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サブライセンス

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    わかっちゃう! 知的財産用語    No.170

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こんにちは!  わかっちゃう弁理士 西川幸慶です。


 ☆ 本日の知的財産用語

 
サブライセンス


 再実施権のことです。つまり、権利者からライセンスを受けた実
施権者が、更に第三者に実施権を許諾する権利のことです。



 サブライセンスが用いられるパターンはいくつも有るのですが、
基本的なパターンとして特許権の通常実施権者によるサブライセン
スを例にとってみていきましょう。


(1)
 特許された発明は、原則として特許権者だけが独占して実施(製
造,販売等)することができます。


 特許権者以外の人が特許された発明を事業として実施したい場合
は、特許権者と実施契約をして実施権(ライセンス)を得る必要が
あります。実施権を得ると実施権者となります。


 この場合、

 特許権者は「ライセンサー(ライセンスを与える者)」となり、

 実施権者は「ライセンシー(ライセンスを受ける者)」となります。


(参照:「ライセンシー」http://www.jpat.net/y16.htm )



(2)
 実施権者は、契約の範囲内において「自分自身で」特許された発
明を実施することができます。


 しかしながら、実施権者が自分の子会社や提携会社に発明品を製
造させるような場合、問題が生じることがあります。


 契約で実施が認められているのは実施権者だけであり、その子会
社や提携会社には実施権がないからです。そのため子会社や提携会
社が発明品を製造すると特許権の侵害となってしまいます。



(3)
 そのような場合にはサブライセンスができると便利です。

 特許権者との契約の際にサブライセンス許諾する権利が認められ
ている場合は、実施権者はその契約の範囲内で子会社や提携会社と
サブライセンス契約をすることができます。


 この場合、実施権者は「サブライセンサー」となり、サブライセ
ンスを受けた者は「サブライセンシー」となります。


 そして、サブライセンシーも通常実施権者として発明品を製造
することができるようになります。



 あくまで特許権者と実施権者との契約において、サブライセンス
を認めていることが前提です。契約サブライセンスについて定め
ていない場合は、サブライセンス契約はできません。



(4)
 もとの実施権許諾の契約が終了すると、自動的にサブライセンス
契約も終了します。


したがって、原則として契約の終了により実施権者であった者だけ
でなくサブライセンシーであった者も発明品を製造することができ
なくなります。



      ☆              ☆

[関連事項と経験談]

(1)
 私が企業で働いていたときには 契約で積極的に
サブライセンス」を実施権者に認めることは少なかったように
思います。


 その代わり契約

 「実施権者の子会社が実施することに対しては権利行使しない」

というような条項を入れて、子会社による実施を認めることが多か
ったように思います。


 この場合、「子会社」は「**株式会社」のように具体的な会社
名で特定することもありましたし、実施権者との資本関係などで特
定することもありました。



(2)
 上記では特許権のサブライセンスについて説明しましたが、商標
権,意匠権,実用新案権,著作権などについてもサブライセンス
認めることができます。



(3)
 サブライセンスが用いられるのは上記の例のような通常実施権者
の子会社などに通常実施権を許諾する場合だけではなく、色々なパ
ターンがあります。


 例えば複数の特許をまとめて管理・運用する「パテントプール
の仕組みの中でも使います。

 (参照:「パテントプールhttp://www.jpat.net/Y140.htm )



(4)
 独占的に発明を実施できる「専用実施権」という強い実施権があ
ります。

 (参照:「専用実施権http://www.jpat.net/Y133.htm )


 専用実施権者は他人に通常実施権を許諾することができます。但
し、特許権者の承諾を得ることが条件となります。


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 「わかっちゃう! 知的財産用語」

  発行   西川特許事務所 ( http://www.jpat.net/
       兵庫県西宮市東山台3丁目9-17  
       電話 0797-61-1841、 FAX 0797-61-1821 
  発行人  弁理士 西川 幸慶  pat@jpat.net
   
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  (C) 2007 Nishikawa Yukiyoshi 
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[編集後記]

 実は 揚げ物料理が大好きです。

 ミンチカツ,ビフカツ,海老フライ,クリームコロッケ,魚フライ,
フライドポテト,天ぷら・・・

 でも 普段は健康のために 油物を あまり食べないようにして
います。


 先日 飲み会があって、餃子や唐揚げを食べたら体重も体脂肪も
1日で どーんと増えてしまいました。

 普段、節制しているだけに ここぞ とばかりに身体が溜め込
んだようです。


 先祖が寒い地方か、食べ物の乏しい地域に住んでいて、身体に
脂肪を蓄え易い体質が遺伝したのかもしれません。


 もうすぐ、忘年会シーズン。気を付けなくては・・(^-^;)

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