相談の広場
いつもお世話になっております。
派遣元責任者の者です。
求職者訓練・在職者訓練などを県より委託されている専門学校と弊社間で「委託契約」を締結しており、以前は弊社から派遣をしていたのですが、いわゆる3年問題があり、講師の方々とは現在「パート・アルバイト契約」という形で、訓練期間が実施されている期間は契約をしております。
社会保険加入はありませんが、有給は付与しております。
このような場合の講師の立場というのはどのように表現すれば良いのでしょうか。
講師の方から問い合わせがありました。
個人事業主という考え方としておりますので、コロナ禍で訓練が延期・中止になった際にも休業補償は対象とはなりませんでした。お一人だけ、そのような補償についてなどはどうなのか、委託料(講師料)を上げてくれないか、などの相談があります。
委託料は弊社と専門学校との間で既に決まっている為、講師へ支払う料金は固定であると考えておりますが、派遣に置き換えると、講師の時給を上げて欲しいと、専門学校へ依頼しなければいけません。
その辺りの考え方が派遣と混ざってしまい、対応が非常に難しいと感じます。
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いわゆる労使関係と、業務委託契約は全く違います。
前者は雇用関係となり、労働基準法その他の
労使関係にまつわる法の適用を受けますが、
後者はあくまで事業者同士の関係となります。
私も、社労士事務所を経営する傍ら、
派遣元責任者講習を運営する会社から
委託を受けて、講師をしていますが、
それは労使関係ではありません。
労使関係かそうでないかを判断するのは、
「指揮命令系統があるのか」
「労働の提供義務があるのか」
といったところになります。
具体的に言うと、私の場合、
研修の日程表が送られてきて、
受けることも、断ることもできます。
業務委託を受けるのが、全く自由です。
これが労使関係だったら、
「今日は出勤したくないので、
出勤しません」って、自分の意思だけでは
断れないですよね。
アルバイトであっても、シフトが入ったら、
その日は出勤義務があります。
また、私の講師の場合、
会場や研修、休憩時間はもちろん
決まっていますが、
それ以外に、タイムカードを押して
時間管理をされたりすることは当然ありませんし、
研修後に質問を受けて、拘束時間が
延長したとしても、別に残業代になったりしません。
あくまで、講師料として、報酬が支払われて、
研修後に質問を受け付けるかどうかも、
講師の裁量に任されています。
これが労使関係だったら
「受講者の質問にも必ず答えること。
答えた分は残業時間になる」と、
業務の指示をされることになります。
ご質問のケースの場合について、
この観点からもう一度精査して、
労使関係か業務委託契約か、判断してもらうことになります。
そのうえで、労使関係ならば労働時間に応じて
社会保険の加入も必要ですし、労災も適用されます。
休業補償も必要です。
業務委託の場合は「パート・アルバイト契約」ではなく、
「フリーランス契約」ですね。
講師はあくまで個人事業主ですので、休業補償も有給も不要です。
今は中途半端に両方にまたがってしまっているので、
実態に即してどちらになるかを判断したうえで、
正しい方法での運営にしていく必要があります。
これ以上の回答は当方も有料でしか
お答えしていませんので、
労使関係になるかどうか、判断がしかねるのでしたら、
労働基準監督署にお問い合わせください。
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