登録

会員登録いただけると、

  • メールマガジンの受け取り
  • 相談の広場への投稿 等

会員限定のサービスが利用できます

登録(無料)を続ける
TOP > 記事一覧 > 経営・財務 > 2030年までに時価総額1兆円の企業をつくる!C2C Platform株式会社・薛 悠司氏にインタビュー
ソル代表_オフィス

2030年までに時価総額1兆円の企業をつくる!C2C Platform株式会社・薛 悠司氏にインタビュー

社会に変革をもたらしているトップ経営者に、経営の本質に関わる“5つの問い”を投げかけ、その答えから成功の秘訣を紐解いていきます。

今回は、C2C Platform株式会社の代表取締役社長・薛 悠司(ソル ユサ)氏にインタビューしました。

C2C Platform株式会社(以下、C2C社)は、ダイレクトマッチング事業に特化したシステム開発や事業支援を行っています。パートナー企業に対しシステムの開発だけでなく、ビジネス戦略設計、マーケティング支援、そしてファイナンス支援まで一気通貫でサポートし、事業の成功まで導くことを特徴としています。

そんな各業界のプロフェッショナルたちとともに、業界を牽引するようなダイレクトマッチングサービスを手掛けているC2C社の代表取締役社長・薛 悠司氏に、経営についての考え方や、事業拡大に伴ったオフィス移転に関するお話を伺いました。

<プロフィール>
C2C Platform株式会社
代表取締役社長
薛 悠司

CEO慶應義塾大学法学部在学中に有限会社VALCOM(現株式会社エアトリ)の立ち上げに参画。2005年株式会社リクルート入社。2011年Soltec Vietnam Companyを創業、代表取締役に就任。2012年ITオフショア開発事業のEvolable Asia Co., Ltd. (事業譲渡先である株式会社ハイブリッドテクノロジーズは2021年東証マザーズ上場、筆頭株主として継続支援)を創業、代表取締役に就任。2014年ソルテックグループの統括法人としてSOLTEC INVESTMENTS PTE.LTD.を創業、代表取締役に就任。2017年ダイレクトマッチングに特化したプラットフォーム開発事業のC2C PTE.LTD.を創業、代表に就任。2021年C2C Platform株式会社を設立し、2022年同社代表取締役社⾧に就任。

Q1. 自社の歩みで印象に残っている「転換期」について教えてください

創業時から常に変化を繰り返しているので明確な転換期はないのですが、強いていうなら創業5年目の2021年頃だと思っています。その頃からやっとC2C社のビジネスモデルが対外的にも認識されはじめたかなという感覚です。

もちろん私は創業当初からダイレクトマッチング*事業に特化した弊社の事業に自信を持っていましたが、創業当初は客観的に見るとビジネスモデルの“再現性“をまだ確立していなかったように思います。

また、弊社は初期費用以外、パートナーの成長がダイレクトにC2C社の成長に関わってくるレベニューシェア*の形態をとっているので、パートナーのプロダクトのトラクションが伸びるまでは色々と大変な局面がありました。でもパートナーのビジネスにしっかりとコミットするという姿勢は変えたくなかったので実直にパートナーのビジネスを伸ばすことに集中してきました。

2021年からそれまでに手掛けたサービスが順調に成長し、一定のレベニューシェアを担保できるようになったり、組織としての成熟度が高まり、新規のサービスも増えたりなど、“再現性“をもてるようになってきたと感じています。

*ダイレクトマッチング…消費者同士がモノやサービスを直接売買すること
*レベニューシェア…関係者間で、発生した収益を特定の割合で分け合う仕組み

Q2. 貴社のミッションについて教えてください

『Innovation for Service Provider』というミッションを掲げています。日本語に意訳すると「誰もが持つ価値を、その価値を必要とする人に、自由に、最適に届けることでサービスプロバイダーの新しい働き方を実現する。」という意味です。“サービスプロバイダー(サービスの提供者)”という言葉がミッションの中に入っていることがポイントです。

あらゆる業界において、エンドユーザーの利益を追求しすぎるがゆえにサービスプロバイダーが正当な評価や対価を享受できないという構造が起こりがちです。C2C社ではサービスプロバイダーが適切な利益を得て、それによって生活ができる環境を整えつつ、エンドユーザーにとっても幸せなプラットフォームをつくっていくことが大事だと考えています。そのうえで、社会にどのような新しい価値を生み出すことが弊社のミッションだと考えています。

Q3. 採用や組織づくりで注力されていることはありますか?

採用時には職種によって求められる能力があるかどうかも重要ですが、一番重要視しているのは弊社のダイレクトマッチング事業というビジネスモデルを本当におもしろいと思っているかどうかです。事業に意義を感じて共に本気で取り組んでくださる方に参画いただきたいと考えています。私自身も候補者の方と直接お話させていただきながら、お互いのベクトル合わせを行っています。

組織づくりにおいては、従業員のエンゲージメントを高める施策はある程度行っていますが、必要以上にはあえて行わないようにしています。というのも、そういった施策がないと成り立たない組織にはしたくないですし、ビジネスモデルが好きな人が集まって主体的に動く組織をつくりたいと考えているからです。そのために事業自体の魅力、社会的価値を高めること、会社の方向性や想いのタイムリーな共有や、日々の業務におけるメンバーへのフィードバックを意識して取り組んでいます。

Q4.オフィス移転のきっかけや目的を教えてください

弊社は2023年9月に港区から千代田区にオフィスを移転しました。新型コロナウイルスによる外出自粛生活が落ち着いて出社することが増えたことと、人員も増え、新規や既存パートナーの事業成長をより加速していくための体制構築を念頭に、より大きなスペースのあるオフィスに移転することを決めました。

現在C2C社に所属している社員は30名程度ですが、2年後には70名ほどまで増やす予定ですので、次の移転を見込んで、費用が抑えられるセットアップオフィスを探しました。

コミュニケーション促進のため共有スペースやミーティングルームを設置したり、オンライン会議にも対応できるようにテレフォンブースも設けています。

ただ、もちろんオフィススペースは大切ですが、必要以上のお金はかけていません。オフィスにかけるより、少しでも社員に直接還元できればと思っているので必要最低限の機能にしています

Q5. 成長していく企業の特徴はどのようなものだと考えていますか

成長する企業の特徴として「経営者が優秀であること」が挙げられると思います。経営者が優秀だと、他社が真似できない革新的なビジネスモデルをつくることができます。また、その企業が展開している事業が経営者の得意な分野であること、経営者が他者では代替不可能であることも重要です。

弊社では、代表取締役副社長の村上と私の2人で創業したのですが、村上が開発サイドを、私がビジネスサイドというそれぞれが得意な分野で事業を推進することで、組織も強くなり企業として成長できていると考えています。

***

独自のビジネスモデルで業界をリードしている薛氏のインタビュー、いかがでしたでしょうか? 『2030年までに時価総額1兆円の企業を作る』という目標を掲げている薛氏の経営ノウハウは、企業を成長させるための参考になるはずです。ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

Interview/Takanobu Sasaki

【その他、経営者インタビューはこちら】