
思わず入社したくなる会社の特徴とは?オフィス環境が採用力に影響
近年では、「働き方」や「働く環境」を考慮して会社を選ぶ人も多いといいます。とくにオフィス環境は、面接で来訪した際に必ず見られる部分です。給与や福利厚生の水準は同業他社と変わらないのに、なぜか優秀な人材が来ない場合はオフィス環境が原因のひとつかもしれません。
目次
採用にオフィス環境が重要な理由
採用においてオフィス環境は重要です。職場は1日の3分の1以上を過ごす場所ですから、ほとんどの人は居心地のよいオフィスで働くことを希望するでしょう。
関電不動産開発が2023年1月に、大学生と20代社会人を対象とし実施したアンケートで「オフィス環境は、仕事をする上でどのくらい影響を与えますか?」という質問に対して、学生・社会人ともに約80%の方が「影響する」と回答。また、「就職先選定時にオフィス環境を重視しますか? / しましたか?」という質問では、全体の内、約60%の学生が「重視する」と回答しました。
これらのことから、オフィス環境のよさは、仕事へのモチベーションや精神面においても影響を与えており、求職者にとっても重要なポイントといえるでしょう。
【参考】大学生/20代社会人に聞く「オフィスに関するアンケート調査レポート」/ 関電不動産開発
【オフィスの重要性についてはこちらも】そろそろ検討すべき?オフィス改装の重要性やメリットを解説【初めてのオフィス改装】
就活生が嫌がるオフィスの特徴
では、居心地が悪いオフィスとはどんなオフィスでしょうか? 株式会社アスクルが2019年5月に発表した「こんなオフィスは嫌だ!」アンケートによると、以下のような点が不満という回答が多いようでした。
- エアコンの設定温度が高すぎる・低すぎる
- レイアウトが不満(スペースが狭い)
- デスクが不満(スペースや高さなど)
- PCや通信環境が不満(スペックや速度など)
- 執務室が不満
- トイレが不満(いつも混んでいる)
- 騒音や汚れが不満
このうち、不満の内容が多岐に渡るのが執務室の不満です。細かく回答を見ていくと以下のような不満の声があるようです。
- 人口密度が高すぎる
- 打ち合わせスペースが少ない
- 老朽化している
人口密度が高かったりスペースが狭かったり、設備の不備や不足・老朽化などが求職者の目にはネガティブに映るといえるでしょう。
【参考】「こんなオフィスは嫌だ!」アンケート結果発表!~理想のオフィス調査!/みんなの仕事場
オフィスを差別化して求職者を惹きつけよう
ここまでの内容を踏まえると、求職者が入社したくなるオフィスの特徴が見えてきます。それは主に以下の3点です。
1)適切な広さのスペースと人口密度
人口密度が高すぎて社員が窮屈そうに働いている場合、求職者からの印象はかなり悪くなるとみていいでしょう。人口密度はオフィスを訪れたときに視覚的に把握しやすいからです。したがって、より広いオフィスに移転するなどして、適切な広さのスペースを確保しましょう。もし予算やスケジュールの面で移転が難しいならば、オフィス改革によってある程度のスペースの確保は可能です。たとえば以下のような施策が挙げられます。
- DXを推進し、ペーパーレス化する
- 共用スペースを兼用にする(応接室と会議室を兼用など)
- フリーアドレスの導入
2)清潔感と落ち着いた雰囲気のあるデザイン
先述した調査からもわかるように、近年の求職者は労働環境の居心地を重視しています。雰囲気が殺風景だったり、汚れが目立つオフィスは敬遠される可能性があります。そこで以下のようにオフィスを改革してみると、採用活動に有利に働くかもしれません。
- 内装をオシャレで清潔感のあるデザインに改装する
- カフェスペースやリフレッシュスペースを設ける
- ソファー席やファミレス席を設ける
これらは採用活動だけではなく、働いている社員の生産性向上にも寄与するものです。清潔感がありリラックスできるオフィスは社員のストレスを緩和し、モチベーションを高めます。
3)機能性の高いレイアウトと設備
求職者に好まれるオフィスをつくるには、外観ですぐにわかるスペースの広さや、デザインだけでなく、機能面も充実させる必要があるでしょう。とくに中途採用の場合は、求職者がある程度の社会人経験を持っているため、オフィスの機能性の部分に対するこだわりが新卒採用の応募者よりも高いと考えられます。
たとえば以下のような設備を充実させると、即戦力となる応募者へのアピールになるでしょう。
- 最適な温度管理ができる空調設備
- 十分なスペックを持つパソコンやOA機器
- 十分な速度が出る通信環境
- コンパクトで使いやすいミーティングスペース
- オンライン会議で使えるクローズなブース
とくに空調やパソコン、通信環境などは仕事の生産性やストレスに直結するため、着目する中途応募者が多いです。また、オープンなスペースとクローズなスペースのバランスが程よく取れていることも重要です。あまりにオープンすぎても集中できませんし、クローズすぎても息苦しく感じます。基本はオープンなオフィスにして、集中したいときだけ利用できる個室ブースを設置するなど、レイアウトを工夫するとよいでしょう。
【オフィスのレイアウトについてはこちらもおすすめ】レイアウトを変えるだけ!コミュニケーション活発化を目指すオフィスづくりのポイント
まとめ
オフィス環境は採用活動において極めて重要であり、求職者が入社を検討する際に重視するポイントのひとつです。オフィス環境を改善・整備することで、優秀な求職者を惹きつけることができるでしょう。また、これらの改善は既存の社員の生産性やモチベーション向上にも寄与します。オフィス環境を充実させることで、求職者にも社員にもよい影響を与え、企業全体としても成長が期待できるのです。この機会にぜひオフィスを見直してみてはいかがでしょうか。
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*kikuo, mjilapong, 35mmf2, EKAKI / PIXTA(ピクスタ)
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