相談の広場
会社の中で総務を担当している者です。
給与計算の担当ではないのですが、給与台帳をみて気付いたことがありました。
当社では毎月業績給与の支給があるのですが、その業績給と変動して毎月社会保険料も変動していることに気付きました。
その後、標準報酬月額なども調べた結果、随時改定などの届けがされておらず、定時決定のみの状態と思われます。
社員より多く預かっていると思われ、改善をしていきたいと考えております。
手続がよく分からず、社保事務所にも聞きづらいため、皆様に御指導頂ければと思います。
まず、さかのぼって随時改定の届けを出すことかと思われますが、通常の随時改定と同じ手続で良いのかどうか?社会保険料については、納付済みとの差額についての保険料の徴収がいつあるのでしょうか?
また、その際にペナルティーなどがあるのかどうかを教えていただけないでしょうか?
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まずは随時改定の要件を満たしているかどうか、
全員に対して確認することが必要かと思います。
随時改定の要件については、やまみちさんが触れておられますが、
その要件をすべて満たさない限りは、たとえ給与の変動があったとしても、
随時改定の必要はありません。
(一部例外あり。下記リンク参照)
また、保険料は、定時決定の標準報酬月額に応じた額の納入告知書が保険者から送付され、その額を会社が納付しますので、
納付額は定時決定の標準報酬月額に応じた保険料が納付されているはずです。
したがって、随時改定に該当する方がいない場合は、保険者への届出の必要はなく、
正しい標準報酬月額から計算した保険料と実際に徴収した保険料との差額を、
従業員から追加徴収もしくは還付すれば事足ります。
逆に、随時改定に該当する方がいた場合、
保険者から送られてくる納入告知書の金額自体が実際と違うことになりますので、
随時改定の届出を行ったうえで、実際に会社が支払った額との差額調整が必要になります。
また、この場合、従業員から徴収された保険料との差額調整については、
標準報酬月額改定前の分については、定時決定の標準報酬月額から計算した保険料と実際に徴収した保険料との差額、
標準報酬月額改定後の分については、随時改定の標準報酬月額から計算した保険料と実際に徴収した保険料との差額を
従業員から追加徴収もしくは還付することになります。
まとめますと、
●固定的賃金の変動がない場合
→定時決定の標準報酬月額に応じた保険料と、徴収した保険料の差額を計算し、
還付もしくは追加徴収を行う
(保険者に対する届出は必要なし)
●固定的賃金は変動したが、随時改定には当たらない場合
→同上
●固定的賃金が変動し、随時改定に該当する場合
→従業員に対しては、
改定月(固定的賃金の変動から4ヶ月目)より前の期間の分は、定時決定の標準報酬月額に応じた保険料、
改定月(固定的賃金の変動から4ヶ月目)以後の期間の分は、随時改定の標準報酬月額に応じた保険料、
との差額をそれぞれ計算し、還付もしくは追加徴収を行う
保険者に対しては随時改定の届出をしたうえで、正しい保険料との差額を追加納付もしくは還付
という処理になると思います。
いずれにしても、全従業員について正しい保険料と実際に徴収した保険料との差額を計算しなくてはならないので、
かなり大変な作業になるかと思いますが、がんばってください。
ちなみに、随時改定は固定的賃金の変動した月から4ヶ月目から適用されますが、
もし御社が翌月徴収であれば、その翌月から徴収額が変わることになりますのでご注意ください。
たとえば、1月に固定的賃金の変動があり随時改定となった場合、4月から標準報酬月額が変わることになりますが、
4月分の保険料が徴収されるのは5月分の給与からなので、
4月分の給与から徴収する額は、随時改定前の保険料の額、
5月分の給与から徴収する額は、随時改定後の保険料の額になります。
また、場合によっては、多額の追加徴収が発生してしまう従業員も出てくるのではないかと思われますが、
それを次の給与から徴収するのではその月の給与が大幅に減り、
従業員にとってはかなりの負担となってしまいます。
会社のミスによって生じた問題ですから、
次のボーナスまで徴収を待ってあげるとか、できるだけ従業員の負担にならないよう配慮してあげてください。
【参考】
http://www.minminzemi.com/somu/dekigoto/geppen.htm
> やまみちさんの仰る↑↑↑ですが、変更の条件を満たない
> 場合、毎月の給与から徴収する保険料を算出し、徴収額を
> 調整(増減)するとの事ですが、
だいぶ勘違いされているようですが、
やまみちさんは、「変更の条件を満たない場合、毎月の給与から徴収する保険料を算出する」というようなことは
おっしゃっていませんよ?
随時改定に当たらないのであれば、届出は必要がない。
ただし、その場合、定時決定の標準報酬月額に応じた保険料を徴収するのが正しく、
takukenさんの会社の「毎月の給与から徴収する保険料を算出する」という処理は間違っているので、
本人から徴収した額と正しい保険料との間で差額調整が必要、ということです。
> 実際、社会保険料として
> 会社が納付している額とは異なる事となり、会社が多く
> (又は少なく)徴収してしまう事になるのではないで
> しょうか?
takukenさんの会社では現状そうなっているので、
その対処法について回答されているんですよ。
保険者から送られてくる納入告知書は、定時決定の標準報酬月額を元に保険者が計算したものですから、
随時改定に当たらないなら、保険者から告知された保険料が正しいです。
ようは、会社が納付している額は正しいけど、従業員から徴収している額が間違っているという状態ですね。
なので、“随時改定に当たらないのであれば”、届出の必要もなく、
従業員から徴収した保険料のほうだけ、正しい額に差額調整すれば済みますよ、とお答えしているわけです。
もちろん、随時改定に当たる方がいる場合は、保険者から送られてくる納入告知書の額も違っているということになりますから、
その場合は会社が納付している保険料についても、追加徴収もしくは還付を受ける必要がありますけどね。
mariaさん
ご回答ありがとうございました。
私の知識が乏しいため、takukenさん、やまみちさんの仰る事を理解出来ず、おかしな疑問を抱いてしまったようで、お恥ずかしい限りです。
私も「毎月の給料から徴収する保険料を算出する」と前任者から引き継いでおり、最近になって、徴収した金額と納付している金額に差額が生じていることが分かり、何が正しいのかと戸惑い、皆さんの投稿などを参考にし訂正(調整)をしなくてはいけない、と思っておったところです。
takukenさんの投稿のレスで大変恐縮なのですが、標準報酬月額について少し質問をさせてください。
どなたかご教授お願いいたします。
算定基礎日数は7月に提出かと思いますが、前年に提出し決定された保険料は、6月分まで適用になるのでしょうか?
また、前年決定された保険料は、社会保険事務所に問い合わせをすれば、一覧か何かで全従業員の標準報酬月額を貰えるものでしょうか?
どうぞ宜しくお願いいたします。
> 算定基礎日数は7月に提出かと思いますが、前年に提出し決定された保険料は、6月分まで適用になるのでしょうか?
7月に提出される報酬月額算定基礎届を元に算出される標準報酬月額は、9月からの適用ですよ。
そして、随時改定に当たらない限りは、翌年8月までその標準報酬月額が適用されます。
したがって、御社が翌月徴収の場合は、
8月分の保険料は従前の標準報酬月額で計算され、9月に支払われる給与から控除、
9月分の保険料は新しい標準報酬月額で計算され、10月に支払われる給与から控除されることになります。
> また、前年決定された保険料は、社会保険事務所に問い合わせをすれば、一覧か何かで全従業員の標準報酬月額を貰えるものでしょうか?
資格取得届・算定基礎届・月額変更届を提出すると、いずれも保険者から標準報酬月額決定通知書が届くはずなんですが、
保管されていないのでしょうか???
健康保険および厚生年金保険に関する書類の保存期間は2年なので、
保存してないならまずいですよ。
なお、標準報酬月額は、問い合わせれば教えてもらえます。
(一覧という形でもらえるのかどうかまではわかりませんが・・・)
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