• HOME
  • コラムの泉

コラムの泉

このエントリーをはてなブックマークに追加

任意継続の健康保険にも保険料に上限がある。


2019年12月26日号 (no. 1156)
3分労働ぷちコラム バックナンバーはこちら
http://www.soumunomori.com/profile/uid-20903/





■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
---3分労働ぷちコラム---
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□




本日のテーマ【高所得者は社会保険料を気にしない? 任意継続健康保険にも保険料に上限がある。】
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓




■税金に上限は無いが、健康保険料には上限がある。

健康保険】令和2年度の任意継続被保険者標準報酬月額の上限について
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g1/r1-12/1122502

退職後に加入することになる任意継続健康保険に関連する内容が変わります。

健康保険というと、会社経由で入る社会保険
会社経由で入らない人は市町村経由で国民健康保険に入ります。
さらに、大規模な企業に勤めてる方だと、その会社独自に健康保険組合があります。
このように、大きく分けて健康保険はこの3つです。

会社に在籍してる間、社会保険に入ってた方は、
退職した後も、その在職時の健康保険を継続する制度があります。
それが任意継続健康保険です。

任意継続被保険者が支払う保険料の上限額が決まった、
というのが上記の内容です。

標準報酬月額という難しい表現が使われていますが、
これは健康保険料を決めるための数字です。
収入に連動して標準報酬月額が決まり、その標準報酬月額に対して保険料率を掛けて、
健康保険料の額を算出しています。

標準報酬月額の上限額は、年度ごとに見直されていて、
今回決まったのは、令和2年度のもの。
標準報酬月額の上限額」を言い換えるならば、
健康保険料の上限額」と考えていいでしょう。

任意継続被保険者標準報酬月額の上限が変わるとの内容ですが、
これは、健康保険料の上限が変わるという意味です。

会社を退職して、必要な手続きを済ませると、
退職後、2年間、協会けんぽ健康保険に加入できます。

国民健康保険に加入するという選択肢もありますが、
任意継続健康保険に入るほうが保険料が少なくなるケースがあり、
こちらを選択する方もいらっしゃいます。

国民健康保険には、被扶養者制度がありませんので、
被扶養者の分も保険料が必要になります。
その点、任意継続健康保険ならば、在職時と同様に被扶養者制度を利用できます。

税金は、収入なり所得に応じて、その金額が決まるものです。
一方、社会保険料も収入に応じて決まるのですが、両者には違いがあります。

その違いは、税金には上限が無く、社会保険料には上限が無いという点です。

 

任意継続被保険者保険料は、月額3万円ほどでストップする。

任意継続健康保険に入っている人の標準報酬月額の上限が30万円に決まりましたが、
これは何を意味するのか。

健康保険料には上限があると書きましたが、
退職後に任意継続健康保険に入っている方にも、保険料の上限が設定されています。

その上限が、標準報酬月額30万円という水準です。

健康保険料は都道府県ごとに違いがありますから、
今回は東京都を例にします。

標準報酬月額30万円という水準は、
月収が29万円から31万円の間に収まっている方が対象です。
標準報酬月額のテーブルで確認すると、22等級に該当します。

健康保険標準報酬月額保険料を調べる
https://www.growthwk.com/entry/2019/02/19/131728

標準報酬月額が30万円の方だと、健康保険料は月29,700円です。
これを会社と折半すると、本人負担は14,850円。

任意継続被保険者になると、保険料は全額負担になり、
月29,700円が上限額になります。
つまり、任意継続被保険者になっている2年間は、
健康保険料の上限は29,700円でストップするというわけです。

付け加えておきますが、
加入者全員の健康保険料が定額で月29,700円になるわけではなく、これは上限の数字です。
任意継続被保険者保険料は、在職時の収入で決まりますから、
この上限額よりも低くなる方もいらっしゃいます。

月29,700円が上限になるため、
それ以上の収入があっても健康保険料は増えません。

例えば、在職時に、月収60万円だった人だと、
標準報酬月額の等級は33等級になり、毎月の保険料は58,410円(本人負担は29,205円)。

この方が任意継続被保険者になると、29,700円が上限ですので、
全額負担だと58,410円ですが、それが29,700円に変わります。

在職時の本人負担は29,205円ですから、
任意継続被保険者になって、少しだけ保険料が増えています。
保険料の実質負担額は、在職時とほぼ同じと言っていいでしょう。

もう1つの例として、在職時に月収100万円だった人はどうか。

標準報酬月額の等級は43等級で、毎月の保険料は97,020円(本人負担は48,510円)。

この方が任意継続被保険者になると、保険料は97,020円ではなく、29,700円になります。

在職中の健康保険料は48,510円で、
それが29,700円になるのですから、40%弱ほど保険料が少なくなります。

月収60万円だった方は、保険料はさほど変わりませんでしたが、
100万円だった方は、任意継続被保険者になると、保険料が減ります。

つまり、所得が多い人の方が、社会保険料の負担が減っているのです。
これが税金との違いです。

在職時の収入が多い方ほど、任意継続被保険者に切り替わった後、
健康保険料が減少していると実感しやすいはずです。



■高所得で社会保険料を振り切っていく。

月収70万円なり月収100万円なり、
退職時にそれぐらいの収入を得ていた人たちならば、
退職後に健康保険任意継続すると、在職中の時よりも支払う健康保険料が減ります。

ただ、月収でそれほどの金額に達する方は、
会社員ではさほど多くはなく、おそらく少数派ではないかと。

収入を増やして、高所得者になると、
社会保険料を振り切っていくことができます。
保険料に上限があるため、思いきり収入を増やせば、
社会保険料は一定の上限水準で止まります。

一方、税金の場合は、上限を設けずにパーセンテージで金額を決めているため、
収入なり所得が増えれば増えるほど、納税額は無制限に増えます。

高所得の方は、社会保険料については、
そんなにワーワー言う事は無いでしょうが、税金に関しては色々と言っている方も多いはず。

ある一定の収入水準を超えていくと、
社会保険料に対する負担感は減っていくため、その人の関心は税金に集中していきます。

収入が少ない方は、社会保険料の負担を感じやすくなります。
税金に関しては、基礎控除給与所得控除があり、
さらに社会保険料控除、人によっては住宅ローン控除なども利用し、納税額を減らせます。

年末調整で受け取った還付金と、実際に支払った税金を差し引きすれば、
さほど税金は払っていないと感じるのではないでしょうか。

一方で、社会保険料は毎月の給与明細に記載されますし、
払った社会保険料年末調整で還付されることもありません。

収入に応じて、パーセンテージで社会保険料が決まるため、
社会保険料に上限があるというのを知らない方も多いかもしれませんが、
高所得の方だと、社会保険料には上限があるんだな、
とご存知の方もいらっしゃるのでは。



┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛





■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□


メールマガジン【本では読めない労務管理のミソ】のご紹介


内容の一例・・・
『定額残業代残業代は減らせるのか』
『15分未満の勤務時間は切り捨て?』
『4週4日以外の変形休日制度もある』
『長時間残業を減らす方法は2つある』
『管理職は週休3日が理想』
『日曜日=法定休日と思い込んではいけない』
半日有給休暇半日欠勤の組み合わせはダメ?』
『寸志は賃金or贈り物?』
『ケータイは仕事道具か遊び道具か』

など、その他盛りだくさんのテーマでお送りしています。

本に書いていそうなんだけど、書いていない。
そんな内容が満載。



【本では読めない労務管理のミソ】
▽    ▽   <登録はこちら>    ▽    ▽
https://www.growthwk.com/entry/2008/05/26/125405?utm_campaign=soumu_cm_common_20191226_1



■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

合格率0.07%を通り抜けた大学生。


今、私はこうやって社労士という職業で仕事をしているわけですが、子供の頃からなりたかった職業というわけではなくて、大学生の頃に遭遇したきっかけが始まりです。

子供の頃になりたい職業というと、男の子ならば、警察官やスポーツ選手、パイロットというのが良くあるもの。女の子だと、スチュワーデス(今はキャビンアテンダント)、花屋さん、ケーキ屋さん、保育園の先生とか。そういう社会的に広く認知されたものが選ばれるので、小学生や中学生が社労士になりたいなんてことはゼロではないのでしょうが、極めて稀でしょう。

私が社労士試験に合格したのは大学4年のときで、いわゆる「現役合格」です。けれども、3年の時に一度不合格になって、ヘコんだんです。「たかが社労士試験ごときにオチたのか」って。だって、簡単そうなイメージがするでしょ、社労士なんて。チョチョッと勉強すれば、スルッと合格できるだろう。そう思っている人も少なくないはず。

「よく知られている資格 = 難しい」、「あまり知られていない資格 = 難しくない」。こういう判断基準があって、社労士は後者に該当するため、難しくないだろうと思われてしまうわけです。

私もそうやってナメていたクチですから、不合格になったんです。

実際は、想像しているよりも難易度は高くて、大学生の頃に約1年ほど時間を投じて、やっとこさ合格したのが本当のところ。


どうすると不合格になるか。どんなテキストや問題集を使えばいいか。問題集の使い方。スマホをどうやって社労士試験対策に活用するか、などなど。学生の頃の視点で書いています。

社労士試験というと、社会人の受験者が多いですから、学生の人の経験談が少ないんですよね。だから、私の経験が学生の人に役立つんじゃないかと思います。

とはいえ、学生の人が社労士に興味を持つというのはやはりレアで、何らかのきっかけが無ければ出会えないでしょうね。ただ、珍しいといっても、毎年、1割弱ほどは学生の受験者がいるので、受験者の総数を5万人と仮定すると、その1割弱なら3,000人から4,000人ぐらいは学生がいます。

そういう方の役に立つならば、私の経験も使っていただきたいですね。


https://www.growthwk.com/entry/2017/02/28/121910?utm_campaign=soumu_cm_common_20191226_2
大学生が独学で社労士試験に合格する方法: 合格率0.07%の軌跡



■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□


【学生から好かれる職場と学生から嫌われる職場】

高校生になれば、アルバイトをする機会があり、
過去、実際に経験した方、
もしくは、今まさに働いている学生の方もいるのでは。

中には、
「学生時代はアルバイトなんてしたことないよ」
という方もいらっしゃるかもしれません。

そういう稀な方は経験が無いでしょうけれども、
学生のアルバイトというのは、
何故か、不思議と、どういう理屈なのか分かりませんが、
雑というか、荒っぽいというか、
そういう手荒い扱いを受けるんです。

若いし、体力もあるし、
少々、手荒に扱っても大丈夫だろうという感覚なのでしょうか。

それ、気持ちとしては分かりますけれども、
法令上は、学生も他の従業員と(ほぼ)同じであって、
一定のルールの下で労務管理しないといけないのです。

もちろん、
18歳未満は夜22時以降は働けないとか、
8時間を超えて働けないとか、
そういう学生ならではの制約は一部ありますけれども、
それ以外のところは他の従業員と同じ。

週3日出勤で契約したはずなのに、
実際は週5日出勤になっている。

休憩時間無しで働いている。

採用時に、1日5時間働くと決めたのに、
実際は1日3時間程度しか勤務させてもらえない。

「学生には有給休暇が無い」と言われた。

テスト休みを取って時給を減らされた。

など、
やってはいけない労務管理がなされてしまっている
という実情もあるようです。

何をやってはいけないかを知らないまま、
間違った対応をしてしまうこともあるでしょう。

(知らないからといって許されるものではありませんけれども)

このような労務管理をすると、学生から好感を持たれ、
辞めていく人が減るのではないか。

一方で、
「これをやってしまってはオシマイよ」
な感じの労務管理だと、
ザルで水をすくうように人が辞めていく。

学生から好まれる職場と嫌われる職場。

その境目はどこにあるのかについて書いたのが
『学校では教えてもらえない学生の働き方と雇い方 - 35の仕事のルール』
です。

「学生が好む職場」と「学生が嫌う職場」 その違いは何なのか。
https://www.growthwk.com/entry/2019/11/08/214715?utm_campaign=soumu_cm_common_20191226_3


■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

残業で悩んでいませんか?

「長時間の残業が続いている」
残業代の支払いが多い」
「残業が減らない」

こういう悩み、よくありますよね。

ニュースでも未払い残業代の話題がチラホラと出てくるぐらい、残業に対する関心は高くなっています。

法律では、1日に8時間まで、1週間では40時間までしか仕事ができません。その水準を超えてしまうと、残業となり、割増賃金が必要になります。

とはいえ、1日で8時間と固定されていると不便だと感じませんか? 1週間で40時間と固定されていると不便だと感じませんか?


毎日8時間の時間制限があると、柔軟に勤務時間を配分できませんよね。

例えば、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。

仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。

でも、実は、「月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務なので、残業は無し」こんなことができる仕組みがあるんです。

「えっ!? そんな仕組みがあるの?」と思った方は、ぜひ『残業管理のアメと罠』を読んでみてください。


『残業管理のアメと罠』
https://www.growthwk.com/entry/2012/05/22/162343?utm_campaign=soumu_cm_common_20191226_4



■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□


決まったことを決まった手順で処理するのは難しいものではありません。例えば、給与計算。毎月1回は給与が支給されるので、その計算作業も毎月ありますけれども、頭を悩ませるほどのものではありません。

他には、雇用保険社会保険への加入手続きもちょくちょくと発生しますけれども、これも必要な書類を揃えて出すだけですから難しくない。

労務管理ではルーティンな業務があり、それらを処理するには特別な能力や知識は必要ありません。

しかし、時として、普段は遭遇しないような問題が起こります。例えば、休憩時間を1回ではなく何回かに分けて取るのはいいのかどうか。有給休暇を半日や時間単位で細かく分けて取ると便利なのかどうか。仕事着に着替える時間には給与は支払われるのかどうかなど。答えが1つに定まりにくい問題が労務管理では起こります。


一例として、

Q:会社を休んだら、社会保険料は安くなる?
Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
Q:休憩時間を分けて取ってもいいの?
Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
Q:残業しないほど、残業代が増える?
Q:喫煙時間は休憩なの?
Q:代休振替休日はいつまでに取ればいいの?


このような問題に対して、どのように対処するか。それについて書いたのが『仕事のハテナ 17のギモン』です。

▽    ▽   『仕事のハテナ 17のギモン』    ▽    ▽
https://www.growthwk.com/entry/2017/05/23/132023?utm_campaign=soumu_cm_common_20191226_5



■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□



┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃Copyright(c) 社会保険労務士 山口正博事務所 All rights reserved

┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


┃山口社会保険労務士事務所 
https://www.growthwk.com?utm_campaign=soumu_cm_20191226_6


┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

スポンサーリンク

絞り込み検索!

現在20,154コラム

カテゴリ

労務管理

税務経理

企業法務

その他

≪表示順≫

※ハイライトされているキーワードをクリックすると、絞込みが解除されます。
※リセットを押すと、すべての絞り込みが解除されます。

新規投稿する

スポンサーリンク

労働実務事例集

労働新聞社 監修提供

法解釈から実務処理までのQ&Aを分類収録

スポンサーリンク

経営ノウハウの泉より最新記事

注目のコラム

注目の相談スレッド

スポンサーリンク

PAGE TOP