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【対策】機械はあるがワークができないテレワーク

 こんにちは、産業医・労働衛生コンサルタントの朝長健太です。
 弊社が、働く人の健康管理の事業を開始して、3年以上が経過しました。
 その中で、身体的・精神的健康を優先するあまり、社会的健康がおろそかになっている事例を多数見ることになりました。
 身体的健康を優先するあまり、精神的・社会的に不健康になった社会的新型コロナウイルス禍という事例を、皆様も多く実感されたことでしょう。
 WHO憲章にあるように、健康とは、身体的・精神的・社会的に健康であることです。さらに、職域では企業と労働者の双方を健康にすることが必要です。
 休職者ゼロ・新型コロナ関連倒産ゼロを達成した労働衛生コンサルタント技術の提供に関して、『企業利益をわかりやすく向上させる新規サービス』を用意しました。
 是非、弊社を利用し、健康の向上を図ってください。
https://www.kenpomerit.com/
 さらに、文末のように令和元日(5月1日)に、「令和の働き方 部下がいる全ての人のための 働き方改革を資産形成につなげる方法」も作成してます。是非、ご覧ください。

 今回は、「【対策】機械はあるがワークができないテレワーク」について作成しました。
 企業利益の向上という、精神的・社会的健康を向上させるために、弊社をご活用ください。
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【対策】機械はあるがワークができないテレワーク
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 テレワークは、メリットがある反面、ある調査報告では「従業員のストレス増加」が6割に及ぶなど、作業環境管理と作業管理が適切に行われていない結果も出ています。今回は、テレワークがストレッサーとならないための、労働衛生に基づいた基礎を示します。

◎労働衛生に基づいたテレワークとは
 テレワークは、情報通信技術という電子空間を活用し時間や場所の制限を受けずに、柔軟に働くことをいいます。労働衛生上は、電子空間という作業環境で作業を行うことになります。
 10の経営要素の観点では、情報(Information)を中心として、以下の様な業務例が可能になります。
Management:目標共有、業務指示、課題抽出、進捗共有
Material:在庫管理、生産管理、素材市場動向確認
Machine:遠隔操作、稼働管理、、トラブル・システム復旧
Method:OJT、マニュアル作成、報連相、業務改善
Market:営業、顧客管理、広告管理、問合せ対応
Money:予算作成、日常会計決算作成、キャッシュレス会計
Mind:丁寧な対応、密な連絡、安心の提供、クレーム対応
Law:契約書作成、記録の作成、記録の保存リーガルチェック
Man:個人情報管理、個人動向確認、労務管理
 テレワークにおいては、情報は商品を生み出すための材料であり、取り扱う材料に合わせた作業環境を定めることから始まります。

◎電子空間という作業環境の設定
 作業環境を定めるにあたっては、作業で何を取り扱うかによって大幅に変わります。そこで必要なのが、情報の労働衛生的属性・付加価値(①情動性、②守秘性、③完全性、④可用性、⑤信頼性、⑥責任性)になります。
 例えば、テレワークの議論において、守秘性は重要な観点ではあり、知財申請前の情報に複数のパスワードをかける等に、高度なセキュリティを求めるのは妥当です。一方、要配慮個人情報を含まない出席管理の名簿に、複数のプロテクトをかけると、業務の生産性が下がってしまいます。
 また、後述しますが、仕事に関係ない必要な情報は、排除することも重要です。取り扱う情報に合わせた、必要十分な情報管理システムを用意しましょう。

◎作業管理の基本は、『可能であり、やるべきこと』をやる
 テレワークに限らず、労働衛生の3管理の基本は、
① やらなくて良いことは、やらない。
② ①以外なら、同じ結果が得られる他の仕組みを使う。
③ 他の仕組みがないなら、自動化等する。
④ 自動化等ができないなら、アウトソーシング等する。
⑤ ④以外なら、やらなければならないことの負担を評価する。
⑥ 負担が低下するように改善する。
⑦ 負担が働く人にどの程度影響しているか評価し、対応する。
 この中で、情報の属性を整理し、作業環境を整えるのが①~④になります。作業を整理し、「従業員のストレス増加」といった負債を発生させないためには、⑤と⑥の対策が必要になります。
 従って、作業環境の基本は、テレワークでは可能であり、やるべきことに限定して行うことが必要です(OJTの場合は除く)。
 テレワークにおいて、自分の端末等で行うことが可能な作業は、①情報の読込・利用、②情報の生成、③情報の更新、④情報の削除です。また、他社の端末等との通信で行うことが可能な作業は、⑤情報の記録、⑥情報の収集、⑦情報の共有、⑧情報の同期になります。特に、①情報の読込・利用は、前述の業務例に直結するため、特に重点的に整理する必要があります。

◎機械の操作権限を握るのは人間であること
 100年以上の働く人の健康管理の歴史の中で、労働の現場には様々な物や機械が入り込んできました。その都度、人間との付き合い方が、科学的に整理されてきました。
 その歴史の中で、最も大事になるのが、物や機械の操作権限を持つのは人間であり、振り回されてはいけないということです。
 現場で事例としてあげるのは、日本が戦争で負けたのは、「軍靴に身体を合わせろ」「欲しがりません勝つまでは」に代表されるように、『人間主体で物や機械を調達していなかったこと』も理由の1つになったということです。ABCD包囲網で物や機械を制限され、その物や機械に合わせるためにエネルギーを消費し、戦いに必要なことへ割り当てるエネルギーが減ってしまいます。物や機械に合わせるというエネルギーは無駄です。さらに、物や機械に関連する戦力が、戦力の上限になってしまいます。物より人間を優先していれば、物や石油を確保するために、東南アジアや中東への進出を、途中で引き返すことなくやり遂げるべきであったでしょう。物や機械主体で、計画を作るのではなく、人間主体で計画を作り、それに物や機械を合わせるべきと説明しています。
 機械を使うのは人間であり、人間が機械に使われることがないように、労働安全衛生法令に基づいた適切な対応を行ってください。

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令和の働き方 部下がいる全ての人のための 働き方改革を資産形成につなげる方法
http://miraipub.jp/books/%E3%80%8C%E4%BB%A4%E5%92%8C%E3%80%8D%E3%81%AE%E5%83%8D%E3%81%8D%E6%96%B9-%E9%83%A8%E4%B8%8B%E3%81%8C%E3%81%84%E3%82%8B%E5%85%A8%E3%81%A6%E3%81%AE%E4%BA%BA%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE-%E5%83%8D/

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