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採用調査-1

採用調査-1★

 採用調査とは、雇用調査とか身元調査とも呼ばれ、企業が人を採用する際に、
応募者 の経歴の確認・性格・素行・勤務状況等種々の事項を調査するものです。
 この調査は以前から行われており、面接や試験だけでは採否の判定が困難な
場合に用いられることが多いようです。

 実際、採用担当として多くの応募者を見てきた中では、あながち無理からぬ
場合もあります。例えば、面接の印象はいいのだが何となく引っかかる。良く
調べたら前の会社のカネを持ち逃げしていたとか、履歴書には有名大卒で大手
企業に勤務したことになっているが、全くの詐称であった等、調査をして初め
て判明したというケースは時折あります。

 短時間の面接において、何らの資料もなしに判断するのは極めて困難なこと
ではあります。学歴やスキルレベルなら、卒業証明書や免許等を提示してもら
うことで確認、類推はできますが、それ以外の事項についての客観的な資料は
なかなか見当たらないのも事実です。

 特に、幹部候補生とか経理の人材を採用するにあたっては、少なくとも履歴
書や面接時の申告が正しいかどうか、詳細に確認しておく必要があります。も
ちろん、複数回の面接で同じ質問を繰り返して確認する方法もありますが、質
問を受ける方としては警察の取り調べのようで嫌な気分になります。

 これらの確認は企業の担当者自ら調査することもありますが、一般的には民
間の調査会社(探偵)に依頼して行われています。

 調査会社への依頼時は、応募者の個人情報が必要です。多くは履歴書をコピ
ーして渡しているようです。調査会社では、これらの情報を元に、出身校、前
職企業、自宅周辺等、依頼のあった事項について実地調査、確認を行います。

 調査結果は、概ね1週間程度で報告書を直接人事責任者に手渡しで届けるの
が原則です。当然、会社内部でもトップシークレットの扱い。普通の社員はそ
の存在すら知りません。

 料金は調査依頼の事項により多少幅があります。ごく普通の、履歴書記載の
事実確認程度であれば5万円前後。当然、調査項目を増やしたり、思想信条、
労組活動歴等ヤバめな内容を入れるとハネ上がります。これらの部分はオプシ
ョンとなっているようです。

 調査の方法としては、大手の調査会社では各地に支店があり、現地の調査員
が調べますが、小さな会社の場合は直接調査に赴くこともあり、その場合、出
張費や日当が発生します。但し、同業者同士でネットワーク化していることも
あるので、はっきりとしたものはありません。確かに、大手でも「直接調べに
行った」と言われりゃ反論できないですし。

 調査会社といっても、いわゆる「化け調」も存在し玉石混交なので、信頼の
おける業者に依頼することが肝心です。大体は、知り合いからのクチコミが多
いようですが、料金や期間等についてきちんと説明してくれる業者を選択する
しかないのでしょうね。なお、慎重な調査会社では、一見さんからの依頼は断
ることもあります。

 また、調査会社によっては「えっ、こんなのどうやって調べるの?」という
内容まで調査してくれるのもあります。多くは取引先や競合相手の調査目的に
用いられます。

 会社名鑑に登載されているような会社であれば、調査会社がデータを購入す
るなりして主要な事項はすぐに把握できます。しかし会社名鑑にも相手にされ
ない会社とか、深い部分、例えば直近の財務内容とか人員構成、個別の賃金額、
ついでに社長の妾のことまで、内部にスパイ置かなきゃ判らないような事柄で
さえ調査できることがあります。

 察するに、かなりヤバい手段を使うこともあるようです。当然、特別な調査
となるので料金は青天井です。対費用効果を充分考慮する必要があります。
 私も役人時代、この手の誘惑の渦中にいたことがありますが、劇薬とはいえ、
これ以上書くと毒薬になるので止めときます。しらふじゃ怖くて話せない。

 今回は調査会社のPRじみましたが念のため。採用時に身元調査するのは本当
はダメなんです。今回の内容読んだからって正々堂々と調査かけたりしないで
下さい。次回、なんでかを説明します。


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