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財布を持って考えている若いビジネスマン

「このボーナスの基準は妥当…?」社員に不信感を抱かせないために!賞与トラブルに関するお悩み

社員のモチベーションを高める「ボーナス」。一般的に個々の貢献度や会社の業績に基づいて支給されます。

しかし、支給について不平等・不明確な基準になっている場合もあるのではないでしょうか。納得のできない基準で賞与を定めてしまうと、社員に会社へ不信感を抱かせてしまうことがあります。

本記事では、「これは妥当なの?」と感じた賞与トラブルに関する質問をピックアップしました。ぜひご一読ください。

1.賞与が部署間によって格差がある、これは妥当?

質問日:2024年3月25日
◆質問内容(一部抜粋)

(前略)

昇給幅・賞与支給率等の部署間の格差についてご相談させていただきます。
(当社は定期昇給や賞与の評価に関して評価制度を導入しております)

私は今の会社に転職してはじめて労務に携わっているのですが、日々給与等の処理をする中で営業・技術部門と管理部門で昇給幅・賞与支給率の差があることについて、少しモヤモヤしています。すべての評価や給与を把握している私からすると、自部門でどう成果を上げても他部門に比べ給与が上がりづらい現状があることでモチベーションがなかなか上がりません。

売上に直結する部門ではないことと、人事労務や経理などの管理部門は基本的にルーティンワークで締め切りまでに、担当業務をミスなくこなすということがメインになると思うので評価をしづらい傾向にあることにあるのは理解しています。もちろん今の会社を選んだのは私なので私にも責任はあるし、もっと待遇のいい会社に転職したらよいと言われたらそれまでなのですが、他の会社も同様に管理部門と営業や技術部門との間で上記のような格差は存在するのか気になります。

皆さんの会社は部署間で格差はあるのか、一般的に経理や人事労務等の部署に関しては他部門に比べて年収が上がりづらいのか意見をお聞きできればありがたいです。

(後略)

◆総務の森に寄せられた返信はこちら

回答①

(前略)

貴社の評価の方法と賃金の格差についてどのように異なっているのかがそもそもわからないのですが。

貴社において、例えば評価Aであった場合に、営業部門と管理部門で昇給率もしくは昇給額に差があるということでしょうか?
これであれば、そもそも差が生じた根本的な原因を把握しないとわかりません、としかいえません。

それとも評価において、営業部門と管理部門で、AB評価の人数の割合が異なるということでしょうか。
そして、評価基準は誰が決めているのでしょうか。会社ですか?本人ですか?
これもそのような制度設計がなぜなされているのかを確認しないと判断できないです。

評価の高い方が少ないために昇給額が小さくなるのであれば、貴社に評価テーブルとかがあるのであれば、そもそも管理部門の目標設定が高いのかもしれません。この場合には、もっと上の方が評価制度そのものを評価する機会も必要であることが多いかと思います。

回答①への返答

評価は数値化されるのですが例えば100点だった場合、営業部門と管理部門で
昇給額が異なります。等級+号俸制なのですがそこに関して上がる数が変わってきます(例えば営業10に対して管理8)
100点の評価で同じ等級の社員でも営業部門と管理部門では昇給額が異なってくるという感じです。

評価基準は個人と上司で目標設定し上司が結果を見て点数等を評価します。
人事評価の規定は会社で定められています(人事評価のシステムも入れています)

評価の高い方が少ないために昇給額が小さくなるといったことはありません。

回答②

(前略)

事務系と技術系でそもそもの賃金テーブルが異なる会社はありましたが、同じ賃金テーブルであれば評価同じであれば、基本的には賞与や昇給には差がなかったように思えます。ただし、前回A今回Aと前回C今回Aとでは評価が違っていたのかもしれませんが、詳細までは覚えていません。

同じ評価で結果が異なるのは、モチベが上がりにくいとは思いますね。

(後略)

>相談元やほかの返信はこちら
総務の森<相談の広場>『昇給幅・賞与支給率等の部署間の格差について

2.産前休暇取得による賞与の不支給、これは妥当?

質問日:2022年7月13
◆質問内容(全文)

今年の3月25日から産前休暇を取得し、4月末に出産。現在も育児休暇中なのですが、賞与が支給されませんでした。

会社の総務に確認したところ、査定期間中全日出勤していなければ(3月末まで出勤していなければ)支給対象にならないとのこと。

就業規則にその旨の記載があるそうなのですが、事前に説明もなく、通常の休みではない産前休暇の取得でもこの場合は賞与が支給されないのでしょうか?

◆総務の森に寄せられた返信はこちら

回答①

(前略)

ボーナス支給日が産休中でも支給されるのが基本です。
ボーナスについては、就業規則で支給日当日に会社に在籍していることができる「支給日在籍要件」を定めている会社がほとんどです。
ただし、ボーナスの支給条件は会社によって異なるため、産休中であるためにボーナスの支給額が少ないことはありえます。

念のため、お話の以下の条件を確認してください。
≪ 就業規則にその旨の記載があるそうなのですが≫

追記>
厚生労働省より『妊娠等を理由とする不利益取扱い について – 厚生労働省』指導書が出ています。
皆さんでお読みになることです・
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000104042.pdf

また、経営者陣営が必ず目を向ける必要とするHPです。
労働に関する総合的な調査研究を実施し、その成果を広く提供しています。
独立行政法人労働政策研究・研修機構
(中略)
現在位置: ホーム > 雇用関係紛争判例集 > 目次 > 5.労働条件 > (32)【賞与】賞与支給の要件と不利益取扱い
https://www.jil.go.jp/hanrei/conts/05/32.html

回答②

賞与算定期間中、もしくは賞与支給日に産休・育児休業中であることをもって、賞与不支給とするのは男女雇用機会均等法第9条違反になる可能性が高いです。

法律に違反している就業規則は無効ですので、労基署等しかるべきところに相談に行くことはできると思います。そこから先はご相談者さんがどこまで会社と戦う気があるかにかかっているので、アドバイスは控えます。

回答③

(前略)

査定期間中に出勤がまったくなかったのであれば、賞与不支給は妥当だと考えます。

これが、出勤期間はあったにもかかわらず支給日に育休だったために賞与不支給となりますと、問題になるでしょう。

回答④

賞与の支給額算定対象期間に、産前産後休業期間あるいは育児休業期間が含まれる場合にあって、両休業期間相当分を不就労であったことをもって不支給とするのは問題ありません。
しかし、支給額算定対象期間に両休業のいずれかが含まれるから(逆に言えば、対象期間の一部の勤務実績があるにも拘わらず)、全額不支給とするのは、男女雇用均等法及び育児介護休業法違反です。勤務実績分まで両制度の休業があることを理由にして不支給としているから、過剰な減額という判断になります。
相談窓口は、都道府県労働局雇用環境・均等部(室)です。東京なら03-3512-1611。労基署は相談に応じてくれません。所轄外の法の案件だからです。

回答⑤

当社は休んだ分は出ません。

夏季賞与の場合
算定方式
支給額=基礎給×(支給月数×(1+評定率/100))×中途入社係数×実稼働日係数

評定率             中途入社係数
5職階以下            入社日
S   +16%       9月21日以前     1.000
A   + 8%     9月22日~10月21日     0.833
B(標準) 0     10月22日~11月21日     0.667
C   - 8%     11月22日~12月21日     0.500
D   -16%      12月22日~ 1月21日     0.333
1月22日~ 2月21日     0.167
2月22日~ 3月21日     最低保障

実稼働日係数
計算式:稼働日合計÷賞与算定期間の所定稼働日数
注)実稼働日合計には産前産後休暇 休職 育児休業 介護休業 欠勤 生理休暇を含まない。
実稼働日係数には最低保障額は適用しない

となっております。

>相談元やほかの返信はこちら
総務の森<相談の広場>『産前休暇取得による賞与不支給について

賞与は管理側も大変…支給の手続きに関するお悩みはこちら!

厚生労働省によると、民間主要企業の2023年の夏季のボーナス額が「84万5,557円」となっており、2年連続のプラスとなっているようです。

その一方で、これからボーナスを取り入れる場合や始めて間もない時、通常給与とは異なるため小さな課題が後々でてくる場合も…。

本記事では実際に相談されている賞与にまつわるお悩みをピックアップしました。

>詳しくはこちら
経営ノウハウの泉『ボーナス・賞与システムを取り入れる前に見る!賞与に関するお悩みまとめ

最後に〜相談の広場ご紹介〜

『総務の森』は、『経営ノウハウの泉』の姉妹サイト。総務、人事、経理、企業法務に関わる方の、業務のお悩みを解決する日本最大級の総務コミュニティーサイトです。
調べても分からなかったことを質問や相談をしたり、専門家が執筆しているコラムを参考にしたりして、今抱えている疑問や問題を解決していく場を提供しておりますので、ぜひご参考にしてください。

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*metamorworks/ Shutterstock