社会人の常識

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お悔やみごと - 共通

葬儀・告別式

「告別式」は本来、「葬儀」「告別式」とに分かれているものでした。
しかし最近では2つを続けて行うのが一般的となりつつあります。
今でも葬儀と告別式の時間が分かれている場合がありますが、その場合は、友人や知人程度の関係なら、葬儀式の
時間は待機し、後半の告別式から出席しましょう。
通夜が、焼香→通夜振舞い→帰宅と流動的なのに対し、葬儀・告別式は開始から終了まで参列するのが基本です。

■開始時間に遅れないよう、早めに到着しておきましょう。携帯電話の電源は切っておきましょう。

■お悔やみを述べ、香典をお渡しし、記帳をしたあと、返礼品の引換券を受け取り、焼香の順番まで待機します。
 通夜でお香典をお渡しした場合は、「昨夜も参りました」とお伝えし、記帳だけ行います。

■着席を進められたら、前のほうから詰めて着席しましょう。係員から案内があったら、順番に焼香します。

■次に、遺族が故人の柩を閉じ、最後のお別れをする儀式です。
 参加を希望する場合は、案内にしたがって参加し、遠慮する場合は、出棺見送りまで待機します。

■故人と最後のお別れをします。

■喪主の挨拶のあと、出棺です。冬の場合でも、出棺時だけはコートを脱ぎ、合掌して見送ります。
 特に親しい方で、遺族から声をかけられた場合のみ、火葬場へ同行します。

<流れ>
  斎場到着 ⇒ 受付 ⇒ 焼香 ⇒ 返礼品受取り ⇒ 待機 ⇒ 別れの儀 ⇒ 出棺見送り ⇒ 帰宅

★ワンポイントアドバイス★

出来るだけ出棺の見送りまでは居るようにしましょう。

通夜

以前は、近親者のみで行うのがお通夜、一般の方にも来て頂くのが告別式という役割でした。
しかし最近では仕事などの都合から、日中に行われる葬儀・告別式よりも、夜間に行われる通夜に参列するのが
主流となっています。
親しい間柄だった場合には、両日共に参列するようにしましょう。

なお、夜通し行なう通夜は、都市部を中心に少なくなっており、2時間程度の「半通夜」が大半を占めています。

■通夜の時間は約1時間です。開始時間に遅れないように、早めに向かいましょう。
 携帯電話の電源は切っておきましょう。

■お悔やみを述べ、香典をお渡しし、記帳をしたあと、返礼品の引換券を受け取り、焼香の順番まで待機します。

■着席を進められたら、前のほうから詰めて着席しましょう。係員から案内があったら、順番に焼香します。

■通夜振舞いの席へ案内されたら、あまり固辞せずにいただきましょう。
 通夜振舞いを受けることは、故人への供養の意味合いがあります。

■長居をしないように、早々に席を立って帰宅しましょう。
 翌日の葬儀・告別式に参列できない場合は、手短なお悔やみの言葉と共に、その旨をお詫びします。

<流れ>
 斎場到着 ⇒ 受付 ⇒ 焼香 ⇒ 返礼品受取り ⇒ 通夜振舞い ⇒ 帰宅

★ワンポイントアドバイス★

通夜ぶるまいはお断りせず、出来るだけ受けましょう。
ただし、長く居座らず、軽くいただいたら席を外しましょう。

通夜・告別式のNG集

◆遅刻する
開始時間の案内通りに到着するようにしましょう。読経や弔事の最中に着席するのはできるだけ避けてください。
やむを得ない事情で遅れてしまったときは、遅れたお詫びを述べ、焼香をさせてもらいましょう。
すでに受付に人がいなくなってしまった場合は、香典を直接遺族に手渡すか、遺族の前で祭壇に供えます。

◆香典に新札を包む
結婚式では新札を使用しますが、お葬式では逆に失礼とされています。古くからの考え方で、新札を使うということは
「前もって死を予期して用意していた」「待っていた」とされますので、注意しましょう。
もし、新札しか手元にないという場合は、折り目をつけてお包みします。
とはいえ、あまり古いボロボロのお札も失礼にあたりますので、新札に近いものを用意しましょう。

◆遺族と長話をする
親しい間柄でない限りは、遺族に挨拶するのは控え軽く目礼するのみに留めておきましょう。
あなたが参列したということが、弔意を表したことになりますので、無理に遺族を探して声をかける必要はありません。
お悔やみの言葉を述べる場合も、手短に述べるのが基本です。

◆知り合いを見つけて話しかける
お葬式では、知り合いに会うことも多いですが、仕事の話や近況など、世間話をするのはマナー違反です。
遺族への最低限のマナーとして、私語は斎場を出た後からにしましょう。
大きな声を出すことも慎みましょう。

◆通夜振る舞いを遠慮する
参列者は通夜振る舞いをとらない地域もありますが、通夜振る舞いには、故人への供養の意味があります。
通夜振る舞いへ促されたら、箸を付けるだけでも構いませんので、お断りしないようにしましょう。
また、「食事」ではありませんので、あまり長居をしないようにしましょう。

◆小さな子供を連れて行く
静かにしていられる年齢であればかまいませんが、小さな子供は、近しい親戚でない限り、
通常は同席させません。可能な限り、身近な方などに預かっていただくようにしましょう。

◆キリスト式のお葬式で、「ご愁傷様です」「心よりお悔やみ申し上げます」と声をかける
キリスト教の場合、天に召されるという考え方ですので、お悔やみという考え方はしません。
「安らかなお眠りをお祈り申し上げます」という言い方が一般的です。


★ワンポイントアドバイス★

仏式、神式、キリスト教式、いずれの場合も、「故人の偲ぶ」「故人に敬意を表する」というスタンスでいるように
心掛けましょう。

会葬時の服装について

【参列者の服装】
■喪主・親族・近親者は正式喪装で列席する正式喪服は、いちばん喪の色の濃い服装です。
 したがって故人に最も近い喪主や親族、近親者は原則として正式の喪服を着ます。

■男性ならモーニング・コートに黒ベスト、黒のネクタイ。もちろん靴や靴下も黒。和服なら黒の紋服です。

■女性の場合は、和服なら黒の喪服。帯ももちろん黒、帯じめ、草履、ハンドバッグも黒です。
 洋服ならブラック・ドレスで、靴やストッキング、バッグも黒です(エナメル素材は不可)。
 アクセサリーは基本的に外しましょう。真珠の1連ネックレスならOKですが、2連のものは×です。
 また、マニキュアも落としましょう。(ベージュなどの目立たないものならギリギリOK)

【葬儀委員長や世話役代表も遺族に準じる】
■葬儀委員長や世話役というのは、喪主や遺族にかわって葬儀をとり行う立場なので、近親者に準じた服装をします。

■喪主たちと同じ第一表装のモーニング・コートか、一段下げてブラック・スーツ〈ダブルのほうが年配者らしい格調がある〉
 あるいはディレクターズ・スーツが一般的です。


★ワンポイントアドバイス★

お通夜の場合は地味目の色合いの服装であれば、喪服でなくてもOKです。

お香典について

【お香典の包み方】
■紙幣を半紙で包み、これをさらに奉書紙で包んで黒白あるいは銀色の水引をかけるのが正式です。
 この場合水引きは濃い色〈黒〉を右に、結び目はこま結びの結び切り〈これっきりで二度とないように〉に
 します。今日では、いろいろな種類の香典包みが市販されていますが、金額の少ない場合は、印刷され
 た略式の不祝儀袋を使ったほうがふさわしいでしょう。

■贈り先の名は書かないのが普通ですが、たとえば合同慰霊祭のように複数の場合は、間違いがない
 ように左肩に「OO様」のように書きます。

■下段中央には贈る人の名を書きます。姓だけ書くのは問違いのもとです。必ず姓名をフルネームで
 書くこと。さらに住所まで書けば万全。仕事関係なら会社名と所属部署名を記します。
 連名ならば上位の人から左へ順に並べて書きますが、もし左肩に故人の名が書かれている場合は、
 左側が上位の席となるので逆に下位の人から書くようになります。

■香典包みの裏に金額を記すのは常識ですが、中包みにも金額と住所氏名を記しておくと、整理上
 便利です。

■不祝儀の場合は、お札は向きを揃えて、お札の表側が中袋の裏側になるように入れます。
 (一般的に、顔のついているほうが裏側の上になるように)
 尚、お祝の際は、顔が表の上にくるように揃えます。


★ワンポイントアドバイス★

表書きは、毛筆書きが基本となっています。
筆記用具は筆ペンなどを使用し、ボールペンやサインペンは略式なので使わない方が無難です。

薄墨で書くのは「涙で墨も薄まる」という意味からです。
普通の黒色で書いてはいけないというものではなく、よりベターという程度のものです。

お香典の渡し方

【受付で渡す場合】
①記帳を済ませたら、ふくさを開いて香典の入った不祝儀袋を出す。
不祝儀袋をいったん受付台の上に置き、手早くふくさをたたんで手元に置く。

②袋の向きを相手の方に向けて係りの人に差し出す。
 「この度はご愁傷様です。どうぞお供えください」と言葉を添えると良い。

【御霊前に自分で供える場合】
 めったにないと思いますが、御霊前に自分で供える場合は、表書きが自分から読める方向に置きます。

【郵送する場合】
 通夜・告別式とも出席できない時には現金書留で御香典を郵送します。
 この場合、まず、現金を御香典袋に入れてから現金書留の封筒に入れます。
 その際には出席できない理由と、故人を偲ぶ手紙を添えたほうが心がこもるでしょう。

お香典の金額

香典袋の表書き以上に、金額について思案される方も多いかと思います。

香典は香を供えるという意味から転じて、香を買う費用といった意味があります。
後に、多額の葬儀にかかる費用に対する相互扶助として位置づけられ、品物をおくった時代もありましたが、
現在は金銭香典が一般的です。

故人との関係や、弔問に訪れる人の年齢、お気持ちなどによって変わってくる、金額のないものですが、
あくまでも目安として下記に示します。

【香典金額の目安】
両親・・・・・・・・・・・・・5万円~
祖父母・・・・・・・・・・・2万円~5万円
兄弟姉妹・・・・・・・・・2万円~5万円
親戚・・・・・・・・・・・・・1万円~5万円
友人・知人・隣人・・・5千円~2万円
仕事関係者・・・・・・・5千円~2万円
顔見知り程度・・・・・・3千円~1万円

★ワンポイントアドバイス★

金額を漢数字で書き入れます。
基本的に表側に書きますが、封筒の裏側に金額を書く欄がある場合はそちらに記入します。

【漢数字、他】
壱  弐  参  四  伍  六  七  八  九  拾  百  阡  萬  円  圓  金  也

使用例: 金壱萬圓也 、 金伍阡圓也

袱紗(ふくさ)の包み方

ふくさに包まずに香典を持っていくのはマナー違反です。
受付前まではふくさに包んで持っていきましょう

包む順番は慶事とは逆なので注意が必要です。

まず、ふくさを◇形におき、次に真中に不祝儀袋をおき、右→下→上→左という順で包みます。

★ワンポイントアドバイス★

最近では、香典袋をはさむ形の簡単なふくさも出てきていますので、そちらを使ってもOK。
くれぐれも現地でお金を入れたりすることのないようにしましょう。
また、ふくさに包んだ香典袋を社名の入った封筒に入れて持ち歩くのはNGです。真っ白い封筒に入れて
持ち歩くようにしましょう。
また、受付ではスムーズにふくさから香典を取り出しましょう。

枕花と供花について

【枕花とは】
「枕花」とは、遺族の方からいち早く知らせを受けた、故人と特に親しかった人が追悼の念を伝えるため故人の枕元に
届ける生花のことです。小ぶりのかごいけに白い生花を中心にします。
お通夜の前までに、贈り主の名前を書いたカードを添えて届けます。

花屋に注文しますが、フラワーアレンジは予算に応じて作って届けてくれます。
枕花は、お葬式のときに祭壇に飾られるか、出棺のときに別れ花として棺に一緒に入れて遺体を飾るか、そのまま
自宅に置かれて後飾りとして祭壇に飾られるなどの使い方があります。

【供花とは】
「供花」とは、故人に供えるお花のことを言います。
お葬式やテレビのシーンなどで、祭壇の脇に菊の花が丸く飾られ、木の札に「○○家一同」だとか「孫一同」などと
書いてあるものを見たことがあると思います。あれが「供花」です。

供花は、デザインを揃えたり、総数を把握するためにも、お葬式を担当している葬儀社にお願いするのが一般的です。
喪家が注文を取りまとめることが多いので、訃報の連絡を受けた際に注文するか、葬儀社に直接依頼します。

供花・花輪は、1つを一基(いっき)、2つで一対(いっつい)と数えます。
親族でもない限り、一基だけお贈りするのが一般的です。


★ワンポイントアドバイス★

【お供えに向かない花】
バラや毒性のある花、赤やオレンジなどの派手な色合いの花。ただし、生前バラをお好きだった方などには
バラを選んだ理由を一言添えて贈ればOK。

【企業から贈る場合】
企業が供花を贈る場合は、中央に木札を立て、会社名・代表者名を書くのが一般的です。

【供花を贈る場合の確認事項】
遺族の方が供花をご辞退される場合もあるので、事前に確認すること。
贈ってもOKということであれば
  ・先方様喪主のお名前、漢字
  ・日時(式開始時間も確認)
  ・会場(自宅・お寺・斎場など) を事前にご確認の上、葬儀場に注文する。枕花はどこの花屋で発注してもOK。

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