2019年12月28日号 (no. 1155)
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本日のテーマ【仕事中のマスク着用は会社がルールを決めるもの。】
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■マスク着用に対するルールが無かった。
小売大手、イオンにて、
接客時のマスク着用を原則として禁止するとのルールを設けたとの報道がありました。
2008年だったか2009年か記憶は定かではありませんが、
インフルエンザが流行して、テレビでも盛んに報道されたため、
街中や職場で、ノーマスクの人よりもマスクを着用している人の方が多いんじゃないか、
と思えるような時期がありました。
電車でも、職場でも、お店でも、
マスク人間が溢れかえりましたから。
右を見ても、左を見ても、マスクをつけている人ばかりで、
なんだか病人がすごく増えたような印象を抱きました。
マスクで、インフルエンザウィルスを遮断することはできないのですが、
それを付けていると、さも予防できるかのような気分になるので、
着用する人が多かったのでしょう。
その時期からなのか、マスクをつける人が増えてきたのも、
その頃からだったんじゃないかと。
就業規則には、
労働時間や
休日、
有給休暇などのルールが書かれています。
さらに、身だしなみに関するルールも、
就業規則の中に含まれているものです。
その中には、髪の色とか爪とか、マニキュアや香水、
それらの取り扱いについて職場ではどうするかが書かれています。
身だしなみについては、
就業規則に書かず、
服装規定や身だしなみ規定という形で分離させている職場もあります。
そういう以前からあった身だしなみに関しては、
ルールがあるんでしょうけど、マスクについては、
何の決まりもない。そういう職場も多いのではないかと。
食品を加工する仕事など、会社から着用を指示されている人は、
マスクを着用しているでしょうが、
問題は、それ以外の人はどうなっているのかという点。
人は、何のルールも無いと、自分の好きなようにしても構わないのだろう、
と解釈する傾向があります。
マスクでも、付けてもいい、付けちゃダメ、
という決まりがないんだったら、自分が付けたいときに付けてももいいんだ、
と解釈されてしまいます。
それで構わない職場ならば、そのまま個人の判断に任せてしまっていいのですが、
人と接することで価値を生み出している職業の場合は、話が変わってきます。
■提供する価値の一部を構成しているのが接客。
人と接するのが仕事で、
その接客サービスそのものに付加価値がある職業は、
サービス業に多いです。
例えば、飛行機のキャビンアテンダント、ホテルで働くスタッフ、
これらは接客業の中でも代表的なものです。
では、そういうホテルや飛行機の中で働く人たちが、
マスクを着用してお客さんと接しているような場面を見たことがあるかどうかというと、
私は一度も無いです。
ホテルや航空会社では、マスクを着用して勤務するのは、
おそらく禁止されているのではないかと思います。
接客サービスそのものにお金を払っているところがあって、
そういう商売で、マスクを付けて話をされてしまうと、
「何だか、これは、、、」と感じてしまいます。
マスクの着用を禁止することに反対する人もいるようですが、
確かに風邪などを予防する効果はあるのでしょうが、
接客サービスの価値を下げてまで付けるものなのかどうか。
こまめにうがいをするなり、手を洗うなり、
他の代替的な手段で対応すれば、必ずしもマスクは要らないでしょう。
他人との接触を遮断したいのか、年中、マスクをつけている人もいます。
冬季に限って付けているだけでなく、桜が咲く時期にマスク、
真夏でもマスク、もはやマスクなしでは落ち着かない状態になっているのではないかと。
予防を言い訳にされると、いつでもマスクを付けられます。
季節に関係なく、本人の自由に任せて、マスクを付けて良いと解釈できます。
マスクがあると、相手との間に壁を作っている感覚になり、
精神的な安心感(?)のようなものを着用者に与えるのではないでしょうか。
接客を必要とする仕事では、接客も付加価値の一部を構成しているため、
マスクを着用してその価値を下げるのはダメなのでしょう。
■マスク依存症に会社が対応する必要はない。
風邪やインフルエンザを防ぐという名目でマスクをつける人もいますが、
確かにそういう機能も少しはあるのでしょう。
ですが、人を観察していると、「この人、いつもマスクを付けているよな」
という人がいます。
他人との接触を遮断するというか、
マスクを付けると周りの人との間に壁みたいなものができて、
自分の殻に閉じこもる手段として利用されているのではないでしょうか。
マスクを実際に付けると、
確かに安心感というか他人の視線を遮断しているような感覚を覚えます。
さらに、口周りの防寒具としても使えるため、
都合が良いアイテムなのは理解できます。
しかし、私生活で利用するのは自由ですが、仕事中にマスクとなると、
それは職場のルールがどうなっているかで決まります。
「マスク依存症」で検索すると、色々と情報が出てくるぐらいで、
世の中の関心の高さが分かります。
食べ物を加工したり、スーパーマーケットだったら、
お惣菜コーナーで働いてる人、そういう人たちならば、
マスクを着用するのも分かりますし、反対する人もそういないでしょう。
しかし、人と接触するような仕事をしている人が、
マスクを付けるのは、やはり変です。例えば、板前の人がマスクを付けて、
お寿司を握っていたらどう思うか。あのお寿司を食べたら、
何かの病気がうつるんじゃないか、と思ってしまいます。
人前に出ないでお寿司を作る仕事、チェーンの回転寿司店だと、
お客さんに見えないところでお寿司を作っていますから、
そういう方はマスクを付けています。
ですが、テーブルを挟んで、お客さんが目の前にいるのに、
マスクを付けて寿司を握るのは、お客さんとしては不快でしょう。
マスク依存症と表現すると、さも病気のように思えて、
それに対し、職場は何らかの配慮をすべき、みたいな理屈が展開されそうです。
しかし、マスク依存症は病気ではなく、本人が自分の殻に閉じこもり、
他人との接触を断つための方便として言われているものだと思います。
つまり、引きこもりの手段というわけです。
■マスクを付けるなら休む。出勤するならばマスクを付けない。選択肢は、この2通り。
どうしても作業上の理由でマスクが必要な人は除きますが、
それ以外の人がマスクを着用するのはダメ、
というルールでも差し支えないでしょう。
マスクを付けないといけないほど体調が悪いならば、
仕事を休ませないといけませんし、顔を怪我しているという場合でも、
マスクを付けてまで出勤せず、休んで治療すればいいでしょう。
職場には、服装規定や身だしなみ規定があり、
好き勝手な格好で仕事ができるわけではありません。
ユニフォームがあれば、それを着て仕事をする必要があり、
着たくないと言えば、会社は出勤させないよう対応します。
爪や髪、ひげ、マニキュアなども、
職場ごとにルールがあるものです。
ただ、そういうルールをきちんと整備してない、
そもそも
就業規則がない職場だと、何をどこまでやっていいのか、
何が許されるのか、何がダメなのか、という基準が曖昧になっていて、
マスクを付けていいのかどうかも不明瞭になっているのではないでしょうか。
食べ物を扱う部門だけマスクを付ける、という前提だったので、
服装規定や
就業規則で、マスクについての取り扱いを決めていなかった。
イオンでも、ここが問題の発端になったのではないかと思います。
10年前、20年前だったら、
マスクなど病人が付けるものという感覚だったのでしょうが、
健康な人でも、もはや日常的にマスクを利用するようになったため、
職場でもルールが必要になるわけです。
「そんなマスクなんて細かいことを決めなくてもいいだろう」
という考え方もあるでしょうが、何のルールも決まっていなければ、
本人の気分や好き好みで、マスクをつけて仕事をしても構わない、
という状態になってしまいます。
ルールがなければ、人は自分にとって都合が良い方に解釈します。
これは、先程、書いたとおりです。
だから、身だしなみや服装というのは、きっちりとルールを決めておかないと、
後から、これぐらいじゃないか、マスクぐらい付けてもいいんじゃないか、
とズルズルと言い出す人も出てきてしまいます。
職場でリンボーダンスをしてもいいじゃないか。
ブレイクダンスを踊ってもいいじゃないか。
愛犬を職場に連れてきてもいいじゃないか。
書き出すとキリがありませんが、他人同士が同じ場所で働くのですから、
細かいと感じるルールでも必要なのです。
「そんなもの、常識で分かるだろう」と思っても、
他人の常識とあなたの常識が同じとは限りません。
病気を予防したいならば、そもそも仕事を休んで、
家にこもっていればいいのであって、
わざわざマスクをつけて仕事をしなくてもいいのです。
マスクをつけなければいけないほど体調が悪いならば、
そもそも出勤せずに休んでおくべきでしょう。
出勤できているならば、体調には問題ないのでしょうからマスクは不要です。
小売業に限らずですが、サービス業では、
接客が商品であり付加価値でもあるのですから、
それを毀損するような服装なり身だしなみではダメなのでしょうね。
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メールマガジン【本では読めない
労務管理のミソ】のご紹介
内容の一例・・・
『定額
残業代で
残業代は減らせるのか』
『15分未満の
勤務時間は切り捨て?』
『4週4日以外の
変形休日制度もある』
『長時間残業を減らす方法は2つある』
『管理職は週休3日が理想』
『日曜日=
法定休日と思い込んではいけない』
『
半日有給休暇と
半日欠勤の組み合わせはダメ?』
『寸志は
賃金or贈り物?』
『ケータイは仕事道具か遊び道具か』
など、その他盛りだくさんのテーマでお送りしています。
本に書いていそうなんだけど、書いていない。
そんな内容が満載。
【本では読めない
労務管理のミソ】
▽ ▽ <登録はこちら> ▽ ▽
https://www.growthwk.com/entry/2008/05/26/125405?utm_campaign=soumu_cm_common_20191228_1
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合格率0.07%を通り抜けた大学生。
今、私はこうやって
社労士という職業で仕事をしているわけですが、子供の頃からなりたかった職業というわけではなくて、大学生の頃に遭遇したきっかけが始まりです。
子供の頃になりたい職業というと、男の子ならば、警察官やスポーツ選手、パイロットというのが良くあるもの。女の子だと、スチュワーデス(今はキャビンアテンダント)、花屋さん、ケーキ屋さん、保育園の先生とか。そういう社会的に広く
認知されたものが選ばれるので、小学生や中学生が
社労士になりたいなんてことはゼロではないのでしょうが、極めて稀でしょう。
私が
社労士試験に合格したのは大学4年のときで、いわゆる「現役合格」です。けれども、3年の時に一度不合格になって、ヘコんだんです。「たかが
社労士試験ごときにオチたのか」って。だって、簡単そうなイメージがするでしょ、
社労士なんて。チョチョッと勉強すれば、スルッと合格できるだろう。そう思っている人も少なくないはず。
「よく知られている資格 = 難しい」、「あまり知られていない資格 = 難しくない」。こういう判断基準があって、
社労士は後者に該当するため、難しくないだろうと思われてしまうわけです。
私もそうやってナメていたクチですから、不合格になったんです。
実際は、想像しているよりも難易度は高くて、大学生の頃に約1年ほど時間を投じて、やっとこさ合格したのが本当のところ。
どうすると不合格になるか。どんなテキストや問題集を使えばいいか。問題集の使い方。スマホをどうやって
社労士試験対策に活用するか、などなど。学生の頃の視点で書いています。
社労士試験というと、社会人の受験者が多いですから、学生の人の経験談が少ないんですよね。だから、私の経験が学生の人に役立つんじゃないかと思います。
とはいえ、学生の人が
社労士に興味を持つというのはやはりレアで、何らかのきっかけが無ければ出会えないでしょうね。ただ、珍しいといっても、毎年、1割弱ほどは学生の受験者がいるので、受験者の総数を5万人と仮定すると、その1割弱なら3,000人から4,000人ぐらいは学生がいます。
そういう方の役に立つならば、私の経験も使っていただきたいですね。
https://www.growthwk.com/entry/2017/02/28/121910?utm_campaign=soumu_cm_common_20191228_2
大学生が独学で
社労士試験に合格する方法: 合格率0.07%の軌跡
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【学生から好かれる職場と学生から嫌われる職場】
高校生になれば、アルバイトをする機会があり、
過去、実際に経験した方、
もしくは、今まさに働いている学生の方もいるのでは。
中には、
「学生時代はアルバイトなんてしたことないよ」
という方もいらっしゃるかもしれません。
そういう稀な方は経験が無いでしょうけれども、
学生のアルバイトというのは、
何故か、不思議と、どういう理屈なのか分かりませんが、
雑というか、荒っぽいというか、
そういう手荒い扱いを受けるんです。
若いし、体力もあるし、
少々、手荒に扱っても大丈夫だろうという感覚なのでしょうか。
それ、気持ちとしては分かりますけれども、
法令上は、学生も他の
従業員と(ほぼ)同じであって、
一定のルールの下で
労務管理しないといけないのです。
もちろん、
18歳未満は夜22時以降は働けないとか、
8時間を超えて働けないとか、
そういう学生ならではの制約は一部ありますけれども、
それ以外のところは他の
従業員と同じ。
週3日出勤で
契約したはずなのに、
実際は週5日出勤になっている。
休憩時間無しで働いている。
採用時に、1日5時間働くと決めたのに、
実際は1日3時間程度しか勤務させてもらえない。
「学生には
有給休暇が無い」と言われた。
テスト休みを取って時給を減らされた。
など、
やってはいけない
労務管理がなされてしまっている
という実情もあるようです。
何をやってはいけないかを知らないまま、
間違った対応をしてしまうこともあるでしょう。
(知らないからといって許されるものではありませんけれども)
このような
労務管理をすると、学生から好感を持たれ、
辞めていく人が減るのではないか。
一方で、
「これをやってしまってはオシマイよ」
な感じの
労務管理だと、
ザルで水をすくうように人が辞めていく。
学生から好まれる職場と嫌われる職場。
その境目はどこにあるのかについて書いたのが
『学校では教えてもらえない学生の働き方と雇い方 - 35の仕事のルール』
です。
「学生が好む職場」と「学生が嫌う職場」 その違いは何なのか。
https://www.growthwk.com/entry/2019/11/08/214715?utm_campaign=soumu_cm_common_20191228_3
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残業で悩んでいませんか?
「長時間の残業が続いている」
「
残業代の支払いが多い」
「残業が減らない」
こういう悩み、よくありますよね。
ニュースでも未払い
残業代の話題がチラホラと出てくるぐらい、残業に対する関心は高くなっています。
法律では、1日に8時間まで、1週間では40時間までしか仕事ができません。その水準を超えてしまうと、残業となり、
割増賃金が必要になります。
とはいえ、1日で8時間と固定されていると不便だと感じませんか? 1週間で40時間と固定されていると不便だと感じませんか?
毎日8時間の時間制限があると、柔軟に
勤務時間を配分できませんよね。
例えば、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。
仕事に合わせて、ある日は
勤務時間を短く、ある日は
勤務時間を長くできれば、便利ですよね。
でも、実は、「月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務なので、残業は無し」こんなことができる仕組みがあるんです。
「えっ!? そんな仕組みがあるの?」と思った方は、ぜひ『残業管理のアメと罠』を読んでみてください。
『残業管理のアメと罠』
https://www.growthwk.com/entry/2012/05/22/162343?utm_campaign=soumu_cm_common_20191228_4
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決まったことを決まった手順で処理するのは難しいものではありません。例えば、給与計算。毎月1回は給与が支給されるので、その計算作業も毎月ありますけれども、頭を悩ませるほどのものではありません。
他には、
雇用保険や
社会保険への加入手続きもちょくちょくと発生しますけれども、これも必要な書類を揃えて出すだけですから難しくない。
労務管理ではルーティンな業務があり、それらを処理するには特別な能力や知識は必要ありません。
しかし、時として、普段は遭遇しないような問題が起こります。例えば、
休憩時間を1回ではなく何回かに分けて取るのはいいのかどうか。
有給休暇を半日や時間単位で細かく分けて取ると便利なのかどうか。仕事着に着替える時間には給与は支払われるのかどうかなど。答えが1つに定まりにくい問題が
労務管理では起こります。
一例として、
Q:会社を休んだら、
社会保険料は安くなる?
Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
Q:
休憩時間を分けて取ってもいいの?
Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
Q:残業しないほど、
残業代が増える?
Q:喫煙時間は
休憩なの?
Q:
代休や
振替休日はいつまでに取ればいいの?
このような問題に対して、どのように対処するか。それについて書いたのが『仕事のハテナ 17のギモン』です。
▽ ▽ 『仕事のハテナ 17のギモン』 ▽ ▽
https://www.growthwk.com/entry/2017/05/23/132023?utm_campaign=soumu_cm_common_20191228_5
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2019年12月28日号 (no. 1155)
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本日のテーマ【仕事中のマスク着用は会社がルールを決めるもの。】
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■マスク着用に対するルールが無かった。
小売大手、イオンにて、
接客時のマスク着用を原則として禁止するとのルールを設けたとの報道がありました。
2008年だったか2009年か記憶は定かではありませんが、
インフルエンザが流行して、テレビでも盛んに報道されたため、
街中や職場で、ノーマスクの人よりもマスクを着用している人の方が多いんじゃないか、
と思えるような時期がありました。
電車でも、職場でも、お店でも、
マスク人間が溢れかえりましたから。
右を見ても、左を見ても、マスクをつけている人ばかりで、
なんだか病人がすごく増えたような印象を抱きました。
マスクで、インフルエンザウィルスを遮断することはできないのですが、
それを付けていると、さも予防できるかのような気分になるので、
着用する人が多かったのでしょう。
その時期からなのか、マスクをつける人が増えてきたのも、
その頃からだったんじゃないかと。
就業規則には、労働時間や休日、有給休暇などのルールが書かれています。
さらに、身だしなみに関するルールも、就業規則の中に含まれているものです。
その中には、髪の色とか爪とか、マニキュアや香水、
それらの取り扱いについて職場ではどうするかが書かれています。
身だしなみについては、就業規則に書かず、
服装規定や身だしなみ規定という形で分離させている職場もあります。
そういう以前からあった身だしなみに関しては、
ルールがあるんでしょうけど、マスクについては、
何の決まりもない。そういう職場も多いのではないかと。
食品を加工する仕事など、会社から着用を指示されている人は、
マスクを着用しているでしょうが、
問題は、それ以外の人はどうなっているのかという点。
人は、何のルールも無いと、自分の好きなようにしても構わないのだろう、
と解釈する傾向があります。
マスクでも、付けてもいい、付けちゃダメ、
という決まりがないんだったら、自分が付けたいときに付けてももいいんだ、
と解釈されてしまいます。
それで構わない職場ならば、そのまま個人の判断に任せてしまっていいのですが、
人と接することで価値を生み出している職業の場合は、話が変わってきます。
■提供する価値の一部を構成しているのが接客。
人と接するのが仕事で、
その接客サービスそのものに付加価値がある職業は、
サービス業に多いです。
例えば、飛行機のキャビンアテンダント、ホテルで働くスタッフ、
これらは接客業の中でも代表的なものです。
では、そういうホテルや飛行機の中で働く人たちが、
マスクを着用してお客さんと接しているような場面を見たことがあるかどうかというと、
私は一度も無いです。
ホテルや航空会社では、マスクを着用して勤務するのは、
おそらく禁止されているのではないかと思います。
接客サービスそのものにお金を払っているところがあって、
そういう商売で、マスクを付けて話をされてしまうと、
「何だか、これは、、、」と感じてしまいます。
マスクの着用を禁止することに反対する人もいるようですが、
確かに風邪などを予防する効果はあるのでしょうが、
接客サービスの価値を下げてまで付けるものなのかどうか。
こまめにうがいをするなり、手を洗うなり、
他の代替的な手段で対応すれば、必ずしもマスクは要らないでしょう。
他人との接触を遮断したいのか、年中、マスクをつけている人もいます。
冬季に限って付けているだけでなく、桜が咲く時期にマスク、
真夏でもマスク、もはやマスクなしでは落ち着かない状態になっているのではないかと。
予防を言い訳にされると、いつでもマスクを付けられます。
季節に関係なく、本人の自由に任せて、マスクを付けて良いと解釈できます。
マスクがあると、相手との間に壁を作っている感覚になり、
精神的な安心感(?)のようなものを着用者に与えるのではないでしょうか。
接客を必要とする仕事では、接客も付加価値の一部を構成しているため、
マスクを着用してその価値を下げるのはダメなのでしょう。
■マスク依存症に会社が対応する必要はない。
風邪やインフルエンザを防ぐという名目でマスクをつける人もいますが、
確かにそういう機能も少しはあるのでしょう。
ですが、人を観察していると、「この人、いつもマスクを付けているよな」
という人がいます。
他人との接触を遮断するというか、
マスクを付けると周りの人との間に壁みたいなものができて、
自分の殻に閉じこもる手段として利用されているのではないでしょうか。
マスクを実際に付けると、
確かに安心感というか他人の視線を遮断しているような感覚を覚えます。
さらに、口周りの防寒具としても使えるため、
都合が良いアイテムなのは理解できます。
しかし、私生活で利用するのは自由ですが、仕事中にマスクとなると、
それは職場のルールがどうなっているかで決まります。
「マスク依存症」で検索すると、色々と情報が出てくるぐらいで、
世の中の関心の高さが分かります。
食べ物を加工したり、スーパーマーケットだったら、
お惣菜コーナーで働いてる人、そういう人たちならば、
マスクを着用するのも分かりますし、反対する人もそういないでしょう。
しかし、人と接触するような仕事をしている人が、
マスクを付けるのは、やはり変です。例えば、板前の人がマスクを付けて、
お寿司を握っていたらどう思うか。あのお寿司を食べたら、
何かの病気がうつるんじゃないか、と思ってしまいます。
人前に出ないでお寿司を作る仕事、チェーンの回転寿司店だと、
お客さんに見えないところでお寿司を作っていますから、
そういう方はマスクを付けています。
ですが、テーブルを挟んで、お客さんが目の前にいるのに、
マスクを付けて寿司を握るのは、お客さんとしては不快でしょう。
マスク依存症と表現すると、さも病気のように思えて、
それに対し、職場は何らかの配慮をすべき、みたいな理屈が展開されそうです。
しかし、マスク依存症は病気ではなく、本人が自分の殻に閉じこもり、
他人との接触を断つための方便として言われているものだと思います。
つまり、引きこもりの手段というわけです。
■マスクを付けるなら休む。出勤するならばマスクを付けない。選択肢は、この2通り。
どうしても作業上の理由でマスクが必要な人は除きますが、
それ以外の人がマスクを着用するのはダメ、
というルールでも差し支えないでしょう。
マスクを付けないといけないほど体調が悪いならば、
仕事を休ませないといけませんし、顔を怪我しているという場合でも、
マスクを付けてまで出勤せず、休んで治療すればいいでしょう。
職場には、服装規定や身だしなみ規定があり、
好き勝手な格好で仕事ができるわけではありません。
ユニフォームがあれば、それを着て仕事をする必要があり、
着たくないと言えば、会社は出勤させないよう対応します。
爪や髪、ひげ、マニキュアなども、
職場ごとにルールがあるものです。
ただ、そういうルールをきちんと整備してない、
そもそも就業規則がない職場だと、何をどこまでやっていいのか、
何が許されるのか、何がダメなのか、という基準が曖昧になっていて、
マスクを付けていいのかどうかも不明瞭になっているのではないでしょうか。
食べ物を扱う部門だけマスクを付ける、という前提だったので、
服装規定や就業規則で、マスクについての取り扱いを決めていなかった。
イオンでも、ここが問題の発端になったのではないかと思います。
10年前、20年前だったら、
マスクなど病人が付けるものという感覚だったのでしょうが、
健康な人でも、もはや日常的にマスクを利用するようになったため、
職場でもルールが必要になるわけです。
「そんなマスクなんて細かいことを決めなくてもいいだろう」
という考え方もあるでしょうが、何のルールも決まっていなければ、
本人の気分や好き好みで、マスクをつけて仕事をしても構わない、
という状態になってしまいます。
ルールがなければ、人は自分にとって都合が良い方に解釈します。
これは、先程、書いたとおりです。
だから、身だしなみや服装というのは、きっちりとルールを決めておかないと、
後から、これぐらいじゃないか、マスクぐらい付けてもいいんじゃないか、
とズルズルと言い出す人も出てきてしまいます。
職場でリンボーダンスをしてもいいじゃないか。
ブレイクダンスを踊ってもいいじゃないか。
愛犬を職場に連れてきてもいいじゃないか。
書き出すとキリがありませんが、他人同士が同じ場所で働くのですから、
細かいと感じるルールでも必要なのです。
「そんなもの、常識で分かるだろう」と思っても、
他人の常識とあなたの常識が同じとは限りません。
病気を予防したいならば、そもそも仕事を休んで、
家にこもっていればいいのであって、
わざわざマスクをつけて仕事をしなくてもいいのです。
マスクをつけなければいけないほど体調が悪いならば、
そもそも出勤せずに休んでおくべきでしょう。
出勤できているならば、体調には問題ないのでしょうからマスクは不要です。
小売業に限らずですが、サービス業では、
接客が商品であり付加価値でもあるのですから、
それを毀損するような服装なり身だしなみではダメなのでしょうね。
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メールマガジン【本では読めない労務管理のミソ】のご紹介
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『長時間残業を減らす方法は2つある』
『管理職は週休3日が理想』
『日曜日=法定休日と思い込んではいけない』
『半日有給休暇と半日欠勤の組み合わせはダメ?』
『寸志は賃金or贈り物?』
『ケータイは仕事道具か遊び道具か』
など、その他盛りだくさんのテーマでお送りしています。
本に書いていそうなんだけど、書いていない。
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合格率0.07%を通り抜けた大学生。
今、私はこうやって社労士という職業で仕事をしているわけですが、子供の頃からなりたかった職業というわけではなくて、大学生の頃に遭遇したきっかけが始まりです。
子供の頃になりたい職業というと、男の子ならば、警察官やスポーツ選手、パイロットというのが良くあるもの。女の子だと、スチュワーデス(今はキャビンアテンダント)、花屋さん、ケーキ屋さん、保育園の先生とか。そういう社会的に広く認知されたものが選ばれるので、小学生や中学生が社労士になりたいなんてことはゼロではないのでしょうが、極めて稀でしょう。
私が社労士試験に合格したのは大学4年のときで、いわゆる「現役合格」です。けれども、3年の時に一度不合格になって、ヘコんだんです。「たかが社労士試験ごときにオチたのか」って。だって、簡単そうなイメージがするでしょ、社労士なんて。チョチョッと勉強すれば、スルッと合格できるだろう。そう思っている人も少なくないはず。
「よく知られている資格 = 難しい」、「あまり知られていない資格 = 難しくない」。こういう判断基準があって、社労士は後者に該当するため、難しくないだろうと思われてしまうわけです。
私もそうやってナメていたクチですから、不合格になったんです。
実際は、想像しているよりも難易度は高くて、大学生の頃に約1年ほど時間を投じて、やっとこさ合格したのが本当のところ。
どうすると不合格になるか。どんなテキストや問題集を使えばいいか。問題集の使い方。スマホをどうやって社労士試験対策に活用するか、などなど。学生の頃の視点で書いています。
社労士試験というと、社会人の受験者が多いですから、学生の人の経験談が少ないんですよね。だから、私の経験が学生の人に役立つんじゃないかと思います。
とはいえ、学生の人が社労士に興味を持つというのはやはりレアで、何らかのきっかけが無ければ出会えないでしょうね。ただ、珍しいといっても、毎年、1割弱ほどは学生の受験者がいるので、受験者の総数を5万人と仮定すると、その1割弱なら3,000人から4,000人ぐらいは学生がいます。
そういう方の役に立つならば、私の経験も使っていただきたいですね。
https://www.growthwk.com/entry/2017/02/28/121910?utm_campaign=soumu_cm_common_20191228_2
大学生が独学で社労士試験に合格する方法: 合格率0.07%の軌跡
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【学生から好かれる職場と学生から嫌われる職場】
高校生になれば、アルバイトをする機会があり、
過去、実際に経験した方、
もしくは、今まさに働いている学生の方もいるのでは。
中には、
「学生時代はアルバイトなんてしたことないよ」
という方もいらっしゃるかもしれません。
そういう稀な方は経験が無いでしょうけれども、
学生のアルバイトというのは、
何故か、不思議と、どういう理屈なのか分かりませんが、
雑というか、荒っぽいというか、
そういう手荒い扱いを受けるんです。
若いし、体力もあるし、
少々、手荒に扱っても大丈夫だろうという感覚なのでしょうか。
それ、気持ちとしては分かりますけれども、
法令上は、学生も他の従業員と(ほぼ)同じであって、
一定のルールの下で労務管理しないといけないのです。
もちろん、
18歳未満は夜22時以降は働けないとか、
8時間を超えて働けないとか、
そういう学生ならではの制約は一部ありますけれども、
それ以外のところは他の従業員と同じ。
週3日出勤で契約したはずなのに、
実際は週5日出勤になっている。
休憩時間無しで働いている。
採用時に、1日5時間働くと決めたのに、
実際は1日3時間程度しか勤務させてもらえない。
「学生には有給休暇が無い」と言われた。
テスト休みを取って時給を減らされた。
など、
やってはいけない労務管理がなされてしまっている
という実情もあるようです。
何をやってはいけないかを知らないまま、
間違った対応をしてしまうこともあるでしょう。
(知らないからといって許されるものではありませんけれども)
このような労務管理をすると、学生から好感を持たれ、
辞めていく人が減るのではないか。
一方で、
「これをやってしまってはオシマイよ」
な感じの労務管理だと、
ザルで水をすくうように人が辞めていく。
学生から好まれる職場と嫌われる職場。
その境目はどこにあるのかについて書いたのが
『学校では教えてもらえない学生の働き方と雇い方 - 35の仕事のルール』
です。
「学生が好む職場」と「学生が嫌う職場」 その違いは何なのか。
https://www.growthwk.com/entry/2019/11/08/214715?utm_campaign=soumu_cm_common_20191228_3
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残業で悩んでいませんか?
「長時間の残業が続いている」
「残業代の支払いが多い」
「残業が減らない」
こういう悩み、よくありますよね。
ニュースでも未払い残業代の話題がチラホラと出てくるぐらい、残業に対する関心は高くなっています。
法律では、1日に8時間まで、1週間では40時間までしか仕事ができません。その水準を超えてしまうと、残業となり、割増賃金が必要になります。
とはいえ、1日で8時間と固定されていると不便だと感じませんか? 1週間で40時間と固定されていると不便だと感じませんか?
毎日8時間の時間制限があると、柔軟に勤務時間を配分できませんよね。
例えば、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。
仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。
でも、実は、「月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務なので、残業は無し」こんなことができる仕組みがあるんです。
「えっ!? そんな仕組みがあるの?」と思った方は、ぜひ『残業管理のアメと罠』を読んでみてください。
『残業管理のアメと罠』
https://www.growthwk.com/entry/2012/05/22/162343?utm_campaign=soumu_cm_common_20191228_4
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決まったことを決まった手順で処理するのは難しいものではありません。例えば、給与計算。毎月1回は給与が支給されるので、その計算作業も毎月ありますけれども、頭を悩ませるほどのものではありません。
他には、雇用保険や社会保険への加入手続きもちょくちょくと発生しますけれども、これも必要な書類を揃えて出すだけですから難しくない。
労務管理ではルーティンな業務があり、それらを処理するには特別な能力や知識は必要ありません。
しかし、時として、普段は遭遇しないような問題が起こります。例えば、休憩時間を1回ではなく何回かに分けて取るのはいいのかどうか。有給休暇を半日や時間単位で細かく分けて取ると便利なのかどうか。仕事着に着替える時間には給与は支払われるのかどうかなど。答えが1つに定まりにくい問題が労務管理では起こります。
一例として、
Q:会社を休んだら、社会保険料は安くなる?
Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
Q:休憩時間を分けて取ってもいいの?
Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
Q:残業しないほど、残業代が増える?
Q:喫煙時間は休憩なの?
Q:代休や振替休日はいつまでに取ればいいの?
このような問題に対して、どのように対処するか。それについて書いたのが『仕事のハテナ 17のギモン』です。
▽ ▽ 『仕事のハテナ 17のギモン』 ▽ ▽
https://www.growthwk.com/entry/2017/05/23/132023?utm_campaign=soumu_cm_common_20191228_5
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