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コスト・ダウンの具体的なテクニック

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2009年8月3日発行 第1・第3週月曜日発行
メールマガジン:経営のパートナー VOL4
<経営学で企業を再生する>
【発行責任者】経営テクノ研究所 代表 舘 義之
【E-mail】tate@agate.plala.or.jp
【H P】http://www9.plala.or.jp/keiei-techno
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■CONTENTS■
VOL4.コスト・ダウン
●コスト・ダウンの具体的なテクニック
●閑話休題「職場外で誇りと生きがいを求める」
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
●コスト・ダウンの具体的なテクニック

1.赤字の質を直視する
 企業の経営成績の赤字について、その原因を追究するには、損益計算書
計上された各科目に対する徹底的な診断が必要です。それも、過去3年間に
わたって経営成績と、現時点の成績成績を比較検討しなければなりません。

 そして、計上された各科目の増減によって、損失の基、赤字の質を要因を
知る必要があります。そうすることによってはじめて、赤字の質を直視でき、
その原因にまでさかのぼることができます。

 損益計算書および製造原価報告書の各科目について、損失の基となる増加
・減少を列挙しましたが、この計数の診断こそ、赤字の原因追及の第一歩と
なります。

 比較検討をしてみると、容易に赤字の誘因となるべき事項が判明する場合
があるので、一度、試してみることをおすすめします。

 ところで、コスト・ダウンというと、すぐに製造現場と考えがちですが、
これは間違っています。なぜなら、販売価格には、製造原価の他に一般管理
販売費も含まれているからです。

(1)一般管理・販売費の損失科目
売上高……売上高の減少・売上値引・戻り高の増加
売上原価……仕入高の増加・仕入値引、戻し高の減少・製造原価の増加
・期末棚卸の減少
●一般管理・販売費……販売員給料手当の増加・販売員旅費の増加・発送費
、配達費の増加・役員給料手当の増加・減価償却費の増加・地代家賃の増加
修繕費の増加・事務用消耗品の増加・通信交通費の増加・雑費の増加・そ
の他経費の増加
営業外収益……受取利息・割引料の減少・有価証券利息の減少・受取配当
金の減少・有価証券売却の減少・有価証券評価額の減少・仕入割引の減少
・その他営業外収益の減少
営業外費用……支払利息・割引料の増加・社債利息の増加・社債発行差金
償却の増加・貸倒償却の増加・創業費償却の増加・有価証券売却損の増加
・有価証券評価損の増加・売上割引の増加・その他営業外費用の増加
●その他……固定資産売却損の増加・臨時損失の増加・税金の追徴金の増加

(2)製造原価の損失科目
材料費……材料仕入高の増加・期末材料棚卸高の減少
労務費……基本給の増加・諸手当、福利費の増加
経費……電力費の増加・ガス、水道費の増加・運賃の増加・減価償却費の
増加・修繕費の増加・租税公課の増加・不動産賃貸料の増加・保険料の増加
・旅費、交通費通信費の増加・雑費の増加・その他の経費の増加
●仕掛品……葉末仕掛品棚卸高の減少

2.利益を確保するには
 利益を倍増しようとすれば、その方法は2つのアプローチが考えられます。
 
 第一は、現状の販売数量を2倍にして、利益を2倍するやり方です。
 第二は、現状の製造価格を10%引き下げて、利益を2倍にするやり方です。

 下記の数値は、いずれも他の条件を無視した単純な計算ですが、販売数量
の倍増と、製造原価の10%ダウンとでは、どちらのアプローチが取組みや
すいでしようか。単純な計算ですが、いかにコスト・ダウンが効果的である
かお分かりいただけたことと思います。
 
       販売価格 販売数量 製造原価   利益    
 現  状  110円 100円 100円  1000円
 販売数量  110  200  100   2000
 製造原価  110  100   90   2000

3.コスト・ダウンは2つの活動の総称
 コスト・ダウンには、
●コスト・キーピング(原価維持)
●コスト・リダクション(原価引下げ)
の2つがあります。

 前者は、原価やその内容である時間、材料などについて、標準を設定し、
実際原価と標準原価との差(実際ロス)を最小にしていく活動です。

 後者は、作業のやり方、材料の選び方、使い方を、より経済的なものに買
えることによって標準自体を、より経済的なものにする活動であり、機会ロ
スをなくすことにあります。

 次回からは、コスト・ダウン活動の実践的な進め方について述べていくこ
とにします。
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●閑話休題「職場外で誇りと生きがいを求める」
 
 今、まさにコスト・ダウン活動が必要なのは政府にあると思います。国・
地方を合わせた長期債務残高は、2009年度末には816兆円になり、
一方、収入は、2009年度当初予算で88兆5,480億円です。企業で
あれば、当然、破綻会社です。

 ある政党は、徹底的にムダを排除すると言っていますが、収入の10倍も
ある借金の国に未来があるでしょうか。同じように、このような状況の中で
企業に明るく夢のもてる希望が期待できるでしようか。
 
 このようなことを考えますと、10年後の日本がどうなっているのか、江
戸末期のような混迷期が続いているのか、あるいは低成長期に入った状態で
安定しているのか、その二つのうちのひとつであろうと思いますが、「出世
して高い地位につきたい」とか、「なにがなんでも儲けて富を築きたい」と
いった思考法は影をひそめて、物質的には豊かでなくとも、人生を楽しむ技
術というものが、現在以上に各自が開発することになるのではないかと考え
ます。

 それに、現在のような組織封建社会というものが、そうとうゆるんで各自
の生活が自分の帰属する職場中心主義より、自分の住居のある地域社会とか、
趣味仲間の集まりである趣味社会とか、または宗教といった自分の心の安ら
ぎを求める生活に、生きがいを求めていくようになるのではないでしようか。

 つまり、物や金が豊かでなくとも、心の中に自分の誇りと生きがいを見出
すことのできる社会を職場の外に求めていくようになることと思います。
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【お問合せ】tate@agate.plala.or.jp
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     ライオンズマンション池之端305TEL&FAX:03-5913-9197 
【発行責任者】経営テクノ研究所 代表 舘 義之
【事業内容】コンサルティング・企業内研修・講演会・経営顧問・執筆
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