登録

会員登録いただけると、

  • メールマガジンの受け取り
  • 相談の広場への投稿 等

会員限定のサービスが利用できます

登録(無料)を続ける
TOP > 記事一覧 > 総務・法務 > 出社する社員が少ない今こそ必要?強化するべき「インナーコミュニケーション」について解説
オフィスで働く会社員

出社する社員が少ない今こそ必要?強化するべき「インナーコミュニケーション」について解説

2023.01.31

働き方改革の推進やコロナ禍の影響により、リモートワークを始めとしたモバイルワークの普及が加速しました。いつでも・どこでも仕事ができるリモートワークは現代において非常に便利ですが、オンラインでの業務が常態化することにより社員間のコミュニケーション機会が減少し、組織力の低下を懸念する企業も少なくないでしょう。このような中で注目されているのが”インナーコミュニケーション”です。今回は、複数の働き方を許容するハイブリッドワーク下で社員のコミュニケーションを活発化させていく方法について解説していきましょう。

組織内のコミュニケーション低下の背景

新型コロナウイルス感染症蔓延により”モバイルワーク”が浸透しました。モバイルワークは、時間や場所にとらわれず、社員本人のペースで仕事ができるというメリットがあります。在宅勤務やカフェなどの営業先でパソコンやスマホを通じて業務を行うことが実現し、より自身の生活スタイルに合わせた働き方ができるようになりました。また、サテライトオフィスやワーケーションなど、異なる場所で仕事をすることで、新たなインスピレーションが湧くという利点のある働き方も昨今立て続けに生まれています。

オフィスワークや在宅勤務など、複数の働き方を組み合わせた仕事形式である”ハイブリッドワーク”を推進する会社も少なくありません。業務内容や生活スタイルに合わせて、複数のワークスタイルを選択できるため、プライベート生活を重視する若い社員にも注目されている働き方です。

対面コミュニケーションの頻度が減少

モバイルワークの浸透はメリットもある一方で、社内のコミュニケーション低下の大きな要因の一つになっています。コロナ禍前のように定時出退社をし、マスクをせずに会議や打ち合わせを行う機会はすっかり減少しました。また、社員同士の親睦を深めるような歓送迎会や仕事終わりの飲み会、郊外イベントなども中止が相次ぎ、社員同士が密にコミュニケーションを取る機会が減っています。直接対面し、顔を合わせて話す際に通常ならば感じ取ることができる相手の気持ちや様子が、パソコン画面やメール文面では読み取ることができず、孤独感を感じる社員も少なくないものと思われます。

また、ハイブリッドワークを導入する場合でも、社員同士のコミュニケーション不足に関する問題が顕在化する可能性がある点に注意が必要です。実際にハイブリッドワークを採用する会社では、出社日を固定するケースが少なくありません。その結果、同じ時間や曜日に出社する社員が固定化してしまう場合が多く、特定の社員とは全く顔を合わせず、コミュニケーションを取らないまま仕事を進める状況に陥ってしまいます。

【こちらもおすすめ】どうしたら社員の本音を掴める?経営者が知るべき「社員とのコミュニケーション術」3つ

強化すべき「インナーコミュニケーション」とは

社員同士のコミュニケーション不足を解消するためには”インナーコミュニケーション”を強化していく必要があります。インナーコミュニケーションとは、会社組織に所属する社員が同じベクトルを向き、目標や価値観を同じくするために社員間でとる社内コミュニケーションのことです。終身雇用制は当たり前ではなくなった昨今、コロナ禍で相手と対する機会が減少した社員に、会社を挙げて積極的にコミュニケーションの機会を設けることが重要になります。その結果、組織が団結し生産性アップへとつながるのです。

「インナーコミュニケーション」のメリットとは

インナーコミュニケーションを実施することで会社が得ることのできるメリットとしては、主に次の内容が挙げられます。

①職場環境の改善

インナーコミュニケーションが増大することで、社員はいざという時に頼れる仲間の存在を感じることができ、精神的に安定した状態で働くことができるようになります。相談相手やちょっとした雑談仲間を感じながら仕事をする社員が増加することで仕事へのモチベーションが高まり、より働きやすい職場環境へとつながります。

②会社理念の浸透

インナーコミュニケーションは、同僚同士のみならず、上司と部下、経営層と中間管理職など、上下関係にある人間同士においても必要になります。ポジションが異なる社員同士がより密に連携を取ることができるようになれば、縦のつながりが強化され、上層部からの指示がより明確に伝わるようになります。その結果、会社が目指しているビジョンが伝達され、会社理念をより深く共有できるような環境へとつながるでしょう。

③会社への愛着感が増す

仕事仲間や上司、管理職、経営陣のコミュニケーション機会が増大することで、一致団結して会社のために取り組もうという姿勢がみられるようになります。一つひとつの仕事を周りの人間とともに対応し続けることで、より会社に対する愛着感が増し、職場定着率の増加や離職率の低下へとつながるはずです。

④「インフォーマルコミュニケーション」の浸透

”インフォーマルコミュニケーション”とは、インナーコミュニケーションの一種で、通常業務ではそれほど関わりがない社員同士が休憩室や廊下などでたまたま出会い、他愛のない雑談をすることを指します。これまでは業務と関わりのない雑談は敬遠されがちでしたが、昨今では組織全体の一体化に有効な手段としてインフォーマルコミュニケーションが見直されています。

【こちらもおすすめ】優秀な人たちなのに結果が出ない?組織のパフォーマンスを最大化する「チームビルディング」とは

「インナーコミュニケーション」をさらに促すためには

実際にインナーコミュニケーションを促進するためには、会議の頻度や回数を見直すことや、休憩時の雑談を推進するような就労時間の再検討など、社員同士がお互いをより深く知るための機会を設けることが重要です。

オフィス環境の改善も有効な手段

さらに効果をアップさせるためには、オフィス環境そのものを見直すことも有効でしょう。例えば、オフィス内の座席の配置を斜めに配置し、パーテーションや壁がなくても、顔を上げれば同僚の顔を見ることができるような配置にする方法も一つです。また、座席を自由に動かすことができるタイプへ変更したり、人数に応じた打ち合わせスペースを配置したりするなどの方法も有効でしょう。さらに、前述のインフォーマルコミュニケーションを促進させるために、オフィスの改装を行う方法も効果があるでしょう。特に、インナーコミュニケーションを積極的に実施する会社の中には、オフィスそのものを移転し、郊外のゆったりした環境の中で自然と相手に接することができるようなオフィスパーテーション作りを実現させたケースもあるようです。

【もっと詳しく】レイアウトを変えるだけ!コミュニケーション活発化を目指すオフィスづくりのポイント

まとめ

インナーコミュニケーションの重要性について、お分かりいただけましたでしょうか。急速なIT化や働き方改革の推進、コロナ禍の影響により、社員を取り巻く環境はここ数年でめまぐるしく変化しています。この変化に乗り遅れず、より組織力を高めていくことができるよう、オフィス環境の見直しに着手してみてはいかがでしょうか。柔軟性の高いオフィス環境づくりを後押しする”フレキシブルオフィス”などの存在もありますので、まずは現状の見直しから始めてみることが重要です。

【こちらもおすすめ】多様な働き方が増えた今こそ考えたい。オフィス環境にまつわる相談まとめ

*8×10, kouta, Greyscale, zak, takeuchi masato / PIXTA(ピクスタ)

【まずはここから】無料オフィスレイアウト相談はこちら(移転・リニューアル・働き方改革)