
不動産の枠を越えて、一人でも多くの人生を潤す企業へ!大和財託株式会社 代表取締役CEO 藤原正明氏にインタビュー
時代の最先端をひた走る経営者にインタビューし、その成功の秘訣を探る本連載「成功を掴んだターニングポイント」。
今回は、大和財託株式会社 代表取締役 CEO 藤原正明氏にお話を伺いました。
大和財託株式会社は、不動産・建築領域などを活用した資産価値共創事業を、東京・大阪をはじめとする主要都市圏で展開。資産価値を創るさまざまなサービスを駆使して“圧倒的顧客ファースト”を掲げ、お客さまの人生に伴走しています。
今回は、大和財託株式会社の直近のオフィス移転から今後の展望に関して、経営の本質に直結する“問い”を投げかけてみました。
大和財託株式会社
代表取締役 CEO
藤原正明1980年生まれ、岩手県出身。 三井不動産レジデンシャル株式会社で分譲マンション開発業務に携わり、その後不動産会社で収益不動産の売買・管理の実務経験を積む。2013年に大和財託株式会社を設立。自社で運営しているYouTubeチャンネル『藤原正明の「最強の不動産投資チャンネル」<大和財託株式会社>』やXといった、さまざまなプラットフォームで積極的に発信している。
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社員が自然と集まる仕掛けを散りばめたオフィスづくり

出典:経営ノウハウの泉
――オフィス移転の背景を教えてください
藤原:きっかけは、社員増加により以前のオフィスが手狭になったためです。今回の移転によって150坪から400坪への増床となり、東京・大阪各エリアの核となるシンボル的なオフィスを構えることができました。それでも、2年程度で満席になると想定しています。今後はこのオフィスを自社のシンボルとして残しながら、周辺にオフィスを借りて増やしていく流れを考えています。

出典:経営ノウハウの泉
――オフィスづくりにおいてこだわった点を教えてください
藤原:以前の東京オフィスは大阪オフィスとは異なり、静か過ぎると感じていました。オフィスは仕事をする場なので、他の社員が一生懸命仕事をしているときに、横でわいわいと話せません。社員はみんな空気を読みながら働いていて、「空気を読まなくてもいいよ」と伝えても、なかなかその通りにはしにくいものです。
そのため、“社員が自然と集まり憩いの場となるような空間”を広めに設計しました。エスプレッソマシンを導入し挽きたてのコーヒーや、炭酸水メーカーで炭酸水を飲み放題にしているので、社員が飲みに集まって他部署の人と会い、自然と会話が生まれるように机や椅子を設置しています。自然な会話から生まれる人間関係は、自社への帰属意識や仲間意識を高めることにもつながると考えています。

出典:経営ノウハウの泉
――移転後にはどのような変化を感じますか?
藤原:駅直結の新しいビルなので設備も非常に整っており、雨にも濡れずに出社できるので社員の満足度は高まったと聞いています。またオフィス内では、社員同士がコミュニケーションを取っているのをよく見かけるようになりました。オフィスのつくりや仕掛けによって、社員の行動は自然と変わってくるのだと、オフィスづくりの重要性を実感しています。
文化が異なる事業への挑戦が画期的な成長のきっかけに

出典:経営ノウハウの泉
――最も印象に残っているターニングポイントを教えてください
藤原:自社で建築をやろうと、建設事業に乗り出したことです。現在成長余力のある状態になっているのは、この点が非常に大きいと考えています。
一棟の中古物件を買い取ってリノベーションし、入居者を入れて再度販売するという事業が我々の祖業なのですが、商品ラインアップを増やしたいという理由もあり、新築物件の扱いも始めました。通常だと土地を買い、建築は建設会社にお願いをするというパターンが多いのですが、それだとお客さまによい利回りで物件を提供できません。
そこで、自社で建築をすれば我々も利益を得ながら、お客さまによい投資商品を提供できると考え、今から8年前に意思決定をし、建設部門を立ち上げました。今では全社員の4分1強は設計と施工管理の人間で、社内の一部門としては最も大きな勢力になっています。
――苦労された点はありますか?
藤原:不動産会社と建設会社は似て非なる業界で、社員の人柄も、考え方も異なります。不動産業はどちらかというと金融に近い業種ですが、地に足を付けてコツコツとモノづくりをする建築の人間は職人気質であったため、当初はマネジメントに苦労しました。
マネジメントは現場サイドの話だけを聞いていては上手くいきません。人財を生かすも殺すも経営次第です。経営の視点を持ちつつ細かく専門家の話を聞きながら、ゼネコンとしてどうあるべきかを考え、細かくマネジメントをして施工管理機能をつくっていきました。
――乗り越えられたのはなぜでしょうか?
藤原:思い返してみると、私自身が元々不動産屋ではないということが大きなポイントであったのかもしれません。我々は不動産会社に多く見られるような、高すぎるインセンティブ報酬を活用したマネジメントはせず、固定給でほっこりやっていた企業でした。そういう、真面目で堅実な企業文化が醸成されていたので、設計や施工管理といった建築系のモノづくりの人間が入ってきた際も、既存の不動産系社員とマッチしてよい組織がつくれたのだと思います。
社員同士や経営層との距離を近づける社内イベント

出典:経営ノウハウの泉
――採用面で重視していることを教えてください
藤原:人柄ですね。“エエやつ”かどうか、自分たちが一緒に働きたいと思えるかどうかが一番大切です。いくら能力が高くても、一緒に働きたいと思えない人は組織には馴染みません。当社では、インターンといって最終面接の前に数時間の職場体験や座談会を設けており、そこでしっかりと対話をしています。協調性も大事ですが、予定調和だけになるのも違いますし、もちろん成果にこだわる姿勢も大事です。要はバランスですね。
――社内イベントも多いとうかがいました
藤原:昭和っぽいと言われがちですが、飲み会は大事にしています。生理現象を共にすると人は仲良くなり、人間的な仲の良さが根底にあると、仕事をするうえでもコミュニケーションロスが発生しにくいと感じます。当社では面接時にも飲み会が多いと伝えているので、3か月開催できなかったときは「飲み会が少ない!」と社員からクレームが来ました。飲み会では私が全席を回っています。
――逆ですね(笑)
藤原:いいえ、当社ではこれが基本です(笑)無理矢理距離を縮めようとしているわけではありませんが、社員が増えたことで、直接話ができない社員も出てきています。そのためオフィスには社長室をつくらないよう工夫をして、できる限り社員と話すきっかけをつくっています。
不動産業に捉われず、資産価値を共に創るサービスを生み出す

出典:経営ノウハウの泉
――今後の展望を教えてください
藤原:資産価値共創業として不動産や建築といった行為そのものではなく、顧客と取引先・社員の皆様と共に、世の中によいモノ・よいサービスを提供しながら、その輪を広げ、これからますますいろんな事業を拡大していきたいです。直近だと、ホテル事業にも進出しています。さまざまな種類のアセットなど、世の中に資産価値があるものを創りながら、日本を代表する企業を目指します。
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自社社員は“人がよすぎる”という藤原氏。周囲の人間や、自分が置かれた環境に感謝ができる人で溢れているといいます。お互いに助け合い、成長していく文化が醸成していることは、顧客からも選ばれつづける所以の一つであると感じました。是非参考にしてみてください!
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