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スタートアップの人事・労務 9 黎明期の労務管理

こんにちは。社会保険労務士の田中です。
渋谷を中心にスタートアップ企業の支援をしています。


☆☆ スタートアップのための人事労務 ☆☆

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☆☆☆☆☆☆ 第9回 黎明期の労務管理 ☆☆☆☆☆☆

創業して、オフィスを借りて、必要な機材・資材もそろえた。
人を採用して、就業規則も定めて必要最小限のインフラがそろった。

これから成長期に入っていこうとする、いわば黎明期を迎えた
スタートアップでの労務管理についてお伝えします。


〇〇〇〇〇〇 1. 仕事上での問題点はきちんと注意する。 〇〇〇〇〇〇

 「他人の問題言動を指摘したり注意する」事はエネルギーを使います。
創業者であっても、できれば避けたいと思う人も多いです。

 街で見知らぬ人に注意すれば、いわゆる「逆ギレ」のおそれがあり、
会社で部下に注意すれば、「パワハラだ」と誤った理解をされかねず、 
何とも「注意する」という事のハードルが高くなっている昨今です。

 しかし、会社では問題言動をする従業員にはその場で注意すべきです。
注意することによって、すぐに本人が気づいて改まる事も多いです。

そもそも、本人にその言動が問題行動だという認識が無い事もあります。
また、会社独自のルールがあって、それを知らなかったこともあります。

小さな事でも、それが改まらないと周囲のストレスが溜まっていきます。
ほんの一言、注意をすれば、その問題が解決できる可能性は高いです。
注意しないために、お互いの距離が離れていくのは残念なことです。

もしも、注意しにくい時は就業規則を根拠にすれば良いでしょう。
特に服務規律は、会社が従業員に求める姿勢・言動などを定めています。
就業規則で禁止事項になっているから止めるように。」とするならば、
多少は注意しやすくなるのではないでしょうか。

一方、何度も注意しても改まらない場合は問題です。
そのような人は会社の理念や社風に合っていないという事でしょう。

あるいは、自身の体調不良や、私生活での交友関係、家庭問題など、
何らかの理由で気持ちが会社の仕事に向かっていない事もあります。

問題言動の程度が大きければ、解雇退職勧奨も意識せざるを得ません。
そして解雇するには再三再四、注意や指導をした上でも改まらない、
という事実が必要となります

従業員の問題言動にはしっかりと注意する、
これは創業者のみならず管理職にとっても大切な仕事です。


〇〇〇〇〇〇 2.採用基準を下げない。〇〇〇〇〇〇

 「スタートアップの人事労務 8 求人、採用時の注意点」 
で詳しくお伝えしているので、ここでは簡単に触れるに留めます。

採用基準はすぐに人を採りたくて困っていても下げない事が原則です。
どうしても目先の仕事が回らないのならば、多少コストが高くても
緊急時に短期間だけ、派遣社員を活用する方法もあります。
(あるいは創業者を中心に、今のメンバーで何とか踏みこたえる。)

派遣社員に緊急時に対応してもらいつつ、正社員を探し続けることです。
もちろん、その派遣社員が自社に適しているのであれば、
直接雇用するという選択肢もあります。(助成金の対象にもなります。)

慌てて、自社には合わない人を雇っても簡単に解雇はできません。
また、その人も他社では活躍できた可能性があるのでお互いに不幸です。

スタートアップが黎明期に用意できる従業員のイスの数は決まっています。
不適格な人がイスの一つに座ってしまうと他の人が座れなくなります。

難しいことではありますが、採用は慎重に行ってください。


〇〇〇〇〇〇 3. 相談先を確保する。〇〇〇〇〇〇
 スタートアップでは、間接部門はアウトソーシングすることも多いです。

会社が大きくなるにつれ、税務経理・法務・人事などの間接部門の仕事は、
処理すべき量、求められる専門性、ともに高まっていきます。

しかし、黎明期にはこれらの仕事はそれ程、多く発生する訳ではありませんので、
それぞれに担当者を置くのではなく、外部資源を活用することが合理的です。

まずは、会社のお金についての諸々を相談するために税理士
税理士とは早い段階で顧問契約を結ぶことをお奨めします。

技術系のスタートアップで自社の知的財産権を気にされるのであれば弁護士。
(できれば弁理士資格を持っていたり、理系出身の弁護士が望ましい。)

日常の労務管理退職解雇対応、社会保険手続き、給与計算などの
総務業務をトータルで委託したい時は社会保険労務士です。

その他、登記関係は司法書士

そして、スタートアップの間接部門の担当者はこれらの外部専門家を
うまく活用できる人を担当者にすることが良いと思います。
 

今回も最後までお読み頂き、ありがとうございます。


☆☆ スタートアップの人事労務 ☆☆
他にも次の解説があります。ご関心がございましたら、お読みください。

1 スタートアップの人事労務 1 なぜ、労災保険は必要か?
  http://www.soumunomori.com/column/article/atc-173536/

2 スタートアップの人事労務 2 雇用保険はどのように役立つか
  http://www.soumunomori.com/column/article/atc-173554/

3 スタートアップの人事労務 3 人を採用する前後のアクション
  http://www.soumunomori.com/column/article/atc-173565/

4 スタートアップの人事労務 4 法人社会保険の加入が法的に必須
  http://www.soumunomori.com/column/article/atc-173577/

5 スタートアップの人事労務 5 就業規則を作った方が良い?
 http://www.soumunomori.com/column/article/atc-173605/

6 スタートアップの人事労務 6 就業規則 作成時のポイント
 http://www.soumunomori.com/column/article/atc-173676/

7 スタートアップの人事労務 7 フリーな勤務と裁量労働制
  http://www.soumunomori.com/column/article/atc-173692/

8 スタートアップの人事労務 8 求人、採用時の注意点
http://www.soumunomori.com/column/article/atc-173711/

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田中事務所  特定社会保険労務士 田中理文
(立川・渋谷・新宿 で主に仕事をしています。)

http://www.tanakajimusho.biz/

未来を拓く次世代の経営者に、当所の経験とノウハウをお伝えします。
1人からスタートして、社会に影響を与える会社になるまで、
貴社に寄り添ってサポートします。

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