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労働実務事例

提供:労働新聞社

労災打切り後の休職期間、会社に補償義務はあるか

「労働新聞」「安全スタッフ」(2009年1月~12月掲載文)
法改正等で現在の正確な内容と異なる場合があります。

[ 質問 ]

 業務上、負傷した労働者に対しては当然労災保険法から給付が行われるものと考えていたのですが、労基法にも災害補償の規定があると聞きました。たとえば、労災保険法の休業補償給付について、傷害の症状が固定したことにより打ち切られた場合、それ以降は労基法に基づき使用者が補償しなければならなくなるということでしょうか。

群馬・T社

[ お答え ]

 労基法では、第8章(第75条~第88条)に業務上災害に対する補償規定があります。一方、労災保険法は労基法の災害補償事由となる「業務上」の災害が生じたとき、保険給付を行います。
 両者の関係ですが、労基法第84条第1項では、「労災保険法または厚生労働省令で指定する法令に基づいて、労基法の災害補償に相当する給付が行われるべきものである場合においては、使用者は、補償の責を免れる」と規定しています。
 なお、「災害補償に相当する給付が行なわれるべきものである場合」とは、保険給付を実際に受けた場合のことではなく、法所定の事由が発生して保険給付を受けることができる場合をいいます(厚生労働省労働基準局編「労働基準法」)。
 労災保険法の給付内容は、年金制の導入等により大幅に拡充され、大部分の給付について労基法の補償を上回る規定となっています。
 現在では、労災保険法の適用事業に使用されている労働者に関しては、労災保険法第14条第1項に基づき休業補償給付が支給されない休業の最初の3日間に係る分を除き、使用者は、労基法に基づく補償責任を免責されることになっています(昭41・1・31基発第73号)。
 労基法第76条の休業補償と労災保険法第14条の休業補償給付は、ともに業務上の負傷・疾病についてその療養のために労務不能である場合に支給されるものですが、両法で定められている給付期間は最初の3日間を除きイコールです。
 使用者は、療養のために休業する最初の3日間は労基法の規定に基づき、平均賃金の60%を補償しなければなりませんが、4日目以降は、労災保険法の規定により給付基礎日額の60%と休業特別支給金20%の計80%が支給され、それ以外の補償義務はありません。症状の固定により労災保険法上の休業補償給付が支給されなくなれば、同時に労基法上の休業補償義務も消滅します。
 2008年の1月14日には、労災事故で休職中に労災保険給付金を打ち切られた場合、勤務先の企業に労基法に基づく休業補償を請求できるかどうかが争われた訴訟の上告審がありましたが、上記の労基法の条文解釈のとおり、「企業に休業補償の義務はない」と判示されています。



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