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副業・兼業ついて

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 ○中小企業戦略【総務の知恵】  2019.9.11
 副業・兼業ついて vol.342
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 なかはしです。
 9月に入っても、まだ、暑い日が続きますね。
 9月1日は、防災の日でした。その近くの日程で避難訓練を会社で
 行われた方も多いのではないでしょうか。
 台風15号の影響により、被害に遭われた地域の皆様には、
 心よりお見舞い申し上げます。
 
<副業・兼業ついて>
 厚生労働省は、「働き方改革実行計画」において、労働者
 労働者の健康確保に留意しつつ、原則、副業・兼業を認める方向で
 兼業・副業の普及・推進を図るとして、
 「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を公表しています。
 一部抜粋をご紹介いたします。

 1)副業・兼業の現状
  ・副業・兼業を希望する人は年々増加傾向にあります。
  (希望する人は就労者全体に占める割合が2012年統計で、5.7%です)
  ・多くの企業では、副業・兼業を認めていません
  (企業における副業・兼業制度について)
  1・・兼業・副業を推進していないが、容認している14.7%
  2・・副業・兼業を認めていない 85.3%

2)裁判例
  裁判例では、労働者労働時間以外の時間をどのように利用するかは、
  基本的には、労働者の自由であり、各企業においてそれを制限する場合
  労務提供上支障となる場合、企業の名誉・信用を損なう行為や信頼関係
  を破壊する行為がある場合、競業により企業の利益を害する場合と
考えられています。
 裁判一例
   ・小川建設事件(東京地裁昭和57年11月19日)
   毎日6時間にわたるキャバレーでの無断就労を理由とする解雇について、
   兼業は深夜に及ぶものであり、社会通念上、会社への労務の誠実な提供に
   何らかの支障を来すがい然性が高いことから、解雇有効とした事案

3)企業メリットと留意点
  メリット
 ・労働者が社内では得られない知識・スキルを獲得することができます。
 ・労働者の自律性・自主性を促すことができます。
 ・優秀な人材の獲得・流出の防止ができ、競争力が向上します。
 ・社外から新たな知識・情報や人脈を入れることで、事業機会の拡大
  につながります。
  留意点
 ・必要な就労時間の把握・管理や健康管理への対応、職務専念義務
  秘密保持義務、競業避止義務をどう確保するかなどの問題への対応
  必要です。

4)就労時間の把握について
  労働基準法第38条では「労働時間は、事業場を異にする場合においても
  労働時間に関する規定は適用する」と規定されており、「事業場を異にする
  場合」には、事業主を異にする場合も含みます。
  例として
  事業主Aのもとで働いていた労働者が、後から事業主Bと労働契約
  締結し労働時間通算した結果、法定時間外労働に該当するに場合、
  事業主Bに法定の割増賃金の支払い義務があります。
  事業主A所定労働時間5時間+事業主B所定労働時間4時間=計9時間
  (法定労働外時間労働1時間の割増賃金は、Bの支払い義務となります。)

5)保険制度について<概略>
  ・労災保険・・労働者を1人でも加入する制度のため、自社・副業双方加入
  ・雇用保険・・主たる事業主で加入、週20時間など要件を満たさない
場合、未加入
  ・社会保険・・適用要件は、労働時間は通算せずそれぞれの事業所ごとに
判断します。自社および副業とも要件を満たした場合、各事業所の報酬
を合算して標準報酬月額算定して、保険料が計算されます。

6)最後に
   会社として、副業・兼業に対して、どのようなスタンスをとるかを
   社員へ明確に意思表示をする必要があります。(3段階に分けました)
ア) 副業・兼業は、禁止
イ) 許可、届出のもと一部副業・兼業を容認
ウ) 秘密保持違反や競業避止違反など企業に重大な損害を与えない限り、副業、兼業の容認
 
 ガイドラインを発表している厚生労働省など公務員は、基本、副業・兼業は
 禁止です。民間には、副業の促進とは、少し矛盾を感じます。

 いよいよ来月10月から消費税が8%から10%へ変更になります。
 心苦しいのですが、当事務所からの請求も、10月以降の請求は、
 消費税10%で計算いたします。ご理解の程、お願いいたします。 

当事務所は、本当の中小事業主の味方です。
最後までお読み頂きましてありがとうございます。
ご不明の点は何でもお気軽にお尋ね下さい。
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〒540-0011
         大阪市中央区農人橋2丁目1番31号 第6松屋ビル
          オフィス中橋 社会保険労務士 中橋章好
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