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労働基準法第26条に規定する休業手当

平成21年2月15日 第65号
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
人事のブレーン社会保険労務士レポート
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目次
1.事務所移転のお知らせ
2.労働基準法第26条に規定する休業手当
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ブログもよろしくお願い致します。
人事のブレーン社会保険労務士日記」です。
http://norifumi.cocolog-nifty.com/blog/
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就業規則サイト
就業規則.COM」をオープンしました。
http://www.sr-syuugyoukisoku.com/
是非一度ご覧ください。

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1.事務所移転のお知らせ

***********************************

皆様のお陰様をもちまして、下記の通り事務所を移転することとなりました。
八王子駅からも近くなり、フロア面積も倍になります。
職員一同更なるサービスの向上を目指して頑張って参りますので今後とも宜し
くお願い申し上げます。

業務開始日 平成21年3月16日 月曜日

新事務所住所 東京都八王子市元横山町2丁目5番6号

新電話番号  042-643-5830(代表)

新FAX番号 042-643-5835

なお、引越の為平成21年3月13日金曜日は休業させていだきます。

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2.労働基準法第26条に規定する休業手当

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<1> はじめに

今回は、労働基準法第26条に規定する休業手当です。
今回のテーマとした理由は、中小企業緊急雇用安定助成金の申請が多くなって
きており、その際にこの休業手当労働基準法第26条に規定するとおりに支
払わなくてはならないからです。
非常に誤解が多く、休業手当の計算の間違いも多く、一度しっかりとご理解頂
きたいと思い、今回のテーマとした。

<2>中小企業緊急雇用対策助成金

(1)助成金の概要

この助成金については、受給要件の緩和が随時なされており、下記ホームペー
ジ等で確認をして頂くことをお勧めする。
http://www.gifu-roudoukyoku.go.jp/20090107_01.html
http://www.netsushori.jp/pdf/08/081212_koyoAnteiPamph.pdf

(2)助成率

助成率は休業手当の4/5である。
労働基準法第26条に規定する休業手当は60%であるからこれ以上の乗率で
休業手当を支給していても、それに対しての4/5の助成率にもとづき支給さ
れる。

但し、受給額の計算にあたっては、実際の労働者賃金に基づくのではなく、
平成19年度の労働保険申告書の確定賃金をもとに算出される点に注意が必要
である。

確定賃金に平成19年度の所定労働日を除し、それに年度平均月間労働者数を
除したものが基準となる賃金である。

これを踏まえて助成金か考えていかないと、あてにしていた金額が振り込まれ
なかったという自体になってしまう。

申請についてはしっかりとした資金のシミュレーションを行わなければならな
い。

(3)費用対効果の検討

この助成金を貰うためには、休業を行う前に、公共職業安定所労働者ごとの
休業の計画を含めた申請書を提出しておかなければならない。
そして月ごとに休業計画を公共職業安定所へ提出する必要がある。
また、受注量の変動により計画に変更がある場合には変更届を提出する必要が
ある。
非常に手間が掛かり、事務コストが助成金額と比較してあわないという企業も
存在する。

<3> 労働基準法第26条による休業手当

(1)休業手当とは

労働基準法第26条では「使用者責めに帰すべき事由による休業の場合にお
いては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60
以上の手当を支払わなければならない。」となっている。
 注意点は平均賃金の60%以上であり、基準内賃金の60%や欠勤控除する
額の60%でもない。
 前3ヶ月の時間外労働交通費を含めた賃金で算出する金額である。
よって実際に休業により賃金カットする額は、当該労働者が通常勤務した場合
賃金の60%ではなく、もっと高い金額になるということである。

(2)他の日より所定労働時間が短い場合の取り扱い

 例えば診療所で、所定労働時間が月曜日から金曜日までは7時間、土曜は4
時間勤務であった場合の休業手当の計算方法はどの様に考えるべきか。
 7時間労働の日と4時間労働の日で同じ休業手当を支払うべきなのか。
答えは、同じ休業手当を支払うべきとされている。
 事業主の帰責事由により休業させるわけであるから、所定労働時間が短い日
に休業させてもそれは自己責任であるという考え方である。
 ここで注意すべき点は、所定労働時間がどんなに短くても1日の休業は1日
であり、平均賃金の60%を支払う義務があるわけであり、休業手当の額が
通常支払う賃金額より高くなることもあり得るわけである。
 休業手当の額が高い場合でも、休業手当を支払う必要がある。

(3)所定労働日の一部の時間のみ休業する場合

 1日の所定労働時間のうち午前中だけ休業するようなケースはどの様に考え
るべきか。
例えば、始業時刻が9時で終業時刻が18時の場合で、休憩時間までの9時か
ら12時までの3時間について休業する場合である。
 この場合の考え方は以下の通りである。
休業手当は、使用者の帰責事由により休業する場合に平均賃金の1日分の60
%を支払わなければならず、1日のうちの一部時間だけ休業したとしても「平
賃金1日分の60%」を支払わなければならない。
 上記事例の場合には、3時間のみの休業であっても平均賃金1日分の60%
を払う義務があり、労働した5時間についての賃金が、この支払うべき休業手
当の額に満たない場合には、その差額を支払わなければならないとされている。
逆に実際に労働した時間の賃金が、平均賃金の1日分の60%以上であれば、
この午前中3時間についての休業手当は別途支払う必要がないということであ
る。(昭和27年8月7日基収3445号)

<4>まとめ

助成金を受給する目的は何か。
人件費を抑制することで、企業の資金繰りを改善することである。
よって助成金だけの検討ではなく、休業手当の考察も必要である。
どの様な場合に、どの様な休業を行わせることが最善なのかを導き出さなけれ
ばならない。

1日のうち一部休業をすべきなのか、終日休業すべきなのか。
1日のうち一部の時間について休業し、休業手当を別途支払うか、達していな
い一部支払うかという手法により助成金を貰わないことが最善の選択かもしれ
ない。
この様に総合的に検討し、この経済危機を乗り切っていくべきである。

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編集責任者 特定社会保険労務士 山本 法史
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