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IT導入事例

IT活用のよくある失敗とは?回避するべき3つのポイントと成功事例を紹介

2021.11.16

『IT導入補助金』の活用やITツールによる生産性の向上が叫ばれる昨今、「何か対応しなければ……」という危機感を抱いている中小企業は多いのではないでしょうか?

実際、筆者は“地方創生アーキテクト”という肩書で、全国の中小企業や自治体・団体の業務改善や事業開発をお手伝いしていますが、「デジタル化には関心があるが、どこから手を付けてよいかわからない」というお悩みが特に多いです。

今回の記事では、日頃から多くの中小企業のIT導入/刷新やその効果検証をお手伝いをしている筆者が、IT導入における成功と失敗を見極めるための考え方の一つをご紹介します。

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IT活用でよくある失敗

筆者の経験上、IT活用でよくある失敗には下記のようなことがあります。

・導入したが、初期設定が大変でいきなり頓挫した
・浸透せずに放置された
・思ったよりコストが嵩んでしまい負担になってしまった
・使い勝手が悪い/使いにくいと現場から不満が噴出した

「どうしたらこのような事態を避けられますか?」という相談を筆者自身もしばしば受けます。

上記のようなお悩みについては、下記の3ポイントを導入前に押さえることによって、目論見違い、組織内での意識のずれ、そして目的にかなっていないツールの選択を防ぐことができると筆者は考えています。

ポイント1:新しいITを導入する場合に導入する目的を明確化する
ポイント2:導入の目的を全社員に対して丁寧に納得を得られるまで説明/共有する
ポイント3:自社と比較して参考になる事例を調べる

では、順番にそれぞれの具体的な実施例をお話します。

ポイント1: IT導入目的の明確化

IT導入の目的を明確にしましょうとお伝えすると、「やってるよ」と答える方も多いのですが、踏み込んだ質問をしてみると「確かに足りなかった」という反応をいただくことが多いです。“便利そうだから”、“今抱えている課題を解決してくれそうだから”といった曖昧な理由で導入し、運用が上手くいかなかったというエピソードを耳にすることも。

ITを導入する際は、目的を特定の局面だけではなく、導入することで会社の業務全体がどうなって欲しいかを明確に立案しておくことが肝要です。

IT導入目的の例

筆者がお手伝いした案件から、ビジネスチャットツールを利用した例は以下の通りです。

・営業/営業企画担当者の残業時間を〇〇%以上減らす
・報連相/確認を行うための“待ち”時間を最小化する
・書類作成作業を自動化・デジタル化し紙出力/保管作業をゼロ化する

決して厳密な計測でなくてもよくビフォーアフターが関係者で明示化できることが大切です。理想的には財務レベルまで効果を落とし込めるとよりよいですが、業務的意義が関係者で共有できれば十分です。

この段階をしっかり踏むことで、導入前でも、どう活用すれば期待した効果を出せるのかという明確な基準を持って、導入すべきかの判断やサービス選定ができます。さらに重要なことは、基準があることによって、導入後に効果測定がスムーズにできるようになる点があります。

「感覚値」の目的になってないか

実はこの導入後の効果測定を“感覚値”でしか実施していない企業が大変多くあるのです。そのため、運用を継続すべきかの明確な判断がないままダラダラと“期待はずれのITツール”の利用を続けることにもなり、失敗例から組織全体で新しいITツールを導入する事自体へのアレルギー反応すら引き起こすことになってしまいます。

こういったリスクを避けるためにも、ITツールを入れる目的を社内全体の業務を見渡しながら「導入後どうなって欲しいのか」というイメージを明示的に定めておくことが重要です。可能であれば財務的にどのような効果を出すのかまで定義しておければ、効果測定も公明正大に行えます。

ポイント2:IT導入目的の社内共有

ポイント1でIT導入目的を決めたら、それを社内で共有し、全社にしっかり理解・共感し、目的達成に積極的に協力してもらいましょう。この手間を省いてしまうと、「なんで面倒を増やしてまで、今までのやり方を変えなくてはいけないんだ……」とIT導入にまつわる不満にさえつながってしまうこともあります。

「言われたから使っている」状態は避けたい

ITツールを利用/蓄積するデータを入力するのは現場の社員/スタッフたちです。ただ使ってもらえばよいのではなく、企画側として意図した場面で適切な使い方をしてもらってこそ期待した効果を上げることができます

最も避けたいのは「言われたから、とりあえず使っておけばいいんだろ」という現場での対応を招いてしまうことです。この状況が一因となってしまって、「導入したものの活用されず無駄に終わった」というケースを大変多く目にします。

現場が積極的に活用をするメリット

ポイント1でご説明したツール導入の目的を伝えるとともに、会社の業績や社員がどのように恩恵を受けるのかしっかり共有することが重要です。

ルールで定めるまたはペナルティを設けるなどと強制的に利用させる方法もあります。表面的なツール利用率を上げることはできますが、ユーザが前向きになるとならないとでは登録/蓄積されるデータの有用性が全く変わってきます。

現場の社員も、自分がツールを使うことがどのように会社に貢献し、ひいてはそれが自分への恩恵につながるのか分かると、積極的に役に立つ形で利用しようと考えることができ、現場から活用方法の提案されることもあります。

上意下達のマネジメントでは円滑な組織運営が難しくなってきている現在において、新しいことをスムーズに導入するためには、組織内の共感を導きだすことが非常に重要です。

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ポイント3:参考となる事例を調べる

最後に、事例を調べましょう。実はこれが取り組み方を定めるために、最も有効なポイントです。

インターネットより役に立つ情報収集の方法とは

実際に導入を決める際にどのような情報収集をすべきでしょうか? 筆者の経験からは、インターネットから情報を集めたり、付き合いのある業者からの提案内容を精査したりということが多いように見受けます。ただし、この方法では100%納得して導入を決定するというよりは“他に選択がない”という消極的理由で決めていることが多い印象です。

よく納得して導入を決定した組織では、相談できる近場の経営者やリーダーから直接お話しを聞くなどをして情報収集をされていらっしゃいました。具体的に解決できた課題や、取り組むにあたって重要だったポイントなどを、納得いくまで聞いて意思決定する、という段取りを踏んでいます。業界団体や地域の経営者ネットワークに所属することの意義はまさにここにあると感じました。

積極的にネットワークを活用しよう

営業的意図がある情報しか入手できない場合、製品/サービス選定において頼れるものは自社の目利き力しかありません。しかし、実際に体験した同じ立場の経営者/現場の話を参考にすることができれば、営業意図のフィルターを除いて必要な情報を集めることができます。

筆者は『LINE WORKS』を提供するワークスモバイル社でエバンジェリストとして所属していますが、同時に同社の地方創生アーキテクトとしても業界団体ネットワークや地域経営者ネットワークの活性化支援も行っています。そこでは、特定製品の宣伝/営業を行うのではなく、自由闊達な建設的情報交換/意見交換を積極的に支援しています。

例えば、島根県では雲州志士会という若手経営者の会を始めとして多くの経営者団体の活動支援を行っております。このような、経営者団体の活動支援をうまく活用して、情報収集するのもよいでしょう。

事例1:リフォーム屋・紀洲風呂さんの場合

手前味噌ではありますが、『LINE WORKS』に関連して上記ポイントを上手く捉えた事例を少しご紹介します。

なお、『LINE WORKS』事例集では導入ご担当者皆様に向けて、多くの事例を業界/業務を超えて広く紹介しておりますのでぜひご参考にしていただければと思います。

有限会社紀洲風呂・小原三生氏

最初に紹介するのが紀洲風呂さん、大阪の枚方市にあるリフォーム屋さんです。ポイント1の事例として中小企業を牽引する方に取っては共感するところが大きいのではないでしょうか。

効率化で繁忙期には前年比25%増

作業員とのやりとりが『LINE WORKS』になってから、トラブル対応などで施工現場に行かなくてもうまく指示だしができるようになりました。スケジュール管理をはじめ業務効率が改善されたことで、新規のお客様開拓に時間を割くことができるように。案件が前年比25%増になって、売上もあがりました。

当初はとにかく仕事を高速化しないと売上向上にも業績改善もつながらないという思いからスタートしたところがきっかけだったとのことです。

目標はざっくりでもよい

目標の立て方としては少し漠然としているかもしれません。突き詰めると数値化されているくらいが聞こえがよいかもしれませんが、実は筆者の印象から言いますと“仕事の高速化/スピードアップ”も立派な目標定義だと思います。

「なんとなく……」で導入決定されている事例も多い中、こうした意識が明確にあることが重要です。これにより、目的であったスピードアップができたのか、という評価をできるということが大きな分水嶺ではないかと考えます。

詳しく読みたい方は事例本編をご参照ください。

事例2:福祉用具のレンタル販売・イーライフさんの場合

イーライフ株式会社・篠本高基氏

藤沢を中心に神奈川県で、福祉用具のレンタルや販売などをされているイーライフさんです。いわゆる介護業界というのは労働環境がきついイメージが先行していますが、ツールを活用することで作業を効率化し、職場環境が改善できた事例です。本日のポイント2の好例として、“社内共有”の意義を最大限に意識してIT導入を進められています。

残業を70%削減!働きやすい職場環境を追求

紙書類も多いですし、デジタル化が遅れている業界ということから、労働環境が悪いというイメージを払しょくするために、イーライフさんは『LINE WORKS』を導入されました。これにより、職員どうしの連絡がスピードアップして顧客対応も同時にスピードアップ。同業他社との差別化となって高い評価を獲得しています。結果として、残業を70%削減することもできました。

また、こうしたデジタル化が労働環境を改善につながって、求人を出すとちゃんと人材が集まるという結果につながっています。特に若手の人材は会社がどこまでITを使っているか見定める傾向がありますし、労働環境がよいところに人が集まるのは必然でしょう。

社内で共有する意識が導入成功のポイント

会社として積極的に社内の情報オープンにすることは勇気の要る決断です。しかし、イーライフさんでは、社内の全員に思いや現状をリアルタイムで共有することを最優先にしています。

この取組においては、筆者の唱えた社内共有のあり方と比してタイミングが異なるかも知れませんが、組織として「包み隠さず全員と必要な情報を共有しようとしている」という一体感を生み出すことに成功しています。手法・方法論は異なっても、このような目的意識に置いては強く共感できるアプローチです。

詳しく読みたい方は事例本編をご参照ください。

事例3:製麺メーカー・出雲たかはしさん

最後に、ポイント3の事例として、出雲たかはしさんをご紹介います。先述した雲州志士会の輪の中でしっかりと情報収集と事例研究を経て、自社にベストフィットな導入を選択した企業です。

同社は雲州志士会内の導入済みの企業から情報収集をし、自社に適切な導入方法の方針を打ち出した上で、具体的導入方法を筆者に照会されました。実践された先駆者からの情報収集を可能な限り綿密に行うことで「不明なままで導入する」というリスクを排除できています。詳しく読みたい方は事例本編をご参照ください。

このような具体事例を参考にすると、自社が求めたい成果や目標についてもより明確にイメージできるようになると思います。自社として目指したい姿を想起できる事例を探す。できたらご自分の周りでお話が聞ける経営者・リーダーがいらっしゃれば是非直接話しを聞いてみることをオススメします。

もしもよい事例が上手く見つけられない場合は、いつでも直接ご相談ください。概ね、中小企業がIT/デジタル導入にまつわるお悩み全般についてはある程度お話をお伺いできると思います。

 

繰り返しになりますが、IT導入の際は、目指したい明確な目標を持って支援してくれるツールを選ぶことがポイントです。そして、その目指す目標とツール選定の理由を関係者と丁寧に共有すること、具体事例を参照することを重要な段取りと踏まえてください。

* アン・デオール、nonpiinonpii、EKAKI、YUJI / PIXTA(ピクスタ)