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トラブル注意!雇用労働者を「業務委託契約」に変更するときの4つの注意点

トラブル注意!雇用労働者を「業務委託契約」に変更するときの4つの注意点

2021.02.05

年から今年にかけて有名企業が労働者を業務委託契約(個人事業主)に切り替えるというニュースが目立っています。社会保険労務士として相談の受ける中で、中小企業においても労働者を業務委託契約に切り替えたいという相談が増えてきました。

しかし、安易に業務委託契約に切り替えると、後でトラブルになる可能性があります。本記事では労働者を業務委託契約に切り替える際の4つの注意点をお伝えします。

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1.個人事業主は労働基準法や社会保険が適用されない

個人事業主になると労働基準法が適用されません。また労災保険、雇用保険、社会保険が適用されなくなります。これに伴い次のようなことが起こります。

・仕事で怪我や病気になっても、労災保険が使えない
・仕事が受注できなくなっても、雇用保険の給付がもらえない
・プライベートで病気や怪我しても、傷病手当金がもらえない

このようなデメリットがあることを、労働者から個人事業主になる人は把握できていない可能性があります。個人事業主になる前に説明をおこないましょう。

特に社会保険の適用については、扶養家族にも影響があります。家族も含めて個人事業主のリスクを理解しているか確認したほうがよいでしょう。

2.形式上の業務委託契約にしない

労働者には労働基準法が適用されるため、会社には「時間外手当の支払い義務」「労働者を安全に就業させる安全配慮義務」などさまざまな義務が発生します。

一部の会社はこれらの義務を免れるために、形式上業務委託契約にするケースがあるようです。すわなち、実態は労働者のように、仕事の時間や仕事の進め方を細かく決めて、働かせているのにもかかわらず、形式上業務委託契約を結び、労基法の適用の回避を狙うことがあります。

しかし、このような行為に意味はありません。労働基準法は、形式ではなく実態で判断するためです。形式上業務委託契約を結んでいたとしても、裁判で争えば、実態が優先され労働基準法の労働者だと判定されます。

労働基準法の労働者だと判定されると、前述の「時間外手当の支払い義務」や「安全配慮義務」が発生します。もし長時間、働かせていたということになれば、会社はその形式上の個人事業主(実態は労基法の労働者)から未払い賃金の請求や安全配慮義務違反を指摘される可能性があります。

そのような事態を防ぐために、業務委託契約に切り替える場合は形式だけでなく実態も個人事業主といえる内容にしましょう。

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3.損害を与えた場合の責任が個人事業主の方が重い

仕事でミスをして、取引先やお客様に損害を与えてしまうことがあります。労働者が損害を与えた場合、労働者本人に責任があることはもちろんですが、雇用主である会社にも責任が及びます。これを使用者責任といいます。

例えば、ある会社の営業担当者が自動車で取引先に訪問したとします。訪問する際にお客様の駐車場で、駐車するときに取引先の自動車にぶつけてしまったとします。取引先の自動車の修復に必要な費用を賠償する必要がありますが、労働者だけでなく雇用主の会社にも賠償責任が発生します。一般的に賠償能力の高い会社が損害を賠償することになるので、結果的に労働者は守られていることになります。

これが個人事業主となると、自分で賠償する必要があります。個人事業主に仕事を発注している発注主に賠償責任が発生するとは限りません。個人事業主の賠償額が少なければよいですが、多い金額の場合、賠償しきれない可能性があります。

リスクを説明した上で、個人事業主の責任で損害保険などに加入して、リスクを管理するように伝えましょう。

4.十分な説明をし、同意を得て個人事業主に切り替える

「労働者に対して十分な説明を行ってから、業務委託契約に切り替えましょう」というのは、労働者と結ぶ雇用契約と個人事業主と結ぶ業務委託契約を比較すると、業務委託契約の方が、働く人にとってのリスクが高いためです。リスクが高いため、想定外のことが起こった時に「こんなことになるとは、想像できなかった」という話になり、会社と個人事業主の間で揉める可能性があるためです。

労働者に説明するときは次のような比較表を見せて、メリット・デメリットを伝えることをおすすめします。十分な説明をすることで、あとで揉める可能性がグンと減ります。

雇用契約と業務委託契約の比較

雇用契約と業務委託契約の比較出典: 経営ノウハウの泉

十分な説明をして労働者の本人の同意を得て、業務委託契約に切り替えましょう。十分な説明をせず、会社から一方的に退職を通告し、業務委託契約に切り替えしまうと、解雇にあたる可能性があり、のちにトラブルになる可能性があります。

まとめ

本記事では労働者を業務委託契約に切り替える際の4つの注意点をお伝えしました。業務委託契約は自由な働き方を実現できるメリットもありますが、運用に注意を払わないと「労働基準法逃れだ」と言われてしまう可能性があります。

適切な運用を行い、会社と個人事業主の双方にとって、よい働き方を目指しましょう。

*amadank / PIXTA(ピクスタ)

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