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~得する税務・
会計情報~ 第332号
【
税理士法人-優和-】
https://www.yu-wa.jp
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令和2年度 税制改正
「国外中古建物の不動産所得に係る
損益通算等の特例」について
皆様、あけましておめでとうございます。
いよいよ2020年、オリンピックイヤーとなりました。一つでも多くのメダルを獲得してい
ただき、日本経済に活力を与えて頂きたいですね。
さて、今回は昨年12月に発表された税制改正大綱の中から「国外中古建物の不動産所得に
係る
損益通算等の特例」について記載します。
特例と書かれていますが、実際には
所得税の
租税回避行為を規制する目的と考えられます。
※特例創設の背景
ハワイやロサンゼルス等、国外の不動産投資による
所得税節税プランが流通しています。
具体的には、不動産所得は損失発生した場合に他の所得の金額(黒字)と
損益通算するこ
とが出来るとなっています。
つまり、不動産所得が△500万円で
給与所得が+500万円であれば、
所得税は発生しないと
いうことになります。
アメリカは、建物の価値が土地と比較して高いため
減価償却費を大きく計上することが出
来るため、上記の節税スキームが可能となっていました。
日本の税制上、土地は減価しないため取得額を
経費とすることが出来ませんが、建物は年
数の経過に応じて
経費処理(
減価償却)が出来ます。
中古の建物であれば更に短期間での
減価償却が可能となっています。
上記の
損益通算を利用した
所得税の圧縮に対して、下記の改正が行われました。
※改正の内容
国外中古建物を賃貸し、不動産所得を有する場合に、不動産所得の計算上、損失の金額が
生じたときは、その国外中古建物の
減価償却費に相当する金額は、生じなかったものとみ
なす。
2021年以降の
所得税から適用する。
つまりは、国外不動産投資を行ったことによる損失については
損益通算により
所得税の節
税は出来ないことになります。
ただし、上記の
損益通算が出来なかった赤字額については
譲渡所得を計算する際には所得
から控除されます(国外不動産を譲渡した場合)。
昨年2月のバレンタインショックと呼ばれた節税目的保険への規制に続き、今回の税制改
正では、国外居住
扶養親族の
扶養控除の見直しや居住用不動産投資による
消費税還付を認
めない等、規制の色が年々強くなっているように感じます。
本原稿が少しでも、皆様の参考にしていただけたら幸いです。
これからも、
税理士法人優和 各本部をよろしくお願い申し上げます。
茨城本部
公認会計士・
税理士 楢原 功
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購読解除は下記URLから
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発行者 優和 茨城本部 楢原功(
公認会計士・
税理士)
優和HP:
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E-MAIL:
ibaraki@yu-wa.jp
TEL:0280(22)6288/ FAX:0280(22)0285
〒306-0034
茨城県古河市長谷町36番9号
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さて、今回は昨年12月に発表された税制改正大綱の中から「国外中古建物の不動産所得に
係る損益通算等の特例」について記載します。
特例と書かれていますが、実際には所得税の租税回避行為を規制する目的と考えられます。
※特例創設の背景
ハワイやロサンゼルス等、国外の不動産投資による所得税節税プランが流通しています。
具体的には、不動産所得は損失発生した場合に他の所得の金額(黒字)と損益通算するこ
とが出来るとなっています。
つまり、不動産所得が△500万円で給与所得が+500万円であれば、所得税は発生しないと
いうことになります。
アメリカは、建物の価値が土地と比較して高いため減価償却費を大きく計上することが出
来るため、上記の節税スキームが可能となっていました。
日本の税制上、土地は減価しないため取得額を経費とすることが出来ませんが、建物は年
数の経過に応じて経費処理(減価償却)が出来ます。
中古の建物であれば更に短期間での減価償却が可能となっています。
上記の損益通算を利用した所得税の圧縮に対して、下記の改正が行われました。
※改正の内容
国外中古建物を賃貸し、不動産所得を有する場合に、不動産所得の計算上、損失の金額が
生じたときは、その国外中古建物の減価償却費に相当する金額は、生じなかったものとみ
なす。
2021年以降の所得税から適用する。
つまりは、国外不動産投資を行ったことによる損失については損益通算により所得税の節
税は出来ないことになります。
ただし、上記の損益通算が出来なかった赤字額については譲渡所得を計算する際には所得
から控除されます(国外不動産を譲渡した場合)。
昨年2月のバレンタインショックと呼ばれた節税目的保険への規制に続き、今回の税制改
正では、国外居住扶養親族の扶養控除の見直しや居住用不動産投資による消費税還付を認
めない等、規制の色が年々強くなっているように感じます。
本原稿が少しでも、皆様の参考にしていただけたら幸いです。
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