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労務管理

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年俸制度について

著者 3104 さん

最終更新日:2012年09月14日 11:06

ややこしい質問になりますがよろしくお願いいたします。

当社では、子会社出向などの一部の人間について、賞与を支給せず、年収予定額の12等分を毎月払う、年俸型の支給を行っていますが、これは本人に不利益があるのではないかとの指摘が出てきました。

月次・賞与とも金額が高めの方が多いので、賞与分を給与で払うと、厚生年金掛金が上限超過となるため、本人の手取額は「年俸型」の方が高くなるという実情があります。
たとえば月次60万、賞与150万と仮定した場合、年俸型になると毎月85万の支給となりますが、年間で25万程度の差異が出そうです(税金の社会保険料控除が減るので差し引いて20万くらい?)

①まず、この支払方は適法でしょうか?

また、厚生年金の掛金が下がるということは、将来の年金の受取額が下がることになります。
いろいろ調べましたが、これがどの程度下がることになるのか、という計算方法がいまいちはっきりわかりませんでした。
(支給乗率5.481で計算して、年間43,000くらいの差?とも思いますが、確信が持てません)

②こちらについてわかりやすい計算方法はないものでしょうか?

とりいそぎ以上の2点となります。
いつもややこしい質問ばかりで恐縮な限りですが、よろしくお願いいたします。

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Re: 年俸制度について

著者プロを目指す卵さん

2012年09月15日 00:49

> 月次・賞与とも金額が高めの方が多いので、賞与分を給与で払うと、厚生年金掛金が上限超過となるため、本人の手取額は「年俸型」の方が高くなるという実情があります。
> たとえば月次60万、賞与150万と仮定した場合、年俸型になると毎月85万の支給となりますが、年間で25万程度の差異が出そうです(税金の社会保険料控除が減るので差し引いて20万くらい?)
>
> ①まず、この支払方は適法でしょうか?


年報額を単純に12分割するか、賞与を含めて設定するかは、本人の自由に基づく選択の結果であれば問題無いと思います。



> また、厚生年金の掛金が下がるということは、将来の年金の受取額が下がることになります。
> いろいろ調べましたが、これがどの程度下がることになるのか、という計算方法がいまいちはっきりわかりませんでした。
> (支給乗率5.481で計算して、年間43,000くらいの差?とも思いますが、確信が持てません)
>
> ②こちらについてわかりやすい計算方法はないものでしょうか?


給与が60万と85万では、通勤費を合わせれば標準報酬月額は両方とも最上等級の620千円ですから、月々の保険料負担は同じです。
しかし、給与が60万の場合は、別途150万の賞与が支給されますから、賞与時に概ねご質問にある金額の保険料負担が発生します。
一方で、賞与が支給されるということは標準賞与の実績が生じますから、年金額の算出における平均標準報酬額を押し上げることとなります。
しかしながら、標準報酬月額標準賞与額のそれぞれの総額、被保険者期間月数、再評価率が判りませんと、43,000円が妥当かどうか判断できません。

極く大づかみで考えるならば、

老齢年金額の 平均標準報酬額 × 5.481 ÷1,000 × 被保険者月数 = 年金額 から逆算すると、43,000 ÷ 480 × 1,000 ÷ 5.481 = 16,345
賞与による平均標準報酬額が16,345円増えれば年金額が43,000円増える。

→ 標準賞与額 ÷ 480 = 賞与による平均標準報酬額 から逆計算すると、16,345 × 480 = 7,845,000

7,845,000 ÷ 480 × 5.481 ÷ 1,000 × 480 = 43,000
 標準賞与額の実績(賞与の支払累計)が7,845,000あれば年金額は43,000円増えることになります。
もっとも、それに対して667,000程の保険料負担が必要ですから、15年半の間年金を受給しないと負担した保険料を上回れないことになりますが。

Re: 年俸制度について

著者3104さん

2012年09月19日 14:14

著者プロを目指す卵 様

ご丁寧な回答をありがとうございました。
仮定にしてもいろいろと前提条件が抜けているな、とあとで気付いて
あわてましたが、そんな中でも詳細な検討をいただき、感嘆しています。

しかし、15年で元が取れる、というと本人としても判断に悩みそうですが
現代の長寿時代、やはり賞与を別にして支払額を増やしておいた方が
リターンは高くなりそうだ、という解釈になりそうです。

いろいろとお手数をおかけして申し訳ありませんでした。
それでは今後ともどうぞよろしくお願いいたします☆

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