オフィスのバーカウンターが企業を成長させる!? 設置する企業が増えている理由を紐解く
当編集部が成長中の企業の取材をしていて気づくのが、よくオフィスにバーカウンターを設置しているということ。実は近年、バーカウンターを導入する企業が増加しています。バーカウンターは社員同士のコミュニケーションを活発にし、新しいアイデアの創出や生産性向上が期待できるからです。本記事では実際の使い方を見ながら、企業がオフィスにバーカウンターを設置する本当の狙いについて考察していきます。
目次
オフィスのバーカウンターとは
バーカウンターとはその名の通り、お酒を飲むバー(Bar)にあるような、長方形・L字型などのカウンターのことです。オフィス内のリフレッシュスペースに配置し、自然と人が集まる憩いの場としての役割を果たします。社員同士が気軽にコミュニケーションを取れる場として活用するほか、取引先の重要人物をおもてなしするのにも適しているでしょう。
バーといっても必ずしもお酒を出すわけではなく、ソフトドリンクのみを提供している企業もあります。ただ、懇親会などで使うことを目的として、お酒を提供している企業も多いです。
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バーカウンターの設置で期待できる効果
ここからは、なぜバーカウンターを設置する企業が増えているのか、考えられる理由について解説します。
風通しがよくなり意見を言いやすくなる
バーカウンターを設置すると社員が気軽に集まり、仕事の話や雑談を楽しめるようになります。上司と部下の間の緊張感が和らぎ、リラックスした雰囲気の中で会話ができるため、普段は話しにくい本音も垣間見えるかもしれません。また、あまり話す機会がない人とも仲良くなるきっかけが生まれ、情報交換や相談事も気軽にできるようになるでしょう。
社員同士のコミュニケーションが活発になると企業全体の雰囲気がよくなり、社員のモチベーションの向上が期待できます。
他部署・社外との交流を促進させる
バーカウンターを設置すると、普段あまり関わりのない他部署の人とも自然と交流が生まれます。たとえば、偶然バーカウンターで一緒になった営業部の人と雑談しているうち、営業上の悩みを聞いて、自分の部署でできるサポートを提案……といった具合です。
また、取引先の方をオフィスに招いたときにはバーカウンターでお茶やコーヒーを出せば、和やかな雰囲気が生まれやすいでしょう。リラックスした環境なら、ビジネス以外の話題でも盛り上がって、良好な関係につながるはずです。
部署や立場を超えた交流が広がることで、社内外のコミュニケーションが活発になり、思わぬビジネスチャンスが生まれるかもしれません。新しいアイデアやプロジェクトのきっかけになる可能性も十分にあります。
出社する社員が増え、コミュニケーションのタイムラグが減る
コロナ禍以降、毎日会社に行かず、自宅からオンラインで仕事ができるようになりました。確かに便利な面もありますが、やはり直接顔を合わせて話すのとはコミュニケーションのあり方が違います。
オンラインコミュニケーションのデメリットとして、コミュニケーションのハードルが高くなるという点があります。ビジネスチャットなどカジュアルに話せるコミュニケーションツールも普及していますが、それでも言いにくい業務上の話などをするときは、相手に誤解が生じないようにかなり気を使うはずです。よい伝え方を考えている間、コミュニケーションは後回しになってしまうでしょう。
しかし、オフィスにバーカウンターができたら、「ちょっと一息入れない?」と気軽に集まれます。言いにくい話も腹を割って話しやすいですし、何よりバーカウンターのような居心地のよい空間を設置すれば出社率も向上し、オフィスで働きたがる社員が増えるはずです。
出社率が向上してコミュニケーションのタイムラグが減れば、業務がスムーズに進み、結果的に生産性も向上するでしょう。
採用時のアピールポイントになる
オフィスにバーカウンターを設置することは、採用時に企業をアピールするうえでかなり効果的です。これから企業の一員になる可能性のある求職者にとって、オフィスの雰囲気は就職先を選ぶうえで重要なポイント。オフィスにバーカウンターがあると「社員間のコミュニケーションを大切にしている企業だ」と感じられ、好印象を抱いてもらえるでしょう。
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オフィスにバーカウンターを設置した企業例
株式会社アパレルウェブは、コロナ禍をきっかけにオフィス移転を行い、リモートワークに適した環境づくりを進めました。フリーアドレス制の導入やWEBミーティング用の個室を増設する中で、社員間のコミュニケーションを促進するためにバーカウンターを設置。定時後にお酒を楽しめる場となり社員から好評であると、マーケティング部の責任者である鎌戸氏は語っていました。
アパレルウェブはこうした工夫により、出社したくなるようなおしゃれで開放感のあるオフィス空間を実現しています。
【詳しくはこちら】ファッション業界を革新する!株式会社アパレルウェブ・鎌戸 隆輔氏が語る「組織づくりの苦労と成功」
まとめ
オフィスにバーカウンターを設置することには、採用活動におけるアピールや取引先との関係構築など、数々の良い効果があります。当初は異質さで人々の注目を集めたバーカウンターですが、現在では「社内外を問わずコミュニケーションを推進する企業」というメッセージを象徴するアイコニックな存在となっています。
*SoomO2020, Pranithan Chorruangsak, KornT / shutterstock
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