相談の広場

このエントリーをはてなブックマークに追加

企業法務

企業法務について、みんなに相談したり、分かるときは教えてあげたりと、相互協力のフォーラムです!

総務の森イチオシ記事が満載: 経営ノウハウの泉(人事労務~働き方対策まで)

横領で退職した元役員が保有する株式の清算について

著者 tomomi888 さん

最終更新日:2011年08月26日 14:18

お世話になります。

2年ほど前に、横領で退職した元役員が保有する株式の清算についての質問です。

横領金額は300万円弱、本人はこれを認め(もっとも横領だとは認めず、後で返すつもりだったし帳簿にもつけたので横領ではないと強硬な態度)、持ち株30株を清算して相殺し、差額を支払いたいので、株式評価額を教えて欲しいと申し出てきました。
それを受けて担当税理士に確認した結果、株式評価額はマイナスで、精算額は発生しない結果になりました。

平行線を辿った結果、横領についての裁判に移行し、元役員は約半額の160万円で和解してほしいと提案してきました。
役員は現在仕事をしておらず、めぼしい資産もないため、頑張って用意できるお金がこの金額だということでしたので、当社としてはこの和解金額を認める代わり、マイナス評価額で清算できなかった保有株式を無償清算するように要請しました。

しかし、元役員は有償でなら清算するが無償では認めないと言い張り、和解金額として提示した160万円からその分を減額してほしいと言ってきました。
当社としては、もし株式を有償で清算するのであれば、160万円の和解金額は白紙に戻し、裁判による判決に委ねるという結論を出しました。
役員には、判決後に確定返済額からであれば有償による清算を認める旨を伝えました。

その場合、元役員の出資金額1口1万円×30口で300,000円を限度とし清算してもよいと考えていますが、その妥当性について教えて頂きたいです。

スポンサーリンク

Re: 横領で退職した元役員が保有する株式の清算について

tomomi888 さん

こんにちは

ご質問は株式の評価額の妥当性と理解しましたが、間違いないでしょうか

そうだとしますと、妥当性を検討するには、過去数年間の決算書や月別売上状況表やキャッシュフロー等申告書、や、決算科目内訳表等から検討しませんといけないと考えます。
それに貴社業務の同業他社の利益率等との比較などを加えてのことで、それらの公開が必要と考えます。

 また、この株式時価評価は貴社専属の税理士さんの判断では公平性に欠けると考えます。

 現況では妥当性を検討するだけの情報開示が困難であるため申し訳ございませんがお答えはできません。

Re: 横領で退職した元役員が保有する株式の清算について

著者tomomi888さん

2011年08月27日 20:42

とここばさん

こんばんは。
ご返事ありがとうございました。
質問は株式清算額の妥当性についてで間違いありません。

専属の税理士の回答は、最新の決算時点の総資産額から1株あたりの評価額を算出したもので、税務署に申告済みの数字になっています。その数字がマイナスになっているため、原則有償になる清算はできないとのことなので、あとは元役員と金額の交渉してみてはどうですかとのことでした。
無論、その税理士は、当該元役員が在職中に会社内で問題行動、背任行為を多少把握していたため、それを踏まえて有償清算する必要はないと判断しているとも思えますが、とここばさんのご意見を参考にさせていただいて、税理士、顧問弁護士と慎重に検討していきたいと思います。

貴重なご意見ありがとうございました。

Re: 横領で退職した元役員が保有する株式の清算について

tomomi888 さん

ご返信、ありがとうございました。

貴社、株式の評価及びその申告は、斯様な根拠があったのですね。

でございますと、評価額についての「妥当性に欠く」と言う点は解消されているかと存じます。

次に、背任の事実(額の大小係らず)と当時、本人に課せられた職務から致しましても、悪い言葉でありますが「盗人・・」と私は申し上げたいですね。

しかし、そのような感情的側面は排除して、申し出について私なりの考えを申し上げます。

 ・申し出について、受けます。
 ・相殺します。
 ・その額は、申告した評価額から、譲って¥0と致します。
 ・したがって、全額お支払ください。
 ・本人の現資産状況は、関係なく、分割払いでも良い

が、最初の姿勢です。

この後に、貴社々長の情を入れた相手方資産状況からの譲歩をするというストーリーを描きます。

Re: 横領で退職した元役員が保有する株式の清算について

著者tomomi888さん

2011年08月30日 21:36

とここばさん

こんばんは。
ご返信ありがとうございました。そしてお礼が遅くなり大変失礼しました。

まず、なるほど!と思いました。

背任行為等については、本人に全く自覚がない上に反省のかけらも見当たらず、当社はもう呆れるしかありませんでした。しかしそれを追求し続けても会社にとってメリットもないですので、最低限返済さえしてもらえば当社としては責任追求は度外視してもよいと考えています。さらに、本人が所有する株式を手放してもらえれば、当社と元役員との関係自体も清算され、会社としても経営のやり直しにいいスタートが切れると考えるため、返済額を減額する代わりに株式を譲渡するようにたびたび要請してまいりました。

とことばさんがご意見くださった、初期姿勢からの譲歩という一連の流れは、なるほど!と思いました。
役員の申し出を一旦引きうけた上で、株式譲歩ではなくO円精算。
理にかなっていて、説得力あるのでとても有効な出方だと思います。
ぜひ、今後の対応の参考にさせていただきます。
ご多忙中、ご丁寧に相談に乗っていただき、本当にありがとうございました。

1~5
(5件中)

    スポンサーリンク

    経営ノウハウの泉より最新記事

    スポンサーリンク

    労働実務事例集

    労働新聞社 監修提供

    法解釈から実務処理までのQ&Aを分類収録

    注目のコラム

    注目の相談スレッド

    PAGE TOP