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コラムの泉

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登録第6468768号:「KUMIKI」

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□■□【真似とは言わせない!ネーミングのツボ】□■□
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□                       6月28日号
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 弁理士の深澤です。

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★このメルマガの目的♪
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 このメルマガでは、商標の審判・裁判事例等を通して、

○どんな商標が類似といわれたのか
○識別力のある商標とはどんなものなのか

 といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
いきます。

(配信中止はこちらまでhttp://www.mag2.com/m/0000241197.html)

 それでは、今週も始めます。

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★今回の事例♪
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 今回取り上げるのは、

○登録第6468768号:「KUMIKI」

 指定商品は、第28類の各商品です。

 ところが、この商標は、

 登録第6047006号商標:「組器」

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。


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★判断の分かれ目♪
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 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2021-001307)が請求されました。

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 まず、この商標は、

「その構成文字に相応して「クミキ」の称呼が生じるものである。」

 そして、

「「KUMIKI」の文字はそれ自体で辞書等に載録がないもの
ではあるが,「クミキ」と読まれる日本語は,「広辞苑第七版」に
よれば「棒の端に切込みをつけた木製の組立玩具」を意味する
「組木」のみ,「大辞泉第二版(株式会社小学館発行)」によれば
「両端にコの字形の切り込みのある細長い長短の木片を互いにはめ
込み,いろいろな物の形を作って遊ぶ玩具。寄せ木。」を意味する
「組木」のみ,」

「「大辞林第四版(株式会社三省堂発行)」によれば「両端に切り
込みを入れた長短の木片で,組み合わせて種々のものに作る玩具。」
を意味する「組木」のみであるなど,複数の辞書に玩具としての
「組木」のみが掲載されていることからすれば,「クミキ」と読ま
れる語として一般に定着しているといえるものは,玩具としての
「組木」のみである。」

 そうすると、

「「クミキ」の称呼を生じ,「KUMIKI」の文字より構成される
本願商標からは,玩具としての「組木」の観念が生じるというべき
である。」


 一方、引用商標

「文字は,一般的な日本語の辞書に載録されているものではなく,
また,特定の意味合いを有するものとして認識されているという
ような事情も見いだせない。」

 そして、

「「組合(くみあい)」,「組曲(くみきょく)」,「組物(くみ
もの)」,「組織(そしき)」,「組閣(そかく)」,「組成
(そせい)」,「容器(ようき)」,「食器(しょっき)」,
「磁器(じき)」等の成語の読み方に倣えば,引用商標は「クミキ」
又は「ソキ」と読めるものであるから,引用商標からは,「クミキ」
又は「ソキ」の称呼が生じ,特定の観念は生じない。」

 そこで両者を対比すると、外観については、

「明らかに相違するものであるから,両商標は,外観上,明確に
区別できるものである。」

 称呼については、

「「クミキ」の称呼を共通にする場合がある。」

 観念については、

本願商標は玩具としての「組木」の観念が生じるのに対し,引用
商標は特定の観念が生じないから,観念において紛れるおそれはない。」

 そうすると、

「称呼を共通にする場合があるとしても,外観においては明らかに
相違し,観念においても紛れるおそれがないから,」

 非類似の商標と判断されました。

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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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 今回は、称呼が共通することがある商標との類似が問題となりました。

 称呼が共通していても、外観や観念で紛らわしくなければ非類似
になることがあります。

 外観や観念で違いをつくることが真似とは言わせないツボになります。

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 お役に立ちましたでしょうか?

 今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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真似とは言わせない!ネーミングのツボ(毎週火曜日発行)

ご質問・ご感想お待ちしております!

  編集・発行 深澤 潔
  http://brand-service.biz/

 各種商品・サービスのネーミング、会社ロゴ等の商標登録関連
を扱っております
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