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就業規則に反しているとして、損害賠償や懲戒は可能でしょうか?

最終更新日:2018年03月30日 19:30

私は職場の管理者です。

職員Aについて、雇用契約書上、出勤日を、「月に13回程度」と記載をして働いてもらっていました。
実際の勤務状況も、大体同様の回数でした。

しかし、新しく別の職員が配属されてきたので、このAの出勤日を3月のシフト上10回にしたところ、3月半ば(退職希望日の二週間前)に、退職届を内容証明で私へ送りつけてきました。

就業規則上は、退職の1ヶ月前に、退職願いを出すことになっており、就業規則違反と言えます。

Aの退職届けには、「約束されていた労働条件が守られていないため、退職します」とかかれていました。

おかげで急遽代わりの職員を探さなくてはいけなくなりました。
Aに対して、損害賠償懲戒は可能でしょうか?

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Re: 就業規則に反しているとして、損害賠償や懲戒は可能でしょうか?

著者村の平民さん

2018年03月30日 21:57

① 職員Aに対して、損害賠償請求や懲戒はできないと考えます。

② その理由の一つは、退職希望日の2週間前に退職届を提出したからです。民法の規定により、これは広く認知されていることです。
 貴社の就業規則が、これに優先するとは言えません。

③ 退職理由に 「約束されていた労働条件が守られていないため」 とあるので、損害賠償を請求するとなれば、この事実について争いになり、逆に貴社が反訴され敗訴する可能性もあり得ます。
 
④ 「出勤日を、月に13回程度」 と記載してあったのはとても曖昧です。
 この文言に拘れば月に12回~14回であれば 「13回程度」 と言えるでしょう。月に10回であれば3日少ないのですから、本人の立場から言えば 「契約違反」 と言ってもおかしくありません。日数が減った原因は、本人に責任がないようです。

⑤ 逆に伺いますが、最少何日から最大何日だったら13回程度と言われますか?
 それを具体的にしてなかったのです。

⑥ 月に12回以下の出勤であっても、13日出勤として賃金を保障するのであれば本人の言い分は通りません。しかし、日数に比例した賃金を支払うのであれば、本人の生活設計は崩れます。

⑦ 会社の都合だけを優先するなれば、このような結果を招きます。ブラックと言われないまでも、グレー企業と誹られかねません。
 契約労働者の立場も十分考慮して結びましょう。良い人財を得る重大な要素です。

Re: 就業規則に反しているとして、損害賠償や懲戒は可能でしょうか?

著者ぴぃちんさん

2018年03月30日 22:14

就業規則が法律より長期であった場合には、それは法律に違反しているとはいえない、と考えます。
なので、就業規則が1ヶ月であるからといって、退職届が2周間より間を開けて提出されているのであれば、違法ではない、といえると考えます(例外あり)。

御社が損害賠償をうけているというのであれば、どのような損害賠償を受けているのでしょうか。


民法(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する



> 私は職場の管理者です。
>
> 職員Aについて、雇用契約書上、出勤日を、「月に13回程度」と記載をして働いてもらっていました。
> 実際の勤務状況も、大体同様の回数でした。
>
> しかし、新しく別の職員が配属されてきたので、このAの出勤日を3月のシフト上10回にしたところ、3月半ば(退職希望日の二週間前)に、退職届を内容証明で私へ送りつけてきました。
>
> 就業規則上は、退職の1ヶ月前に、退職願いを出すことになっており、就業規則違反と言えます。
>
> Aの退職届けには、「約束されていた労働条件が守られていないため、退職します」とかかれていました。
>
> おかげで急遽代わりの職員を探さなくてはいけなくなりました。
> Aに対して、損害賠償懲戒は可能でしょうか?

Re: 就業規則に反しているとして、損害賠償や懲戒は可能でしょうか?

著者村の長老さん

2018年03月31日 10:27

質問の内容だけではよくわからないのですが、新たな職員が来たことで、Aの労働条件はたまたま3月だけ変わったのでしょうか。それとも今後ずっとなのか。つまり完全な一方的契約変更となったのかどうか。

次に文面からは有期契約と推測できますがいかがでしょう。また通算してどのくらいの期間、雇用していたのでしょう。有期契約とすれば現在の契約期間はどのくらいでいつからの開始なんでしょう。

こういったことが判明しないと、ある程度ではあっても判断は難しいですね。
また1ヶ月前までにとの就業規則規定は当人に適用できるものとなっているのでしょうか。

損賠を求めるには、Aの責のほうが大きい必要があります。例えば、新たな職員が来た、一方的に出勤回数を減らしたというのでは相手が損賠を求めてきてもおかしくないでしょう。

ただぴぃちんさんの回答にあるように、2週間前に申し出れば、という民法の規定は「無期契約」であり「有期契約」には適用されませんので、有期契約であった場合、この点については会社側有利と考えられます。ただ先に回答したように、有期契約であっても無期と類推できる条件が整えば、2週間前も適用される場合があります。まぁここまで行うにはそれなりの法的手続きテクニックが必要ですが。

Re: 就業規則に反しているとして、損害賠償や懲戒は可能でしょうか?

著者hitokoto2008さん

2018年03月31日 11:24

労務管理の方で投稿されて、かなりの回答も出されていたようですね。
仮に損害賠償懲戒処分が可能であっても、企業としてはその後の後処理や費用対効果も考えないとなりません。また、下手に労働者を突っけば、逆に応訴されるリスクも考えておくことになります。
相談者さんが今回の件に限らず、今後も「○○日程度」という契約表現方法を推進していく方針であれば、今後も同様の問題が発生することが考えられますので、「13日程度」の”程度”について、訴訟によってその判断基準を求める業務上の必要性はあることになりますね。
(既に労働裁判の判例集には”程度”についての判例があるのかもしれないが…調べてはいない)




> 私は職場の管理者です。
>
> 職員Aについて、雇用契約書上、出勤日を、「月に13回程度」と記載をして働いてもらっていました。
> 実際の勤務状況も、大体同様の回数でした。
>
> しかし、新しく別の職員が配属されてきたので、このAの出勤日を3月のシフト上10回にしたところ、3月半ば(退職希望日の二週間前)に、退職届を内容証明で私へ送りつけてきました。
>
> 就業規則上は、退職の1ヶ月前に、退職願いを出すことになっており、就業規則違反と言えます。
>
> Aの退職届けには、「約束されていた労働条件が守られていないため、退職します」とかかれていました。
>
> おかげで急遽代わりの職員を探さなくてはいけなくなりました。
> Aに対して、損害賠償懲戒は可能でしょうか?

Re: 就業規則に反しているとして、損害賠償や懲戒は可能でしょうか?

村の平民様、ありがとうございます。


> ② その理由の一つは、退職希望日の2週間前に退職届を提出したからです。民法の規定により、これは広く認知されていることです。
>  貴社の就業規則が、これに優先するとは言えません。

この点ですが、民法の規定より長期の規定を設けた就業規則労働者(勤続1年)が同意し、これまで働いていたのだから、労働契約書として就業規則に従うべきとは取ってもらえないのでしょうか?



> ⑤ 逆に伺いますが、最少何日から最大何日だったら13回程度と言われますか?
>  それを具体的にしてなかったのです。

具体的でない契約書に同意したのは労働者側も同様であり、10回でも「程度」には違いないのではないでしょうか?
もしくは、法務の考え方としては、この「程度」にも明確な同意が必要だったということでしょうか?

Re: 就業規則に反しているとして、損害賠償や懲戒は可能でしょうか?

ぴぃちん様、ありがとうございます。


> なので、就業規則が1ヶ月であるからといって、退職届が2周間より間を開けて提出されているのであれば、違法ではない、といえると考えます(例外あり)。

例外とは、例えばどんな場合でしょうか?



>
> 民法(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
> 第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する
>

私の説明不足でした。
雇用当初は違いましたか、この労働者は現在は期間の定め無しです。
その場合も同様でしょうか?

Re: 就業規則に反しているとして、損害賠償や懲戒は可能でしょうか?

村の長老様、ありがとうございます。

> 質問の内容だけではよくわからないのですが、新たな職員が来たことで、Aの労働条件はたまたま3月だけ変わったのでしょうか。それとも今後ずっとなのか。つまり完全な一方的契約変更となったのかどうか。
>
3月以降の事は分かりませんが、新たな職員の希望もありますので、おそらく今後も10回か、それ以下になりそうです。



> 次に文面からは有期契約と推測できますがいかがでしょう。また通算してどのくらいの期間、雇用していたのでしょう。有期契約とすれば現在の契約期間はどのくらいでいつからの開始なんでしょう。

この職員は雇用して約1年、雇用当初は有期契約でしたが、半年ほどで無期契約に変わり、二月から新たに13回程度との記載をし、再度契約書を作りました。



> また1ヶ月前までにとの就業規則規定は当人に適用できるものとなっているのでしょうか。

これは適用できる形になっていると思います。

Re: 就業規則に反しているとして、損害賠償や懲戒は可能でしょうか?

> 労務管理の方で投稿されて、かなりの回答も出されていたようですね。
> 仮に損害賠償懲戒処分が可能であっても、企業としてはその後の後処理や費用対効果も考えないとなりません。また、下手に労働者を突っけば、逆に応訴されるリスクも考えておくことになります。
> 相談者さんが今回の件に限らず、今後も「○○日程度」という契約表現方法を推進していく方針であれば、今後も同様の問題が発生することが考えられますので、「13日程度」の”程度”について、訴訟によってその判断基準を求める業務上の必要性はあることになりますね。
> (既に労働裁判の判例集には”程度”についての判例があるのかもしれないが…調べてはいない)
>
>
>
>
> > 私は職場の管理者です。
> >
> > 職員Aについて、雇用契約書上、出勤日を、「月に13回程度」と記載をして働いてもらっていました。
> > 実際の勤務状況も、大体同様の回数でした。
> >
> > しかし、新しく別の職員が配属されてきたので、このAの出勤日を3月のシフト上10回にしたところ、3月半ば(退職希望日の二週間前)に、退職届を内容証明で私へ送りつけてきました。
> >
> > 就業規則上は、退職の1ヶ月前に、退職願いを出すことになっており、就業規則違反と言えます。
> >
> > Aの退職届けには、「約束されていた労働条件が守られていないため、退職します」とかかれていました。
> >
> > おかげで急遽代わりの職員を探さなくてはいけなくなりました。
> > Aに対して、損害賠償懲戒は可能でしょうか?


hotokoko2008様、ありがとうございます。
経営陣が知人の社会保険労務士に相談の上、大丈夫と言われたというもので、再度確認してみました。
どうもどこかに食い違いが有るようです。
もうすこし詳しく調べてみます。

Re: 就業規則に反しているとして、損害賠償や懲戒は可能でしょうか?

著者ぴぃちんさん

2018年03月31日 13:04

> 私の説明不足でした。
> 雇用当初は違いましたか、この労働者は現在は期間の定め無しです。
> その場合も同様でしょうか?

期間の定めのない労働契約であれば、「雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する」ことになります。
内容証明郵便にて、退職届を提出していることから、期日から2週間後に契約を終了することは問題ない、といえます。


> 例外とは、例えばどんな場合でしょうか?

事業所が閉鎖せざるを得ないような場合、業種や契約の内容によっては2週間後以降を、ということもありますが、かなり特殊な事例ともいえます。
やめる従業員が会社に明らかな損害を与えているのでないのであれば、退職することだけをもって損害賠償請求までは難しいと思います。

Re: 就業規則に反しているとして、損害賠償や懲戒は可能でしょうか?

皆様、ありがとうございました。

壊れていたスマートフォンが戻ってきたので、質問の途中ですが一旦ログアウトさせていただきます。
また新たなアカウントでやり直すかもしれませんので、その時はよろしくお願いいたします。

失礼いたします。

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