳以上になれば、他の人と同じ働き方ができる。

18歳以上の大学生ならば、残業ができるようになりますし、
22時以降の深夜勤務も可能です。

18歳未満か、それとも18歳以上か。

ここが法律での分岐点になっています。


高校生であっても、18歳以上ならば、他の人と同じように働けます。

高校生だから深夜勤務ができないとか残業ができないというわけではなく、
18歳という年齢の境目がポイントです。

 

学生には少し他の人と違う制限がありますが、

それ以外の部分は学生アルバイトであれ、
パートのオネーサンであれ、

労務管理での対応は同じです。

 


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合格率0.07%を通り抜けた大学生。


今、私はこうやって社労士という職業で仕事をしているわけですが、子供の頃からなりたかった職業というわけではなくて、大学生の頃に遭遇したきっかけが始まりです。

子供の頃になりたい職業というと、男の子ならば、警察官やスポーツ選手、パイロットというのが良くあるもの。女の子だと、スチュワーデス(今はキャビンアテンダント)、花屋さん、ケーキ屋さん、保育園の先生とか。そういう社会的に広く認知されたものが選ばれるので、小学生や中学生が社労士になりたいなんてことはゼロではないのでしょうが、極めて稀でしょう。

私が社労士試験に合格したのは大学4年のときで、いわゆる「現役合格」です。けれども、3年の時に一度不合格になって、ヘコんだんです。「たかが社労士試験ごときにオチたのか」って。だって、簡単そうなイメージがするでしょ、社労士なんて。チョチョッと勉強すれば、スルッと合格できるだろう。そう思っている人も少なくないはず。

「よく知られている資格 = 難しい」、「あまり知られていない資格 = 難しくない」。こういう判断基準があって、社労士は後者に該当するため、難しくないだろうと思われてしまうわけです。

私もそうやってナメていたクチですから、不合格になったんです。

実際は、想像しているよりも難易度は高くて、大学生の頃に約1年ほど時間を投じて、やっとこさ合格したのが本当のところ。


どうすると不合格になるか。どんなテキストや問題集を使えばいいか。問題集の使い方。スマホをどうやって社労士試験対策に活用するか、などなど。学生の頃の視点で書いています。

社労士試験というと、社会人の受験者が多いですから、学生の人の経験談が少ないんですよね。だから、私の経験が学生の人に役立つんじゃないかと思います。

とはいえ、学生の人が社労士に興味を持つというのはやはりレアで、何らかのきっかけが無ければ出会えないでしょうね。ただ、珍しいといっても、毎年、1割弱ほどは学生の受験者がいるので、受験者の総数を5万人と仮定すると、その1割弱なら3,000人から4,000人ぐらいは学生がいます。

そういう方の役に立つならば、私の経験も使っていただきたいですね。


http://www.growthwk.com/entry/2017/02/28/121910?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_common_20180626_2
大学生が独学で社労士試験に合格する方法: 合格率0.07%の軌跡




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残業で悩んでいませんか?

「長時間の残業が続いている」
残業代の支払いが多い」
「残業が減らない」

こういう悩み、よくありますよね。

ニュースでも未払い残業代の話題がチラホラと出てくるぐらい、残業に対する関心は高くなっています。

法律では、1日に8時間まで、1週間では40時間までしか仕事ができません。その水準を超えてしまうと、残業となり、割増賃金が必要になります。

とはいえ、1日で8時間と固定されていると不便だと感じませんか? 1週間で40時間と固定されていると不便だと感じませんか?


毎日8時間の時間制限があると、柔軟に勤務時間を配分できませんよね。

例えば、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。

仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。

でも、実は、「月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務なので、残業は無し」こんなことができる仕組みがあるんです。

「えっ!? そんな仕組みがあるの?」と思った方は、ぜひ『残業管理のアメと罠』を読んでみてください。


『残業管理のアメと罠』
http://www.growthwk.com/entry/2012/05/22/162343?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_common_20180626_3





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決まったことを決まった手順で処理するのは難しいものではありません。例えば、給与計算。毎月1回は給与が支給されるので、その計算作業も毎月ありますけれども、頭を悩ませるほどのものではありません。

他には、雇用保険社会保険への加入手続きもちょくちょくと発生しますけれども、これも必要な書類を揃えて出すだけですから難しくない。

労務管理ではルーティンな業務があり、それらを処理するには特別な能力や知識は必要ありません。

しかし、時として、普段は遭遇しないような問題が起こります。例えば、休憩時間を1回ではなく何回かに分けて取るのはいいのかどうか。有給休暇を半日や時間単位で細かく分けて取ると便利なのかどうか。仕事着に着替える時間には給与は支払われるのかどうかなど。答えが1つに定まりにくい問題が労務管理では起こります。


一例として、

Q:会社を休んだら、社会保険料は安くなる?
Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
Q:休憩時間を分けて取ってもいいの?
Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
Q:残業しないほど、残業代が増える?
Q:喫煙時間は休憩なの?
Q:代休振替休日はいつまでに取ればいいの?


このような問題に対して、どのように対処するか。それについて書いたのが『仕事のハテナ 17のギモン』です。

▽    ▽   『仕事のハテナ 17のギモン』    ▽    ▽
http://www.growthwk.com/entry/2017/05/23/132023?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_clockperiod_common_20180626_4



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