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“会社法”等のポイント(72)

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行政書士津留信康の『身近な法務サポートマガジン』<第128号/2008/7/1>■
 1.はじめに
    ~「平成20年度版・ラストスパート行政書士直前予想問題集」のご案内
 2.「会社法務編/中小企業・ベンチャー経営者&
             起業予定者のための“会社法”等のポイント(72)」
 3.「市民法務編/ビジネスに役立つ“民法”の基礎(55)」
 4.編集後記
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 1.はじめに
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 こんにちは。行政書士の津留信康です。

 ねじれ国会の影響で、法案の成立件数が低調だった、第169通常国会。
「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律(※1)」は成立しましたが、
「新・行政不服審査法案等(※2)」は、
今秋召集予定の第170臨時国会へ向け、継続審査となっていいます。
※1)http://n-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/2008_3633.html
※2)http://n-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/2008_3633_1.html

 それでは、今回も、どうぞ最後までおつきあいください。

★★「平成20年度版・ラストスパート行政書士直前予想問題集(TAC出版)」★★
 私も執筆に参加した同問題集は、
 解説も充実した、本試験型の模擬試験全3回から構成されており、
 本番(http://gyosei-shiken.or.jp/)に向けてのラストスパートに最適です。
 受験生の皆様、どうぞご活用ください!!
 また、お近くに受験生がいらっしゃる方は、是非本書をご紹介ください!!
 なお、詳しくは、以下のサイト等をご覧ください。
※1)TAC出版 http://bookstore.tac-school.co.jp/book/detail/2510/
※2)ご購入は、こちらも便利です。
  http://m-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/20_f8c1.html

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 2.「会社法務編―中小企業・ベンチャー経営者&
             起業予定者のための“会社法”等のポイント(72)」
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★本稿では、「平成19年度行政書士試験問題」の解説を通じて、
 “会社法”等に関する理解を深めていただいておりますが、
 第3回は、「株式会社の機関等」に関する問題です。
  ※)便宜上、問題文・設問肢の内容を一部変更している場合がありますので、
    ご了承ください。

株式会社の機関等に関する次の1~5の記述のうち、誤っているものはどれか。
1.株主総会招集手続および決議方法を調査するため、
  総会検査役が選任されることがある。
 □正解: ○
 □解説
  本肢の内容は、
  総会検査役についての会社法第306条第1項の規定に沿った記述です。
2.取締役が6名以上で、1名以上の社外取締役がいる会社は、
  特別取締役取締役会決議で選定することができる。
 □正解: ○
 □解説
  本肢の内容は、
  特別取締役についての会社法第373条第1項の規定に沿った記述です。
3.委員会設置会社の業務を執行し代表権を有する執行役は、
  指名委員会が指名する候補者の中から、株主総会で選任される。
 □正解: ×
 □解説
  委員会設置会社における執行役は、
  取締役会の決議によって、選任されます(会社法第402条第1項・第2項)。
  なお、指名委員会は、
  株主総会に提出する取締役の選任および解任に関する議案の内容
  を決定します(同法第404条第1項)。
4.会計参与は、会計監査人とは異なる会社役員であり、
  取締役と共同して、計算書類等を作成する。
 □正解: ○
 □解説
  会社法の施行に伴い新設された「会計参与」は、
  取締役と共同して計算書類等を作成します(会社法第374条第1項・第6項)。
  一方、会計監査人は、
  計算書類等を監査する役割を担っています(同法第396条第1項)。
5.取締役会または監査役を設置していない株式会社も設立することができる。
 □正解: ○
 □解説
  本肢のような機関設計は、
  大会社以外の非公開会社において可能です(会社法第2条第5号・第6号、
  第326条、第327条等)。

★次号(2008/7/15発行予定の第129号)では、
 「利益相反取引」について、ご紹介する予定です。

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 3.「市民法務編―ビジネスに役立つ“民法”の基礎(55)」
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★2007/8/15発行の第110号より、
 「平成19年度司法書士試験問題」の解説を通じて、
 民法各編についての理解を深めていただいておりますが、
 第19回目は「遺贈死因贈与」に関する問題です。
  ※)便宜上、問題文・設問肢の内容を一部変更している場合がありますので、
    ご了承ください。

遺贈および死因贈与に関する次の1~5の記述のうち、
 判例の趣旨に照らし、正しいものはどれか。
1.遺贈および死因贈与は、いずれも単独行為である。
 □正解: ×
 □解説
  遺贈民法第964条)は単独行為ですが、
  特殊な贈与契約である「死因贈与民法第554条)」は、
  贈与者・受贈者間の契約行為です。
2.遺贈および死因贈与のいずれの場合においても、
  未成年者は、有効にこれを行うことはできない。
 □正解: ×
 □解説
  死因贈与契約行為である以上、
  未成年者は、法定代理人の同意を得なければ、
  有効にこれを行うことはできません(民法第554条・第5条)。
  しかし、遺贈は、未成年者であっても、15歳に達した者は、
  法定代理人の同意を得ることなく、
  単独で有効にこれを行うことができます(民法第961条・第962条・第5条)。
3.遺贈を行う場合には、一定の方式に従うことが必要であるが、
  死因贈与を行う場合には、その必要はない。
 □正解: ○
 □解説
  遺贈を行う場合(民法第964条)には、
  一定の方式、つまり遺言の方式(同法第960条)に従うことが必要です。
  しかし、判例(※最判昭和32年5月21日)は、
  「死因贈与の方式については、遺贈に関する規定の準用はない」
  と判示しています。
※)http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=29985&hanreiKbn=01
4.遺贈については、
  相手方が一定の負担を負う旨の内容が含まれている場合であっても、
  いつでも撤回することができるが、
  死因贈与については、
  同様の場合であっても、いつでも撤回することはできない。
 □正解: ○
 □解説
  本肢前段の内容は、民法第1022条の規定に沿った正しい記述です。
  また、本肢後段の内容も、
  判例(※最判昭和57年4月30日)の趣旨に沿った正しい記述です。
※)http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=26287&hanreiKbn=01
5.遺贈については、停止条件を付すことができないが、
  死因贈与については、停止条件を付すことができる。
 □正解: ×
 □解説
  死因贈与については、契約である以上、
  当事者間の合意により、停止条件を付すことができます。
  また、遺贈についても、停止条件を付すことが可能です(民法第985条第2項)。

★次号(2008/7/15発行予定の第129号)では、
 「相続の承認または放棄」について、ご紹介する予定です。

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 4.編集後記
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行政書士の受験生の皆様へ
 会社法対策のオススメ・テキストをお探しの方は、
 こちら(※)をご覧ください!!
※)http://m-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_cd03.html
■第128号は、いかがでしたか?
 次号(第129号)は、2008/7/15発行予定です。
■編集責任者:行政書士 津留信康
 □津留行政書士事務所 http://www.n-tsuru.com
 □当事務所へのご連絡は、
  上記Webサイト・トップページのメールリンクをご利用ください。
■当メルマガの発行は、「まぐまぐ(http://www.mag2.com/)」を利用しており、
 購読の解除は、「http://www.mag2.com/m/0000106995.html」からできます。
■当メールマガジンの無断転載等を禁じます。

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