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株券の行方(処遇)について

著者 masasama さん

最終更新日:2009年07月10日 15:07

質問背景 

① A株式会社は設立昭和50年、株主->甲33% 乙3 3% 丙34% 3名とも当初役員、現在は代表者が甲  で丙は役員外、資本金310百万円、A社及び甲乙丙3名とも取引銀行(融資メイン)は地場信金。

② 丙は15年前に自営の会社が経営に行き詰まった為、A株式会社株券が銀行以外の債権者からの差押を防ぐ目的で取引銀行(メイン)の地場信金に「保管してもらうべく」預けた。預けた時には「預り証」は受領しておらず又、担保差入証に署名捺印した記憶がない。
(本人の弁では担保手続き等はせず任意で預かって貰ったと言っているが、預けた時期や担保手続の有無など確固たる記憶ではない)

③ その直後に丙個人名から丙の関連するB有限会社に名義変更した。A株式会社株主名簿はでは名義変更完了しているが、取引銀行(メイン)の地場信金に預けた株券の名義は変更していない。

④ 丙は自営の会社が経営に行き詰まってから1年後に債権者申立てにより、会社個人ともども破産宣告を受けた。ただし、個人はある意図から免責申立てはしていない。

⑤ 地場信金は丙個人及び家族名義の預金を「丙の保証債務」と相殺しており相殺日は明確なるも、丙が株券を預けた日時が明確でない。

⑥ 現時点において、丙は預けた株券を返却して欲しい気持ちがあるが、地場信金には過大な保証債務が有ること、更には丙と当時の信金担当者とは顔見知りでもあり自身で交渉することに躊躇している。

質問内容
 
  丙が預けた状況(任意で預けた)は常識的には有り得ないと思われるが、100%否定出来ない面もあるので敢て事実であるかそれに近い状況で有ると仮定して以下の事を質問します。 

ア、株主名簿上ではB有限会社となっているので、株券券面が丙個人名であろうと真の株主はB有限会社であると主張できるものか。A株式会社からの株主総会案内通知は毎期B有限会社宛てで来ている)
イ、地場信金が真の株主は「丙個人名」であり、質権を主張するのであれば、A株式会社に対して名義を戻すよう(金融機関の事務として)請求していなくても良いのか。
ウ、過去に、地場信金から丙に対しての拘束通知らしきものは受取っていない。
エ、地場信金が正規な担保手続きを経ているとしたらどのような抵当権実行が考えられるか。(売却先は容易には見つからないと思われる)
オ、このケースで地場信金は商法(131条第2項)で言う占有者と解されるのか
カ、もし差入証等の正式な書類を徴救せずに現在に至っているとすれば、金融機関としてこの取得は認められるか。(売買で引き渡したものではなく、一時意的に保管して貰うつもりで引き渡したにもかかわらず)
キ、地場信金にこの株券の処分権が有ると仮定した場合に、15年以上もこの処分権を行使せずにいることが出来るものか。

*質問者は金融機関取引において若干の知識を有しているが専門家ではありません。上記登場人物「丙」より相談を受けたので、前知識を得たうええで弁護士に相談して地場信金に交渉に臨むつもりです。金融機関関係、法務関係(特に商法)に詳しいかたたのご回答をお待ちしていますのでよろしくお願いします。

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Re: 株券の行方(処遇)について

著者ごんジろうさん

2009年07月13日 11:05

> 丙が預けた状況(任意で預けた)は常識的には有り得ないと思われるが、100%否定出来ない面もあるので敢て事実であるかそれに近い状況で有ると仮定して以下の事を質問します。 

株券を任意で預けることは、常識的には有り得ないでしょうけれども私の銀行員時代にも同様の経験はあります。
預り証もなく、ただ銀行の金庫内に保管しておりました。

> ア、株主名簿上ではB有限会社となっているので、株券券面が丙個人名であろうと真の株主はB有限会社であると主張できるものか。A株式会社からの株主総会案内通知は毎期B有限会社宛てで来ている)

できます。裏書がどうであれ、株主名簿でB有限会社と記載されているならば、問題はありません。


> イ、地場信金が真の株主は「丙個人名」であり、質権を主張するのであれば、A株式会社に対して名義を戻すよう(金融機関の事務として)請求していなくても良いのか。

真の株主は、B有限会社です。
地場信金がA株式会社に対して名義を戻すような請求はできないと思います。


最終的には、丙が預けた株券を返却して欲しいということなのでしょうけれども、地場信金に返却を申し入れるのは、丙ではなくB有限会社であるべきだと思います。B有限会社が丙から譲渡されたことを示せば、地場信金が拒否できる理由はないように思います。もちろん、過大な保証債務がB有限会社と無関係であるならば、という前提ですが、丙とB有限会社との関連がどのようなものかが不明ですので、影響するかどうかはなんともいえません。

*回答者は元銀行員ですが、四半世紀以上も前のことですので、現行でお役に立てるかは保障できかねますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

Re: 株券の行方(処遇)について

著者masasamaさん

2009年07月14日 23:57

早速の投稿有難う御座います。
> >・・・・・・は常識的には有り得ないと思われるが・・・・・・・・
の根拠は
①訳ありの回収と思われるもので正規の口座振替が出来ないのかもしれませんが、顧客の預金印押印済普通預金払出請求書を数枚あずかり、適当に引落しているものがある(預り証は発行せず)。
②業況不良融資先には積極的に迂回融資で対応している。
③業況不良で改善見込みのない融資先に新規貸出はせず既存の貸出金は利息のみの支払い(個人の資金から)として、延々と伸ばしている。改善見込みがないから早期に整理する方が個人の財産を目減りさせないので親切と思われるがそれもしない。(このまま続ければ個人資産まで皆無となり行く末は破産)
④このほかまだまだ「こんな事していいのかな」というような事がたくさんある。

> 最終的には、丙が預けた株券を返却して欲しいということなのでしょうけれども、地場信金に返却を申し入れるのは、丙ではなくB有限会社であるべきだと思います。B有限会社が丙から譲渡されたことを示せば、地場信金が拒否できる理由はないように思います。もちろん、過大な保証債務がB有限会社と無関係であるならば、という前提ですが、丙とB有限会社との関連がどのようなものかが不明ですので、影響するかどうかはなんともいえません。
>>実態は丙がB有限会社を支配していますが、資本関連・役員登記関連等の表面上の関係は皆無(免責決定が下りていないので当然かもしれませんが)、B有限会社は借入金もないので保証人にもなっていない。

やはり問題は
オ、このケースで地場信金は商法(131条第2項)で言う占有者と解されるのか
でしょうかね。

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