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社員から副業しても良いですかと聞かれた時

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 ○中小企業戦略【総務の知恵】  2021.11.2
  社員から副業しても良いですかと聞かれた時、
労災保険改正などについて vol.372
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  なかはしです。
  選挙が終わって、岸田首相は、補正予算案の年内成立を目指すとのことです。
  雇用調整助成金の令和4年3月までの延長の発表もありました。
  
  今回のテーマは、副業についてです。
  以前、働いていた会社の上司が新卒面接の質問事項で必ず、
  学生時代のアルバイト経験のことばかりを聞いていました。
  「どうしてアルバイト経験のことを質問するのですか」
  「アルバイトで、金銭感覚から労働意欲など価値観がわかるのだよ」
  「学生時代にアルバイトをしていない人が面接にきたら、どうするのですか」
  「そんな学生は当社にはいらない」
  ときっぱり言っていました。学生の本分は、学業とするとアルバイトは、副業とも
  捉えることもできます。その上司は、的をえた面接官だったと思い出します。
  ちなみに、中橋の学生時代のお気に入りのアルバイトは、ゴルフのキャディでした。
 
 <企業が副業を許可しない理由は>
  独立行政法人労働政策研究・研修機構の(平成30年9月11日調べ)企業調査によると
「副業・兼業の許可する予定がない」75.8%ともっとも割合が高く、その他、
「副業・兼業を許可している」は11.2%、「副業・兼業の許可を検討している」8.4%となっています。
副業の企業文化は進んでいないことがわかります。
 「副業・兼業の許可する予定がない」とする企業の副業・兼業を許可しない理由
(複数回答)は、下記の通りです。
 「過重労働となり、本業支障をきたすため」82.7%
 「労働時間の管理・把握が困難になる」45.3%
 「職場の従業員の業務負担が増大する懸念があるため」35.2%
  その他企業が副業を許可しない理由として、「情報漏えいの心配」や
「問題が起こった場合のブランドき損」が考えられます。
 

  <企業が副業を推進するメリット>
  人には、会社人の側面だけではなく、家族人、地域人、趣味人、友人などの側面
があり、複数の活動をしています。
その中で、本業の会社人以外の副業を認めることで創造力を向上させることができます。
会社が副業を容認・推進するメリットは、下記のようになります。
・社員定着化に貢献します(離職率が下がります)
・リフレッシュ効果により社内が活性化されます
・社内では得られない知識・スキルを獲得することができます。
・個人の自立を促進して、指示待ち社員を能動的な社員へ育成します
社内ベンチャーの立ち上げに貢献します
・多様な人材採用が可能になります

<個人が副業を始めるメリット>
空いた時間を好きなことで収入が得られることは効率的な考え方です。
個人的なメリットは、以下の点が挙げられます。
・本業以外の収入が得られる
・空いた時間を有効に使える
・本業では得られない知識やスキルが得られる
・新たな人脈をつくることができる
・好きな仕事をすることで満足感が得られる

<個人が副業を始めるデメリット>
 ・本業とのバランスをとって、体調管理をして、適度な休息・睡眠の確保が
  難しい
 ・心身の疲労、ストレスから本業に影響する場合もある
 ・会社から認められない場合、発覚すると懲戒処分となる
 ・確定申告などの手続きの義務が発生する

<副業・兼業の促進に関するガイドラインについて 令和2年9月改定>
 副業・兼業を希望する人が年々増加する中、副業・兼業の場合における労働時間管理や健康管理等について示しています。
 労働時間管理について、事業主を異にする複数の事業場で労働する場合には、
 労働基準法第38条第1項に基づき企業は従業員からの自己申告に基づいて本業と副業の労働時間を通算して管理します。
(1) 労働基準法が適用されない事業主、委任請負、フリーランス、起業、
共同経営、アドバイザー、コンサルタント、顧問、理事などは、労働時間を通算されません。
また、労働基準法は適用されるが労働時間規制が適用されない場合
(農業・畜産業・養蚕業・水産業、管理監督者・機密文書取扱者、監視・断続的労働者、高度プロフェッショナル制度の者)は、
労働時間は通算されません。なお、申告等による就労時間を把握することで、
長時間労働にならないように配慮することが望ましいとしています。
(2) 法定労働時間、上限(単月100時間未満、複数月平均80時間以内)に
ついて、労働時間を通算して適用されます。
(3)使用者は、労働者からの申告により、副業・兼業の有無・内容を確認することとし、
その方法として、就業規則等に副業・兼業に関する届出制を定める必要があるとしています。
(4) 企業負担を考慮して管理モデルでは、本業と副業の労働時間の合計が
単月で100時間未満、複数月の平均の80時間以内でそれぞれ上限
を設定し、その範囲内ならそれぞれの割増賃金を支払うとしています。

<各種保険制度について・労災保険の改正について>
  ・労災保険・・労働者を1人でも加入する制度のため、自社・兼業双方加入
  労災補償保険法が令和2年9月1日から下記のよう改正実施されています。
  改正のポイント
  ・複数事業労働者の労災保険給付は、すべての就業先の賃金額を合算した
   額を基礎として、保険給付額を決定します。
  ・けがや病気が発生したときに、複数の事業場で就業している方が、特別加
   入している方や複数の事業場で就業している方も対象です。
  ・1つの事業所で労災認定できない場合であっても、事業主が同一でない
   複数の事業場の業務上の負荷(労働時間やストレス等)を総合的に評価
   して労災認定できる場合は保険給付が受けられます。
  ・副業先への移動時に起こった災害は、通勤災害として労災保険給付
   対象となります。
  令和3年4月1日から、下記の対象の方は、労災保険の特別加入できる
  ようになりました。
  ・柔道整復師
  ・アニメ製作者
  ・ITフリーランス
  ・芸能従事者
  ・自転車を使用して貨物運送事業を行う者
労災保険特別加入制度とは、労災保険は、労働者が仕事または通勤によって
被った災害に対して補償する制度で、労働者以外でも、
一定の要件を満たす場合に任意加入でき、補償を受けることができます。
これを「特別加入制度」といいます。
  ・雇用保険・・主たる事業主で加入、週20時間など要件を満たさない
場合、原則として未加入になりますが、令和4年1月より、65歳以上
労働者本人の申出の起点として、一の雇用関係では被保険者要件を満た
さない場合であっても。二の事業所の労働時間を合算して雇用保険
適用する制度が試行的に開始されます。
  ・社会保険・・適用要件は、労働時間は通算せずそれぞれの事業所ごとに
判断します。自社および副業とも要件を満たした場合、各事業所の報酬
を合算して標準報酬月額算定して、保険料が計算されます。
 
<最後に まとめ>
   会社として、副業・兼業に対して、どのようなスタンスをとるかを
   社員へ明確に意思表示をする必要があります。(3段階に分けました)
ア) 副業・兼業は、絶対禁止(発覚した場合、懲戒処分
イ) 秘密保持違反、競業避止違反、誠実義務など企業に重大な損害を与えない限り、
許可、届出のもと副業、兼業の容認
ウ) 副業推進していく そのような副業の道を会社が求めているか
示唆して、ともに社員のニーズと検討(対象年齢、業務内容など)
   P・Fドラッカーは、「明日を支配するもの」で、「パラレル・キャリア」
について提唱しています。「パラレル・キャリア(第二の仕事)、すなわち
もう一つの世界を持つことである。」
副業という働き方は、生涯現役社会の実現する有効な手段です。 
  
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          オフィス中橋 社会保険労務士 中橋章好
           http://www.e-soumu.co.jp/  
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