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時間年休を導入しない理由・有効活用している事例

こんにちは。社会保険労務士の田中です。

年度末が近付いています。労働保険料の集計も可能となる時期です。

労働保険料の年度更新は6月1日から7月10日が申告書の提出期間です。
ところで平成20年度までは4月1日から5月20日の期間でした。
4月末日から5月初めにはゴールデンウィークがありますので、
実質的には連休に入る前に処理をしていました。

平成21年度からは大幅に期限に余裕ができましたが、それでも
提出期限の間近になって集計を始めてしまうのではないでしょうか。

まだまだ余裕があると思わず、平成20年までの対応を思い出しつつ
早めに令和3年度の処理を進めたいものです。

さて、今回は時間単位の年次有給休暇についてお伝えします。

時間単位の年次有給休暇(以下、「時間年休」)を活用されていますか?
ちなみに産労総合研究所の調査によると時間年休の導入率は32.6%です。
https://www.e-sanro.net/research/research_jinji/shanaiseido/rodojikan/pr2110.html
(2021年度 労働時間休日、休暇管理に関する調査)

一方、制度を導入しない理由には次のようなものがあります。

・年次有給休暇の管理が煩雑になる。
・遅刻をしても事後に時間年休に振り替えるので秩序が乱れる。
半休があれば充分。そもそも年休は1日単位で取得すべき。

それぞれにうなずける理由です。
特に3点目の「年休は1日単位で取得すべき」という点は、
年次有給休暇のあり方を問う重要な考え方です。

しかし、上手に活用すれば多くのメリットもあります。
時間年休を有効活用している事例をご紹介いたします。


△□○ 厚労省「働き方・休み方改善ポータルサイト」の事例 △□○

働き方・休み方改善ポータルサイトの
「時間単位の年次有給休暇を導入している企業の事例一覧」には
75社の事例が紹介されています。 ↓
https://work-holiday.mhlw.go.jp/case/index.php?action_kouhyou_caseadvanced_timeunit=true


時間年休は「育児」「学校行事」「病気治療」に活用する例が多いです。
典型的な事例をお伝えします。

・子供の通院時の付き添い、幼稚園や保育園への送迎に活用
・子供の突発的な発熱や急病時に活用

・子供の学校の用事(学校行事)で日中2~3時間の時間確保に活用
・子供の病気、授業参観、保護者会などの時に活用
・子供の参観日、保護者懇談会、進路相談会などの時に活用
・授業参観や小学校の旗振り当番などの時に活用
・3大疾病または指定難病に罹患中の社員が通院する時に活用

これらの事例を見ると、
1日または半日単位の年次有給休暇を取得する程ではない時
半日単位だといわゆる「中抜け」が出来ない時
などの場合に時間年休が有効である事が分かります。

ところで本来、年休は1日単位で取得する事が原則です。
半日年休や時間年休は制度の趣旨としては外れます。

できる限り1日単位で年休を取得できる環境を整えてください。
近い将来に「昔は半日単位や時間単位の年休があったよね。」
と過去の話しにできると良いと思っています。


今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます。(2022.03.16)

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