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社労士認証制度05 36協定を締結して労基署に届け出ています

こんにちは。社会保険労務士の田中です。

緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が全国で解除されました。
各地で人手が戻ったようですが、ワクチンを打っても感染を
完全には防げないとの事で、引き続き会社での感染防止措置は
必要となるでしょう。

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当所では「社労士診断認証制度」を推奨しています。
(当所のHP該当ページ↓)
https://www.tanakajimusho.biz/shindan

「全国社労士会連合会」が認証しており、
会社が「ホワイト企業」であることを対外的に示す事ができます。

同制度は次の3タイプから成っています。
(1)職場環境改善宣言企業
(2)経営労務診断実施企業
(3)経営労務診断適合企業

認証を得るためには、それぞれ次のシートを使用します。
(1)は「職場環境改善宣言確認シート」(20項目)
(2)と(3)は「経営労務診断確認シート」(51項目)

本コラムではこれら合計71項目について、
認証を受けるための範囲にとどまらず、
実務上の留意点を含めて解説してまいります。


第5回目の解説は「職場環境改善宣言確認シート」
『2 労働時間管理
  5 時間外勤務休日出勤を命じるために必要な労使協定36協定)を
    締結し、労働基準監督署へ届け出ている 』 です。

「職場環境改善宣言確認シート」はこちらをご確認ください。↓
https://www.sr-shindan.jp/wp-content/uploads/2020/03/confirm-sheets.pdf

以下の説明はシートをご確認頂くとより分かりやすいと思います。

☆☆☆☆ 法律では残業が禁止されている ☆☆☆☆

まず、基本的なことを確認します。

労働基準法では時間外労働(以下、「残業」)は禁止されています。
労働基準法第32条(労働時間)第2項は次のように定めています。
『 使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き
 1日について8時間を超えて、労働させてはならない。 』

このように1日8時間までしか、仕事はさせられません。
そして、これには罰則もあります。
六箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金(第119条)です。


☆☆☆☆  36協定を締結すれば残業させられる   ☆☆☆☆

しかし、労働基準法第36条に定めのある労使協定を締結することで、
1日8時間を超える労働を命じても違法にはなりません。
従って、罰則も受ける事が無く、これを「免罰効果」といいます。
教科書的に説明すれば、労働者時間外労働を命じるためには、
これだけでは足りず、就業規則等に「時間外労働を命じる事がある。」
などの定めが必要となります。


☆☆ 労働者の過半数を代表する者を適正に選んでいるか? ☆☆

ここから先は実務上のポイントです。
労働者の過半数を代表する者と締結するのですが、
この過半数代表者を民主的な方法で選んでいるかが重要です。

労働者の間での話し合い、挙手や投票による選出など、
方法は任意ですが、労働者が主体となって選出する必要があります。

労使トラブルになった際、この選出が正しくないと判断されると、
36協定自体が無効になってしまいます。

労使協定が無効となった場合に会社側に大きな負の影響があるのは、
裁量労働制労使協定が無効とされた場合です。
この場合、遡って時間外労働手当を支払うことになってしまいます。


☆☆☆☆ 特別条項を設けるか ☆☆☆☆

もう一つのポイントは、時間外労働の法定上限を超える
時間外労働が可能となるように特別条項を設けるか否かです。

法定の上限時間数は1ヶ月45時間です。
働き方改革の進展などで総労働時間数は少なくなっており、
数年前に比べ、長時間の時間外労働の必要性は低下していますが、
それでも年に1回(1ヶ月)でも必要な場合は
特別条項も含めた36協定の締結が必要となります。

☆☆☆☆ 地味だが重要なので忘れてはいけない36協定 ☆☆☆☆

最後になりますが、36協定は締結を忘れても実務上は
目に見えて問題は発生しません。
そのため、締結していない企業も散見されますが、
36協定の締結なく、時間外労働を命じると
労働基準法違反となってしまいますので、お気を付けください。


今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます。(2021.10.05)


【 今までご紹介した社労士診断認証制度 】

1 就業規則労働者が10人未満でも職場ルールは整備した方が良いです。
https://www.soumunomori.com/column/article/atc-175610/

2 育児・介護休業規程を定めるときのポイント2つ。ひな形を活用せよ。
https://www.soumunomori.com/column/article/atc-175630/

3 ハラスメントに対応するルールは何を定めるか?
https://www.soumunomori.com/column/article/atc-175640/

4 始業から終業までの時間管理
https://www.soumunomori.com/column/article/atc-175679/

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