シリーズ「企業のパワーを倍増させる
コンピテンシー<経営管理力>!」
<第533回>(第1話)「強い会社は顧客ニーズの調査を人任せにしない!」
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今話題の「会社を救う
コンピテンシー」とは何かと
コンピテンシーの導入の必要性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは「企業のパワーを倍増するためにやるべきこと!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介していきます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、
人事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。
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今回のメニュー
【1】小回りと機動性を失わなければ大企業病にならない!
【2】強い会社は顧客ニーズの調査を人任せにしない!
【3】オーナー社長は「顧客の信頼一番」を目指す!
【4】顧客の創造は家族連れを狙うこと!
【5】編集後記
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企業のパワーを倍増させることに貢献する
コンピテンシーは多々あります。経営者が何かを決断して実行することが大切です。そうすれば社員の行動も変わります。日本電産の永守重信会長は破綻寸前の企業20社以上をリストラなしで短期間に再建しました。
その心は3Qです。QはQualityです。いい社員がいれば会社がよくなります。会社がよくなればその会社が生み出す商品やサービスは最高ランクのものになります。3Qを実現するためにトップも社員も行動特性を変革させる必要があるのです。
【1】小回りと機動性を失わなければ大企業病にならない!
【教訓】
町工場からスタートして大企業に成長した企業は多い。だが、多くの場合待っているのは大企業病だ。毛細血管の隅々まで血液が回らなくなり、体が少しずつ蝕まれ、壊死する。かろうじて生き残ったものの、かつての面影すらない企業もある。
大企業になっても小回りと機動性を失わない企業は大企業病とは無縁だ。
【本文】
日本電産は京都郊外の畑の中の民家で、たった4人で創業した。すばらしいモーターを開発するのだが、引き合いを頂いた顧客企業から工場を見に行くと言われるのが一番辛かったそうだ。
創業者の永守氏は京都の観光地を連れ回して見学させ、移動は混雑しそうな道を選び、わざと渋滞にはまるようにした。
帰りの飛行機や電車の時間が迫り、「工場見学は次回にお願いします」とうまいことを言って工場見学を回避したと述懐している。
どうしても工場を見たいと言って乗り込まれると商談は不成立だが、工場見学を回避した顧客からはことごとく受注に成功し、今ではモーターの世界的トップ企業に成長した。
スズキの鈴木修会長は「オレは中小企業のオヤジだ。弱い振りをしながら勝っていく」と語っていたのを思い出す。
どんなに規模が大きくなっても小回りと機動性を発揮し、コスト対応力を磨き続ければ大企業病を遠ざけることができるのだ。
【2】強い会社は顧客ニーズの調査を人任せにしない!
【教訓】
お客様の求める商品やサービスを提供して潰れた会社は一社もないのではないか。
変化の激しいお客様のニーズを上手に掴むことができず、独りよがりの商品やサービスを提供しても売れないと言うことだ。
【本文】
世の中には便利なリサーチ会社がたくさんある。CS調査、市場調査、顧客の意識調査などさまざまある。リサーチ会社から提出された報告書に好結果が書かれていると経営者や幹部は安心する。
例えば「CS(顧客満足度)がかなり高い」と言う報告書なのに顧客の離反が止まらないと言うケースはよくある話だ。恐らくは調査対象者の選び方や調査方法に問題があったのではないだろうか。
スーパーに担当者を派遣してお客様の動線や商品の購入シーンをリアルに調査している企業もあるが、何をどう把握できたのだろうかと気に掛かる。
P&Gでは理系の女性社員がペアを組んでアポを取り、多くの家庭を訪問して使用商品を確認し、商品に対する不満やボヤキをつぶさに拾う活動をしている。
ダイレクトに集めたお客様のニーズやボヤキを商品の改良や開発に生かしているからヒット商品につながるのである。
【3】オーナー社長は「顧客の信頼一番」を目指す!
【教訓】
大企業の経営者はほとんどが「
雇われ社長」だ。短い任期の間に立派な業績を挙げたいから売上・利益で「業界一番星」を目指す。
一方オーナー社長の場合は、売上・利益よりも地域密着で「顧客の信頼一番」を目指すからいつまでも支持されるのだと思う。
【本文】
東芝の不正経理問題は経営者3代に亘っての引継ぎ事項だったようだ。社長に一番気に入られた人が次期社長の椅子につく。任期が短いからその間に名を挙げようとあせるわけだ。
売上・利益で業界一番星を目指すが、実績が伴わないから不正に走る構図だ。クラブの「雇われマダム」も大変だが大企業の「
雇われ社長」も大変な様子だ。
中小企業はほとんどがオーナー社長だが大企業の一部もオーナー社長の会社がある。オーナー社長は売上・利益で一番星を狙う必要がない。
地域密着で「お客様の信頼一番」を目指すのだ。その原動力はその地域をよく知る社員たちだ。
その結果、いつまでもお客様の支持を得ることができるから「
ゴーイング・コンサーン」が実現できるのだ。
【4】顧客の創造は家族連れを狙うこと!
【教訓】
経営の原点はなんと言っても集客ではないかと思う。流通業(例えば郊外型巨大商業施設など)の場合だと家族連れを狙う戦略が有効だ。
“じーじ”と“ばーば”を大事にする両親は賢い。なぜなら大蔵大臣になってもらえ
るからだ。
【本文】
狙い通りに消費が伸びない。アベノミクスはまやかしであることは誰もが分かっている。例えば高齢者は真綿で首を絞められていると感じるからとても将来が不安でお金は使えないという心理が働いているのだ。
子を持つ親たちもゆとりがないからつつましい生活をしている。
賢い親たちは“じーじ”と“ばーば”を大事にする。“じーじ”と“ばーば”に親切
にし、優しい言葉をかけ、そして買い物に連れ出すのだ。特に大手の流通業(例えば郊外型巨大商業施設)は集客の王道と考えているのが家族連れだ。
経営管理力に長けた業者は家族三代で買い物に来てくれるようにいろいろと仕掛け用意して待っている。子供の商品を選ぶのは主として母親で、支払うのは“じーじ”と“ばーば”なのだ。
【5】編集後記
トランプ大統領の「アメリカファースト戦略」はことごとく天に向かってつばを吐いている。いずれわが身に吐いたつばが落ちてくる。アメリカ建国以来の浅はかな大統領だ。
経営管理においてもわが社のことだけしか眼中にない経営者は多い。今日の売り上げ、今日の利益のことしか考えていないのだ。
ゴーイング・コンサーンなど望むべくもない。
次回に続く
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
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3223898301@jcom.home.ne.jp
次回に続く。
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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
彩愛コンサルピア代表 下山明央
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【1】小回りと機動性を失わなければ大企業病にならない!
【2】強い会社は顧客ニーズの調査を人任せにしない!
【3】オーナー社長は「顧客の信頼一番」を目指す!
【4】顧客の創造は家族連れを狙うこと!
【5】編集後記
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企業のパワーを倍増させることに貢献するコンピテンシーは多々あります。経営者が何かを決断して実行することが大切です。そうすれば社員の行動も変わります。日本電産の永守重信会長は破綻寸前の企業20社以上をリストラなしで短期間に再建しました。
その心は3Qです。QはQualityです。いい社員がいれば会社がよくなります。会社がよくなればその会社が生み出す商品やサービスは最高ランクのものになります。3Qを実現するためにトップも社員も行動特性を変革させる必要があるのです。
【1】小回りと機動性を失わなければ大企業病にならない!
【教訓】
町工場からスタートして大企業に成長した企業は多い。だが、多くの場合待っているのは大企業病だ。毛細血管の隅々まで血液が回らなくなり、体が少しずつ蝕まれ、壊死する。かろうじて生き残ったものの、かつての面影すらない企業もある。
大企業になっても小回りと機動性を失わない企業は大企業病とは無縁だ。
【本文】
日本電産は京都郊外の畑の中の民家で、たった4人で創業した。すばらしいモーターを開発するのだが、引き合いを頂いた顧客企業から工場を見に行くと言われるのが一番辛かったそうだ。
創業者の永守氏は京都の観光地を連れ回して見学させ、移動は混雑しそうな道を選び、わざと渋滞にはまるようにした。
帰りの飛行機や電車の時間が迫り、「工場見学は次回にお願いします」とうまいことを言って工場見学を回避したと述懐している。
どうしても工場を見たいと言って乗り込まれると商談は不成立だが、工場見学を回避した顧客からはことごとく受注に成功し、今ではモーターの世界的トップ企業に成長した。
スズキの鈴木修会長は「オレは中小企業のオヤジだ。弱い振りをしながら勝っていく」と語っていたのを思い出す。
どんなに規模が大きくなっても小回りと機動性を発揮し、コスト対応力を磨き続ければ大企業病を遠ざけることができるのだ。
【2】強い会社は顧客ニーズの調査を人任せにしない!
【教訓】
お客様の求める商品やサービスを提供して潰れた会社は一社もないのではないか。
変化の激しいお客様のニーズを上手に掴むことができず、独りよがりの商品やサービスを提供しても売れないと言うことだ。
【本文】
世の中には便利なリサーチ会社がたくさんある。CS調査、市場調査、顧客の意識調査などさまざまある。リサーチ会社から提出された報告書に好結果が書かれていると経営者や幹部は安心する。
例えば「CS(顧客満足度)がかなり高い」と言う報告書なのに顧客の離反が止まらないと言うケースはよくある話だ。恐らくは調査対象者の選び方や調査方法に問題があったのではないだろうか。
スーパーに担当者を派遣してお客様の動線や商品の購入シーンをリアルに調査している企業もあるが、何をどう把握できたのだろうかと気に掛かる。
P&Gでは理系の女性社員がペアを組んでアポを取り、多くの家庭を訪問して使用商品を確認し、商品に対する不満やボヤキをつぶさに拾う活動をしている。
ダイレクトに集めたお客様のニーズやボヤキを商品の改良や開発に生かしているからヒット商品につながるのである。
【3】オーナー社長は「顧客の信頼一番」を目指す!
【教訓】
大企業の経営者はほとんどが「雇われ社長」だ。短い任期の間に立派な業績を挙げたいから売上・利益で「業界一番星」を目指す。
一方オーナー社長の場合は、売上・利益よりも地域密着で「顧客の信頼一番」を目指すからいつまでも支持されるのだと思う。
【本文】
東芝の不正経理問題は経営者3代に亘っての引継ぎ事項だったようだ。社長に一番気に入られた人が次期社長の椅子につく。任期が短いからその間に名を挙げようとあせるわけだ。
売上・利益で業界一番星を目指すが、実績が伴わないから不正に走る構図だ。クラブの「雇われマダム」も大変だが大企業の「雇われ社長」も大変な様子だ。
中小企業はほとんどがオーナー社長だが大企業の一部もオーナー社長の会社がある。オーナー社長は売上・利益で一番星を狙う必要がない。
地域密着で「お客様の信頼一番」を目指すのだ。その原動力はその地域をよく知る社員たちだ。
その結果、いつまでもお客様の支持を得ることができるから「ゴーイング・コンサーン」が実現できるのだ。
【4】顧客の創造は家族連れを狙うこと!
【教訓】
経営の原点はなんと言っても集客ではないかと思う。流通業(例えば郊外型巨大商業施設など)の場合だと家族連れを狙う戦略が有効だ。
“じーじ”と“ばーば”を大事にする両親は賢い。なぜなら大蔵大臣になってもらえ
るからだ。
【本文】
狙い通りに消費が伸びない。アベノミクスはまやかしであることは誰もが分かっている。例えば高齢者は真綿で首を絞められていると感じるからとても将来が不安でお金は使えないという心理が働いているのだ。
子を持つ親たちもゆとりがないからつつましい生活をしている。
賢い親たちは“じーじ”と“ばーば”を大事にする。“じーじ”と“ばーば”に親切
にし、優しい言葉をかけ、そして買い物に連れ出すのだ。特に大手の流通業(例えば郊外型巨大商業施設)は集客の王道と考えているのが家族連れだ。
経営管理力に長けた業者は家族三代で買い物に来てくれるようにいろいろと仕掛け用意して待っている。子供の商品を選ぶのは主として母親で、支払うのは“じーじ”と“ばーば”なのだ。
【5】編集後記
トランプ大統領の「アメリカファースト戦略」はことごとく天に向かってつばを吐いている。いずれわが身に吐いたつばが落ちてくる。アメリカ建国以来の浅はかな大統領だ。
経営管理においてもわが社のことだけしか眼中にない経営者は多い。今日の売り上げ、今日の利益のことしか考えていないのだ。ゴーイング・コンサーンなど望むべくもない。
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彩愛コンサルピア代表 下山明央
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